マクラーレンのGT4マシンの公道バージョン「620R」が限定350台で市場デビュー！

英マクラーレンがGT4レーシングカー「570S GT4」のロードカーバージョンとなる「620R」を発表。販売台数は350台限定

　英国マクラーレン・オートモーティブは12月12日、スポーツシリーズのニューモデル「620R」を発表した。英国サリー州ウォーキングのファクトリーで2020年1月から生産される620Rの販売台数は350台限定で、ユーザーへの納車は2020年2月より開始。本国での車両価格は25万ポンド～、日本では3750万円～を予定している。

▲マクラーレン620R　販売台数は限定350台。車両価格は本国で25万ポンド～、日本では3750万円～を予定する

　マクラーレンのGT4レーシングカー「570S GT4」の公道バージョンと称する620Rは、基本骨格にカーボンファイバー製"モノセルⅡ"モノコックおよび前後アルミニウム製クラッシュ構造を採用し、高い剛性と軽量化（乾燥重量1282kg）を高次元で両立する。懸架機構はアルミニウム製のウィッシュボーンにアップライト、専用セッティングのアンチロールバーおよびスプリング、32段階アジャスタブル・モータースポーツ用ダンパーで構成。タイヤには前225/35R19後285/35R20サイズのピレリP Zero Trofeo Rまたはピレリ・スリックタイヤを装着する。制動機構にはカーボンセラミック製ブレーキ（前Φ390mm／後Φ380mm）に鍛造アルミニウム製ブレーキキャリパー（前6ピストン／後4ピストン）を、操舵機構には電動油圧式パワーステアリングをセットした。

▲全長4557×全幅1944.5×全高1194m　ホイールベース2670mm　トレッド前1680.5／後1618mm　乾燥重量1282kg

　ミッドシップに縦置き搭載するパワーユニットはM838TE型3799cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジンで、最高出力は620ps/7000rpm、最大トルクは620N・m/3500rpmを発生。トランスミッションには7速DCT（7速シームレスシフトギアボックス＝7SSG）を組み込み、後輪を駆動する。公表された性能は、最高速度が322km/h、0→100km/h加速が2.9秒、0→400m加速が10.4秒と超一級のスペックだ。

▲M838TE型3799cc・V8DOHCツインターボエンジン（620ps／620N・m）をミッドシップに縦置き搭載。リア部に3段階の調整が可能なカーボンファイバー製アジャスタブル・ウイングを装備した

　エクステリアは専用デザインのフロントバンパーにボンネット、エアロブレードおよびスプリッター、3段階の調整が可能なカーボンファイバー製アジャスタブル・リアウイングなどを採用して最良のエアロダイナミクス性能を実現。足もとには前8J×19／後11J×20サイズのセンターロック軽量アロイホイールを装着する。外装色はレーシングカーの570S GT4をイメージさせるマクラーレンオレンジとシリカホワイト、オニキスブラックを用意するが、ユーザーの要望に応じてMSO（マクラーレン・スペシャル・オペレーション）ラインのスペシャルカラーやデカールも選択できる。ボディサイズは全長4557×全幅1944.5×全高1194mm、ホイールベース2670mm、トレッド前1680.5／後1618mmに設定した。

▲基本骨格にはカーボンファイバー製"モノセルⅡ"モノコックおよび前後アルミニウム製クラッシュ構造を採用する

　内包するインテリアは、カーボンファイバー製のレーシングタイプシートにステアリングホイールスポーク、シフトパドル、センターコンソールパネルを採用したことが訴求点。フロアカーペットおよびグローブボックスこそ未装備だが、エアコンやナビゲーションシステム、オーディオなどはすべて追加費用なしで装着することができる。また、MSOラインでのカスタマイズも可能だ。一方、各種データをコクピットのセンターに配した7インチタッチスクリーンに表示するマクラーレン・トラック・テレメトリー（MTT）システムを標準で装備。さらに、3台のカメラシステムを活用してMTTシステムをバージョンアップさせるMSOルーフスクープ・アップグレードパックをオプションで設定している。

▲最高速度322km/h、0→100km/h加速2.9秒、0→400m加速10.4秒を発揮。サスペンションには32段階アジャスタブル・モータースポーツ用ダンパーを組み込む