アウディSQ2 価格:7SMT 599万円 試乗記
アウディSQ2 300psを発生する2リッター直4ターボを搭載したリアルスポーツ 駆動方式はQ2初の4WD 0→100km/h加速は4.8秒でクリア トップスピードは250km/h(リミッター作動)
パワフル&スタイリッシュ! 胸騒ぎのするスポーツモデル登場!
SQ2は、アウディのエントリーSUV、Q2のスパイシーモデルだ。300ps/400Nmを誇る2リッター直4ガソリンターボ+7速Sトロニックを搭載し、クワトロ4WDシステムと、特別にチューニングされたSスポーツサスペンションを組み合せたスポーツSUVである。
専用シングルフレームグリルが与えられたSQ2は強い存在感を放つ。しかし、ボディサイズは全長×全幅×全高4220×1800×1525mmとコンパクト。サイズ感覚が惑わされた。
SQ2のハイパフォーマンスを探るための試乗場所として選んだのは、袖ケ浦フォレストレースウェイ。ここは一般公道と同じ路面のミュー(摩擦係数)になっている。だから公道の感触そのままに、速度無制限で操縦性をチェックできる点がうれしい。
SQ2は、試乗コースに向かう途中の市街地と高速道路で、標準仕様のQ2とは別物の個性を示した。ステアリング初期からのクイックな身のこなしが気持ちいい。プログレッシブレシオの専用ステアリングギア比を採用した効果だろう。
プラットフォームはVWゴルフなどと共通のMQB SQ2はマットチタングレーのCピラートリム標準 4輪独立タイプの足回りはスポーツ設定
速く、そして賢い。ハンドリングも素晴らしい
アウディの2リッター直4ユニットとして、史上最強のスペックを持つエンジンが生み出す動力性能は鮮烈。0~100km/hを4.8秒でクリア、最高速は 250km/hで電子制御リミッターが作動する。
とはいえ日常シーンでも、いたって自然で扱いやすい。ドライブモードでエフィシェントを選ぶと、高速走行以外でも頻繁にクラッチを切り、空走、コースティングして燃費向上に貢献する。
乗り味は高速での継ぎ目で突き上げが入るが、「SQ2だから許される固さ」だと感じた。
サーキットに到着。俊速ぶりは圧倒的なダッシュ力で納得した。袖ケ浦フォレストレースウエイの直線部では、170km/hまで伸びる。その高いスピード性能は、オンロードのスポーツ性能を追求したRS系と共通の味わいだ。
操縦安定性は極めて高い。サーキットの限界特性はRS各車並みに優れている。ステアリングのパドルを引きダウンシフトと同時にステアリングを切り込むと、SQ2は吸い込まれるように向きを変える。
試乗車はオプションの235/40R19タイヤ(BSトランザ)を装着していた関係もあり、旋回性能はいちだんと高められていた。リアの接地性はハイレベル。サスペンションはフロントがストラット、リアはウィッシュボーンだ。
価格は599万円。試乗車は、各種オプションが装備されて722万円_。素晴らしい走りを手に入れるには、相応の出費が必要である。
室内はブラック基調 レッドのアクセント(op)がスパイシー 専用ギア比を採用したステアリングはシャープな反応を示す 前方視界はワイド
前席はサポート性を高めた立体形状 各種調節は手動式 写真のナッパレザー本革シートはセットop(26万円) 乗り心地は固めの設定
メーターはレーシーなデザイン 写真はフル液晶バーチャルコクピット
アウディSQ2 主要諸元と主要装備
グレード=SQ2
価格=7SMT 599万円
全長×全幅×全高=4220×1800×1525mm
ホイールベース=2595mm
トレッド=フロント:1545×リア:1540mm
最低地上高=175mm
車重=1570kg
エンジン=1984cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=221kW(300ps)/3300~6500rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/2000~5200rpm
WLTCモード燃費=11.6km/リッター(燃料タンク容量55リッター)
(市街地/郊外/高速道路=8.8/11.6/13.4km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ウィッシュボーン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=235/45R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.1m
●主な燃費改善対策:筒内直接燃料噴射/電子式スロットル/可変バルブタイミング/可変排気バルブシステム/電動パワーステアリング/7速Sトロニックトランスミッション/アイドリングストップ
●主要装備:アウディプレセンスフロント/アダプティブクルーズコントロール(全車速追従機能付き)/リアビューカメラ/アウディパーキングシステム/アウディホールドアシスト/タイヤプレッシャーワーニング/サイド&カーテンエアバッグ/自動レンジコントロール付きLEDヘッドライト/デイタイムランニングライト/Sスポーツバンパー/アルミニウムルックドアミラーハウジング/ブラックウィンドウモールディング/マットチタングレーブレード/5Vスポーク18㌅アルミ/スポーツシート/マルチファンクション本革巻きフラットボトムステアリング/ブラックヘッドライニング
●装着メーカーop:5ダブルスポーク19インチアルミ+235/40R19タイヤ13万円/オートマチックテールゲート7万円/バーチャルコクピット5万円/バング&オルフセンサウンドシステム12万円/カラードブレーキキャリパー(レッド)5万円/アシスタンスパッケージ(サイド&アクティブレーン&トラフィックジャム&リアクロストラフィック・アシスト+プレセンスベーシック+ハイビームアシスト)13万円/ナビゲーションパッケージ36万円/SQ2インテリアデザインパッケージ(ファインナッパレザーシート+マルチカラーアンビエントライト+レッドアクセントリング付きエアコン吹き出し口)26万円
●ボディカラー:デイトナグレーパールエフェクト(op6万円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万4350円
1984cc直4DOHC16Vターボ 300ps/3300~6600rpm 400Nm/2000~5200rpm シャープなレスポンスとフラットトルクを両立 WLTCモード燃費:11.6㎞/リッター
標準は235/45R18タイヤ 写真の235/40R19タイヤと19インチアルミはop(13万円)
エグゾーストエンドは大径4本出し 高回転域で刺激的な排気音を発生
優れた動力性能と操縦安定性はアウディのスポーツフラッグシップRS系を彷彿
取材協力●袖ケ浦フォレストレースウェイ