ルノーが次世代電気自動車のコンセプトカー「モルフォズ(MORPHOZ)」を初公開

使用パターンに合わせて車体が伸び縮み! ルノー・日産アライアンスの次世代EV用プラットフォームを使ったルノーのEVコンセプトモデルがワールドプレミア

 仏ルノーは3月2日(現地時間)、次世代型EVのコンセプトカーとなる「モルフォズ(MORPHOZ)」を発表した。

RENAULT MORPHOZ1.jpg▲ルノー・モルフォズ(MORPHOZ) ルノーが提案する次世代型EVのコンセプトカー。パワートレインには最高出力100kWを発生するモーターと容量40kWhの駆動用バッテリーを搭載。バッテリー容量を50kWh増やして計90kWhとし、モーター最高出力が160kWにアップする「トラベルエクステンダー・バッテリーパック」も設定する

 ルノー・日産アライアンスの次世代EV用プラットフォーム「CMF-EV」を採用するモルフォズは、ルノーの次世代モビリティのビジョンを提示するピュアEVである。最大の特徴は、モーター出力やバッテリー容量など航続に必要なスペックを任意に設定できることに加え、車体の長さを使用パターンに応じて変更できる、具体的にはフロントフェンダー部とリアエンド部の伸び縮みを可能としたことだ。

RENAULT MORPHOZ2.jpg▲基本骨格にはルノー・日産アライアンスの次世代EV用プラットフォーム「CMF-EV」を採用。近未来的なクロスオーバーSUVルックに組み込む左右ドアは前後端ヒンジの観音開き式だ

 まず「シティ」モードでは、車体を全長4400mm/ホイールベース2730mmとコンパクトに設定し、最高出力100kWを発生するモーターと容量40kWhの駆動用バッテリーによって、1回の充電で最大400kmの航続距離を実現する。次に「トラベル」モードでは、車体を全長4800mm/ホイールベース2930mmに伸ばし、同時にリアエンドなどが空力特性を高める造形に切り替わって高速安定性の向上を果たす。また、キャビン空間はリアシートの後方スライドによって後席の足もとスペースが広がり、さらにラゲッジ容量の拡大も図られる。一方、パワートレインに関しては「トラベルエクステンダー・バッテリーパック」の設定によって、バッテリー容量を50kWh増やして計90kWhを実現。モーター最高出力も160kWにアップし、航続距離は最大700kmに引き上がる。また、追加のバッテリーパックは車両のアンダートレイに配し、これだけを外しての充電を可能とした。

RENAULT MORPHOZ3.jpgRENAULT MORPHOZ4.jpg▲使用パターンに応じてフロントフェンダー部とリアエンド部が伸び縮み。写真上は「シティ」モードで、車体を全長4400mm/ホイールベース2730mmとコンパクトに設定。同下の「トラベル」モードでは車体を全長4800mm/ホイールベース2930mmに伸ばし、同時にリアエンドなどが空力特性を高める造形に切り替わって高速安定性の向上を実現する

 インテリアについては、角を丸めた横長四角形のステアリングホイールやディスプレイを逆L字型に並べた近未来的なインパネ、上下に90度回転して後部座席の乗員と向き合える対面式の助手席シート、センターコンソールにスマートフォンを置くだけで車載AIが個人データを読み込んでナビゲーションや音楽などを提供するスマートフォン連携機能などを採用したことがトピック。また、乗車する前にAIが作動し、センサーが接近中の乗員を検出すると自動的にドアのロックを解除、またドアを自動的に開き、さらにドライバーの好みに合わせて室内照明が点灯する「ウェルカムシーケンス」機能を設定した。

RENAULT MORPHOZ5.jpgRENAULT MORPHOZ6.jpg▲インテリアについては角を丸めた横長四角形のステアリングホイールやディスプレイを逆L字型に並べた近未来的なインパネ、センターコンソールにスマートフォンを置くだけで車載AIが個人データを読み込んでナビゲーションや音楽などを提供するスマートフォン連携機能などを採用したことが特徴だ

 近未来のEVモデルらしく、レベル3の自動運転機能を組み込んだことも訴求点だ。高度なセンサーとカメラ、そして演算技術により、ドライバーは高速道路や渋滞などの走行状況においてハンズオフでドライブできるという。

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