マツダCX-30・X・Lパッケージ(FF) 価格:6SAT 347万7100円
マツダCXー30・X・Lパッケージ(FF) スカイアクティブX搭載車はプロアクティブ/同ツーリングセレクション/Lパッケージの3グレード FFと4WDを設定
スカイアクティブXの出力は180ps。先進マイルドハイブリッド仕様
話題の新エンジン、スカイアクティブXを搭載したマツダCX-30の販売がスタートした。
スカイアクティブXは、内燃機関のポテンシャルを引き上げた高効率ガソリンユニット。マツダは火花点火制御圧縮着火(SPCCI)という燃焼方式を開発。幾多の問題をクリアし市販にこぎつけた。スカイアクティブXは、ほぼ全域でリーンバーン(希薄燃焼)を達成。低回転から高回転まで、少ない燃料で豊かなパワーを生み出す世界初のエンジンである。
CX-30が搭載するのは、マツダ3と共通のHF-VPH型。1997ccの排気量から180ps/6000rpm、224Nm/3000rpmの出力/トルクをマークする。最高出力は同排気量の通常ガソリン(156ps)や1.8リッターディーゼルターボ(116ps)より数段パワフル。トルクは通常ガソリン(199Nm)とディーゼル(270Nm)の中間だ。なお、スカイアティブXは、マイルドハイブリッド(M-HEV)仕様。減速エネルギーをベルト式のスタータージェネレーター(ISG/6.5ps)で電力に変換。24Vのリチウムイオンバッテリーに蓄電して駆動をアシストする。
全長×全幅×全高4395×1795×1540mm 日本の道路環境に適したサイズ設定 一般的なタワーパーキングに対応
パワフルで静粛な走りに感銘。外観はスペシャル感がほしい!
試乗車はLパッケージのFF仕様。外観からスカイアクティブX車と判別するポイントは、高輝度ダーク塗装アルミと、リアの小さなエンブレム、そしてマフラーカッターのみ。かなりのマツダ車通でも見分けるのは難しい。話題の先進エンジン搭載車なのだから、ひと目でそれとわかる演出がほしい。車両価格が通常ガソリン比で68万3100円、ディーゼル比で 40万8100円も高価な設定を考えると、その感は強い。
走りはスムーズで力強い。M―HEVの効果もあってアクセル操作に対する反応は素晴らしい。スピードの伸びはスポーティと表現できる。とくに日常の使用シーンで多用する30~50km/h前後からの加速が頼もしい。最高出力発生回転数は6000rpm。高回転域のパンチは低回転域ほど明確ではないものの、スムーズさがキープされ伸びやかな印象を受けた。
パフォーマンスは通常ガソリンより明らかにパワフル、ディーゼルと比較すると同等だろうか。ディーゼルに対するメリットは静粛性だ。CX-30のディーゼルは静かだが、スカイアクティブXはそれを確実に上回る。燃費は約200kmほどの試乗で15.6km/リッターをマークした。高速道路が中心だったが、かなり経済的である。ただし指定燃料はプレミアムだ。
スカイアクティブXは、すべてが上質に仕立てられたCX-30のキャラクターにぴったりの心臓といえる。プライスタグがもう少しリーズナブルなら、購入を検討するユーザーは多いだろう。
各部を本革で仕上げた室内は上質 視界はワイド 8.8インチディスプレイ標準 ナビはディーラー opのSDカード(5万3899円)で機能
本革シート標準 前後席とも腰をしっかり支える快適設計 シートカラーはピュアホワイト(写真)とブラックを設定 室内長1830mm
荷室は広く使いやすい 後席使用時の容量は430リッター 荷室開口幅は1020mmとワイド
997cc直4DOHC16V(HFーVPH型) 180ps/6000rpm 224Nm/3000rpm ISG(6.5ps)を組み合わせたマイルドハイブリッド仕様 WLTCモード燃費:16.8km/リッター
ヘッドライトはアダプティブ機能付きLED ウインカーはエアダム部に配置
215/55R18タイヤ装着 アルミはスカイアクティブX専用の高輝度ダーク塗装
マツダCX-30・X・Lパッケージ(FF)主要諸元と主要装備
グレード=X・Lパッケージ(FF/AT)
価格=6SAT 347万7100円
全長×全幅×全高=4395×1795×1540mm
ホイールベース=2655mm
トレッド=フロント:1565×リア:1565mm
最低地上高=175mm
車重=1490kg
エンジン=1997cc直4DOHC16V(プレミアム仕様)
最高出力=132kW(180ps)/6000rpm
最大トルク=224Nm(22.8kgm)/3000rpm
モーター最高出力=4.8kW(6.5ps)/1000rpm
モーター最大トルク=61Nm(6.2kgm)/100rpm
WLTCモード燃費=16.8km/リッター(燃料タンク容量51リッター)
(市街地/郊外/高速道路=13.7/17.2/18.3km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=215/55R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.3m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/アイドリングストップ/筒内直接噴射/リーンバーン/可変バルブタイミング/充電制御/ロックアップ機構付きトルクコンバーター/電動パワーステアリング
●主要装備:スマートブレーキサポート(前後進時)/AT誤発進抑制制御(前後進時)/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)/レーンキープアシスト/交通標識認識システム/車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/ドライバーアテンションアラート/アダプティブLEDヘッドライト/バックガイドモニター/8.8インチセンターディスプレイ/7㌅マルチスピードメーター/ヘッドアップディスプレイ/本革巻きステアリング&シフトノブ/ステアリングヒーター/レザーシート/運転席電動調節機構/前席シートヒーター/フルオートAC/マツダ・ハーモニックアコースティックス(8スピーカー)/18インチアルミ(高輝度ダーク塗装)/Gベクタリングコントロールプラス/電動パーキングブレーキ(オートホールド付き)/大径マフラーカッター
●装着メーカーop:360度セーフティパッケージ(360度ビューモニター+ドライバーモニタリング)8万6880円/ボーズサウンドシステム7万7000円/スーパーUVカットガラス+CD/DVDプレーヤー+地デジチューナー(フルセグ)4万9500円
●ボディカラー:マシーングレープレミアムメタリック(op5万5000円)
※2019年9月デビュー(2020年1月発売) ※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万10円
メーターは3眼式 速度計はTFT液晶 ヘッドアップディスプレイ標準
トランスミッションは6速ATと6速MTを設定 ATは走行モード切り替えとパドルシフト標準 駐車ブレーキは電気式
マイルドハイブリッド(MーHEV)の作動状況はセンター部に表示 360度モニターはop(8万6880円)
取材協力●袖ヶ浦フォレストレースウェイ