独オペルオートモビルは2月18日、2021年に日本市場へ再参入すると発表した。2006年に日本から撤退して以来、約15年ぶりの復活となる。
▲独オペルが2021年に日本市場に再参入するとアナウンス。都内の発表会ではオペルオートモビルのCEOであるミヒャエル・ローシェラー氏(写真・右)が壇上に立った
東京都内で開催された発表会では、オペルオートモビルのCEOであるミヒャエル・ローシェラー(Michael Lohscheller)氏が壇上に立ち、「オペルはかつて日本の販売会社やユーザーを失望させてしまった。今度の復活後は、決して撤退することはない」と強調。また、再進出の理由については「日本の自動車市場は世界で3番目に大きく、オペルにとっては大きな可能性のある市場」「日本のユーザーのクルマに対する目は非常に厳しく、これに対処することによってブランドのプレステージ性が見い出せる」と説明する。そして、今後の展開については「日本での優先事項は顧客満足と収益性。ドイツのブランドとして高い期待に応えるとともに、ユーザーの期待以上のものを届けられるよう、あらゆる努力を傾ける」と明言した。
気になる販売網については、傘下に入っているグループPSAの直営事業に組み込む形で展開するとのこと。つまり、プジョーやシトロエン、DSといったブランドと販売戦略を並列化するわけだ。現在、東京や横浜、名古屋、大阪などの都市部を中心にパートナーを募っており、また店舗はドイツというルーツを強調する目的でドイツ語の"アウトハウス"という名称を使うという。2024年までには、日本の輸入車市場における人口面積比で80%以上のエリアがカバーできる販売網を構築する計画だ。
▲ドイツ本国のベストセラーカーとしても知られるコンパクトハッチバックのコルサ。ピュアEVの設定も予定している
▲多彩な機能を有するコンボライフ。プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴと基本コンポーネントを共用したMPVだ
▲新世代CセグメントSUVのグランドランドX。プラグインハイブリッド仕様の導入も予定している
車種ラインアップについては、まず初年度に、ドイツ本国でもベストセラーとして知られる欧州名コルサ(CORSA)、多彩な機能を持つマルチパーパスビークルのコンボライフ(COMBO LIFE)、そして新たなCセグメントSUVのグランドランドX(GRANDLAND X)を導入する予定。また、コルサをベースにしたピュアEVやグランドランドXのプラグインハイブリッド仕様など、電動化を進めたモデルも設定する計画である。