SUBARUは1月20日、報道関係者向けの「SUBARU技術ミーティング」において、SUVモデルの電気自動車を2020年代前半に市場投入すると発表。同時に、そのデザインスタディモデル「次世代SUBARU EV」を初公開した。
▲次世代SUBARU EVデザインスタディ 車両としてはCセグメントに位置。高応答なモータ制御によるトラクション性能の向上、駆動力配分の自由度を活かしたあらゆる走行環境での操縦安定性などの実現を目指すという
新世代の電気自動車を企画するにあたり、SUBARUのスタッフはまず現ユーザーのSUBARU車に対するイメージや期待を調査。結果として出てきたのは、安全機能、AWD、悪天候時の安定走行、Fun To Driveといった内容だったという。この意見に応え、そしてさらに高いレベルへと昇華させるために、開発陣は"SUBARUらしい"BEV(Battery Electric Vehicle。純電気自動車を意味)の具現化を目標に掲げる。具体的には、高応答なモータ制御によるトラクション性能の向上、駆動力配分の自由度を活かしたあらゆる走行環境での操縦安定性などの実現を目指すという。
▲次世代SUBARU EVのデザインスケッチ。厚みのあるフォルムとシャープなキャラクターライン、逞しい足回りの造形などはいかにもSUBARUのSUVらしい雰囲気だ
今回公開されたデザインスタディは、SUBARUお得意のSUVスタイルでBEVを体現する。SUBARUは昨年6月にトヨタ自動車とSUVタイプのEVを共同開発する旨を発表しており、その1つの方向性を示すのが今回披露されたコンセプトモデルといえるだろう。車両としてはCセグメントに位置。新設計のEVプラットフォームには、厚みのあるフォルムとシャープなキャラクターラインが印象的なボディを組み合わせる。足回りの逞しさなどは、いかにもSUBARUのSUVらしいアレンジだ。
▲次世代SUBARU EVデザインスタディを前にSUBARUの中村知美社長が今後の技術ロードマップを発表。2020年代前半にSUVモデルの新型EVを市場投入すると予告した
このデザインスタディがいかに市販モデルに活かされるのか、そして肝心のAWD(全輪駆動)はどのような新システムに発展するのか――興味は尽きない。なお、SUBARUの今後の技術ロードマップとしては、2020年に熱効率を高めた新設計の水平対向1.8リットルリーンターボエンジンの設定を、2020年代前半に前述のSUVタイプBEVの市場投入を、2020年代にSHEV(ストロングハイブリッド車)のリリースを計画。いずれも"SUBARUらしい"AWDモデルに仕立てる予定である。