フィアット500がフルモデルチェンジでピュアEVに移行! 内外装のデザインも刷新

フィアット500が13年ぶりの全面改良を実施。内外装デザインの変更とともに電気自動車にモデルチェンジ

 フィアット・クライスラー・オートモビルズ(FCA)は3月4日、全面改良した新型フィアット500(チンクエチェント)を世界初公開した。

Fiat_new500 1.jpg▲新型フィアット500 パワートレインには最高出力は87kWを発生するモーターと42kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーを搭載する

 13年ぶりのフルモデルチェンジで第3世代に移行した新型500は、FCA初のピュアEV(電気自動車)へと進化を遂げる。パワートレインには最高出力87kWを発生するモーターと42kWhの容量を持つリチウムイオンバッテリーを搭載。満充電での航続距離はWLTPモードで最大320kmに達する。急速充電にも対応し、バッテリー容量0%から80%までを約35分間で充電。また、約5分間で50kmを走行するために必要な電力が充電できる。性能面では、最高速度が150km/h(電子リミッター作動)、0→100km/h加速が9.0秒と公表した。

Fiat_new500 2.jpg▲フロントグリルおよびバンパーのデザイン変更やエンブレムの刷新、上部をボンネット左右先端に食い込ませて睫毛のようにアレンジした楕円形ヘッドランプの採用などを実施

 ノーマル/レンジ/シェルパという3つのドライブモードを設定したことも特徴だ。ノーマルは可能な限りエンジンに近づけたセッティングを施し、一方レンジではワンペダルドライブを基本にアクセルペダルから足を離した際はブレーキペダルを踏んだときに近い感覚で減速できるようアレンジする。そしてシェルパは、目的地に確実に到着できるよう電力消費量を最適化し、最高速度を80km/hに抑えながらアクセルレスポンスを調整。さらに、空調のオン/オフも最適選択して電力消費量を抑える仕組みだ。

Fiat_new500 3.jpg▲全長と全幅は60mm、ホイールベースは20mmほど拡大される。ボディタイプは従来と同様にハッチバックとカブリオレ(写真)をラインアップした

 外装については、フロントグリルおよびバンパーのデザイン変更やエンブレムの刷新("FIAT"から"500"に変更)、上部をボンネット左右先端に食い込ませて睫毛のようにアレンジした楕円形ヘッドランプの採用、ドアハンドルのフラット化、リアコンビネーションランプおよびバンパーの造形変更などを実施。全長と全幅は60mmほど、ホイールベースは20mmほど拡大される。ボディタイプは従来と同様にハッチバックとカブリオレをラインアップした。

Fiat_new500 4.jpg▲横長のスリークな楕円形状としたインパネに新デザインの丸形メーターパネル、10.25インチのインフォテインメント用モニターなどを採用。コネクテッド機能の進化も図った

 内包するインテリアは、横長のスリークな楕円形状としたインパネに新デザインの丸形メーターパネル、10.25インチのインフォテインメント用モニター、モジュラー式の収納スペースなどを採用したことがトピック。また、新造形のシートとドアトリムには、環境に配慮して生産したエコレザーや回収したプラスチック素材をリサイクルして仕立てた繊維素材を使用する。さらに、運転支援機構としてフロントフェイシング・カメラ・モニタリング・テクノロジーやインテリジェント・アダプティブクルーズコントロール(iACC)、レーンセンタリング、インテリジェント・スピードアシスト、アーバン・ブラインドスポット、アテンションアシスト、360°センサーなどの機能を組み込み、このセグメントとしては初のレベル2の自動運転を実現。未来のためにデザインした接続プラットフォームであるUConnect5インフォテインメントシステムも、新規に設定した。

Fiat_new500 5.jpg▲新造形のシートとドアトリムには、環境に配慮して生産したエコレザーや回収したプラスチック素材をリサイクルして仕立てた繊維素材を使用する

 なお、本国イタリアでは新型500ローンチエディションの"La Prima"の事前予約を開始。また、ジョルジオ・アルマーニやブルガリが内外装を演出したワンフモデルも発表している。正式なアナウンスはないが、ガソリンエンジンモデル(ハイブリッド化?)も設定されそうだ。気になる日本への導入は、現在のところ未定である。

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