地球環境に配慮したサルーン、プラグインハイブリッドのボルボS60のしなやかな先進性とは

ボルボS60・T6ツインエンジンAWDインスクリプション 価格:8SAT 779万円 試乗記

メインIMG_8070.JPGボルボS60・T6ツインエンジンAWDインスクリプション パワフルな走りと優れた環境性能を追求したプラグインハイブリッド仕様 満充電時EV走行可能距離は48.2km 走行モードはピュアやパワーなど4種

プラグインハイブリッドはS60のトップグレード、そして新世代ボルボの代表

 米国工場で生産されるボルボの新型サルーン、S60シリーズのプラグインハイブリッド仕様に試乗した。ボルボは「2019年以降に発売するニューモデルをすべてモーター付き車両にする」と宣言。S60のプラグインハイブリッドは、その中心モデルだ。

 S60のプラグインハイブリッドは、T6ツインエンジンAWDの1タイプ。基本メカニズムはV60(ワゴンボディ)の同一グレードと同じ。2リッター直4ターボ&スーパーチャージャー(253ps)の強力ユニットとモーター(87ps)を組み合わせ、トランスミッションは8速AT。駆動方式は前輪をエンジン、後輪はモーターで駆動する電子制御4WDだ。なおS60は、V60に設定されたハイパワーのT8ツインエンジンは未設定。T8仕様はポールスターエンジニアードと呼ぶ限定車(システム出力420ps)として適時販売される予定だ。

IMG_8081.JPGスタイリングはピュアエンジン仕様と共通 スタイリッシュな印象 全長×全幅×全長4760×1850×1435mm

満充電時EV走行可能距離48.2km。しっかりした強靭ボディに驚いた

 走りはパワフル&スムーズ。走行モードは多彩で、ピュアを選ぶと基本的にモーターでドライブ、ハイブリッドやパワーモードはエンジンとモーターを協調制御する。87psのモーターで走るピュアでも加速は強力。快適だったのはハイブリッドモード。アクセルの踏み込みに応じてクルマ側が適切にパワーユニットをコントロール。刺激的な加速も思いのままだった。圧倒的なエンジンパワーの余裕がプラスに作用し、大排気量エンジン車のような味わいが楽しめた。しかもエンジンとモーターの切り替えは巧み。静粛性はつねに高水準だ。

 感心したのはボディの強靭性。T6ツインエンジンは、センタートンネル部に駆動用バッテリーを搭載する関係で、サイドシル部を中心に各部を強化。もともとS60のボディはしっかりとした印象だったが、T6ツインエンジンの剛性感は別格。固い甲羅で守られているかのような安心感だった。

 T6ツインエンジンの満充電時EV走行可能距離は48.2km。WLTCモード燃費は13.7 km/リッター。EV走行可能距離、燃費ともに際立ったデータではない。しかし近距離使用で、二酸化炭素を排出しないメリットは大きい。S60のようなハイグレードサルーンの場合、環境に負荷をかけずに乗れるかどうかは、ユーザーの大きな関心事だ。

 ボディサイズは全長×全幅×全高4760×1850×1435mm。競合するメルセデスCクラス(同4690×1810×1425mm)比でひと回り大柄だが、日本でも使いやすい。
 先進の安全・運転支援システムに加え、パワフルで環境に優しいT6ツインエンジンは、まさにオールマイティな存在といえる。

IMG_8099.JPGインパネはシンプル&上質な最新ボルボ共通テイスト 中央にナビや各種調整機能を集約した9インチタッチスクリーン装備 静粛性は全域高水準

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IMG_8141.JPGインスクリプションは本革シート標準 前席はベンチレーションとマッサージ機能付き 室内は広く乗り心地は重厚な印象 快適性は高水準

IMG_8096.JPGヘッドライトはウオッシャー機能付き高機能LED デイランプはボルボ共通ハンマーヘッド形状

IMG_8045.JPGフロントフェンダー左側に充電リッド配置 バッテリー容量は34Ah 操作は簡単

ボルボS80・T6ツインエンジンAWDインスクリプション 主要諸元と主要装備

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グレード=T6ツインエンジンAWDインスクリプション
価格=8SAT 779万円
全長×全幅×全高=4760×1850×1435mm
ホイールベース=2870mm
トレッド=フロント1600×リア1600mm
車重=2010kg
エンジン=1968cc直4DOHC16Vターボ&スーパーチャージャー(プレミアム仕様)
最高出力=186kW(253ps)/5500rpm
最大トルク=350Nm(35.7kgm)/1700~5000rpm
モーター最高出力=フロント34kW/2500rpm/リア65kW/7000rpm
モーター最大トルク=フロント160Nm/0~2500rpm/リア240Nm/0~3000rpm
動力用電池容量=34Ah
充電電力使用時走行距離=48.2km
WLTCモード燃費=13.7km/リッター(燃料タンク容量60リッター)
(市街地/郊外/高速道路=14.8/10.8/16.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ダブルウィッシュボーン/リア:インテグラル
ブレーキ=前後ディスク
タイヤ&ホイール=235/45R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.7m
●主な燃費改善対策:プラグインハイブリッド/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/ブレーキエネルギー回生システム
●主要装備:6エアバッグ/セーフティヘッドレスト/シティセーフティ(プリクラッシュブレーキ+右折時対向車検知機能+衝突回避支援ステアリングサポート+歩行者&サイクリスト&大型動物検知機能+対向車対応機能)/対向車線衝突回避支援機能/全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール/パイロットアシスト(車線維持支援機能)/ブラインドスポットインフォメーション/レーンチェンジマージエイド/レーンキーピングエイド/ドライバーアラートコントロール/クロストラフィックアラート/ロードサインインフォメーション/道路逸脱事故時保護機能/道路逸脱回避支援機能/フルアクティブハイビーム/360度ビューカメラ/パークアシストパイロット/車間警告機能/アドバンスドスタビリティコントロール/コーナートラクションコントロール/キーレスドライブ/ドライビングモードセッティング/電動パーキングブレーキ/前席電動パワーシート/前席ベンチレーション&マッサージ機能/本革シート/ヘッドアップディスプレイ/HDDナビゲーション/ハーマンカードン・プレミアムオーディオ/2ゾーンオートAC/パワーテールゲート/インテグレーテッドルーフレール
●装着メーカーop:プラスパッケージ(チルトアップ機構付きパノラマガラスサンルーフ+ステアリングホイールヒーター+リアシートヒーター+テイラードダッシュボード+19インチアルミ)41万円/Bowers & Wilkinsプレミアムサウンド・オーディオシステム33万円
●ボディカラー:バーチライトメタリック(op9万2000円)
※2019年11月デビュー ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は2万3030円

IMG_8057.JPG1968cc直4DOHC16Vターボ+SC(253ps/350Nm)+ツインモーター(合計87ps) WLTCモード燃費:13.7km/リッター

IMG_8041.JPG235/45R18タイヤ+アルミ標準 写真の19インチタイヤ+ダブルスポークアルミはセットop 最小回転半径は5.7m

IMG_8150.JPGopのパノラマガラスサンルーフは後席頭上までの大開口 前側のみアウタースライドする

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