爽快オープンカー特集。アウディの高剛性イメージを象徴する存在。TTロードスターの2つの個性

アウディTT・45TFSIロードスター 価格:6SMT 626万円 試乗記

メインIMG_4918.JPGアウディTTロードスター45TFSIクワトロ スタイリングはシンプル&スタイリッシュ スーパースポーツR8のイメージを投影 駆動方式は通常はFFで走行 状況に応じて後輪に駆動力を配分する4WD

スーパースポーツR8のイメージを巧みに投影。トップは走行中も操作可能

 2015年に国内デビューした現行3rd・TTは、アウディのフラッグシップスーパーカー、R8のイメージが巧みに投影されている。TTはスタイリッシュで強い存在感を放ちながら、コンパクトサイズにまとめたスポーツクーペ。TTロードスターは、そのオープンモデルである。

 何もかもがビシッと締め上げられた高剛性の塊──アウディに対してボクは、こんなイメージを抱いている。TTは、その象徴といえる。

 クローズド状態のTTロードスターの室内はタイト。だが走行中でも50km/h以下であればスイッチひとつ、10秒の早ワザで、一気にオープンに変身する。開放感は抜群。頭部にそよ風が当たる感触はあるが、首から下は頑丈な箱に囲われた安心感を受ける。オープンボディでもアウディの持ち味「剛性感と質感の高いインテリアの風合い」はそのまま楽しめる。実に素晴らしい。

 2リッター直列 4気筒DOHC16Vターボは230ps/370Nmを発生。トランスミッションは、ツインクラッチ式6速ATのSトロニックを組み合わせる。駆動方式は基本的に前輪を駆動しながら、走行状態と路面状況に応じて後輪に駆動力を伝える4WD。ボルグワーナー製(ハルデックス)カップリングを電子制御するアウディのお家芸、クワトロ4WDシステムを採用している。

IMG_4930.JPG写真はSラインパッケージ装着車 全長×全幅×全高4200×1830×1350mm 車重1510kg パワーウエイトレシオ:6.57kg/ps 駆動方式は4WD

抜群の安定感と独特の軽快感が融合。リニアに上昇するパワーが魅力

 設定されている走行モードは4タイプ。通常走行なら、燃費性能を高めるエフィシェンシーがお勧めだ。操縦に対して穏やかに応答する。つまり、静かに滑らかに市街地走行をこなす。パフォーマンスは必要にして十分だ。

 一方、ダイナミックはスポーツ走行にふさわしいモード。アクセルの応答性が高まり、ステアリング操作のアシストを減らして手応えが重くなり、サスペンションはハードな設定になる。操作に対するダイレクト感が増すため、加減速を含む俊敏なボディのコントロール性を生む。

 パワーは右足の踏み込みに応じてリニアに上昇。マニュアル操作のパドルを駆使すればキレ味のいいシフトアップが楽しめ、4WDならではの安定した加速が存分に楽しめる。

 走行フィールは、あくまで軽いタッチに終止する。これは最新アウディの最も得意とするところ。抜群の安定感とともに独特の軽快感が味わえる。オープン状態での高速走行は快適。風で下半身は冷えるが、強力な空調の調整で一気に心地いい空間に整えられる。

 通常は遮音性に優れたクーペ状態でドライブを楽しみ、澄んだ空気の場所ではトップを開放する。TTロードスターは2つの個性が楽しめる。

IMG_4972.JPGソフトトップはフル電動式 約10秒で開閉 50km/h以下なら操作が可能なシステム

IMG_5033.JPG室内はシンプルで上質 ナビ機能を盛り込んだ液晶メーターの採用でセンターディスプレイ未装備 空調スイッチはエアアウトレット一体型 ステアリングはDシェイプ

IMG_5065.JPG写真のシートは首もとから温風が吹き出すエアスカーフ(7万円)付き

IMG_5041.JPGアウディバーチャルコクピット標準 メーターは多彩な表示モードが選べる 写真は地図の拡大表示状態

IMG_5047.JPGトランスミッションは6速DCT パドルシフト標準 シフト後方にナビコントローラーを配置

IMG_5018.JPG1984cc直4DOHC16Vターボ 230ps/4500~6200rpm 370Nm/1600~4300rpm 全域スムーズ&パワフル 高効率直噴式 JC08モード燃費:12.5km/リッター

IMG_4987.JPG18インチタイヤ標準 写真の245/35R19タイヤ+鍛造スポークアルミはop(14万円)

IMG_4959.JPGトップは遮音性重視設計 クローズド時の耐候性はクーペに匹敵

アウディTT・45TFSIクワトロ・ロードスター 主要諸元と主要装備

タイトル回りIMG_4945.JPG

グレード=45TFSIクワトロ
価格=6SMT 626万円
全長×全幅×全高=4190×1830×1360mm
ホイールベース=2505mm
トレッド=フロント1565×リア1545mm
車重=1510kg
エンジン=1984cc直4DOHC16Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=169kW(230ps)/4500~6200rpm
最大トルク=370Nm(37.7kgm)/1600~4300rpm
JC08モード燃費=12.5km/リッター(燃料タンク容量55リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/Ⓡウィッシュボーン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤサイズ=245/40R18
駆動方式=4WD
乗車定員=2名
最小回転半径=4.9m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/電子スロットルバルブコントロール/電動パワーステアリング/エネルギーリカバリーシステム
●主要装備:LEDヘッドライト/自動ヘッドライトレンジコントロール/可変リアスポイラー/スポーツシート/マルチファンクション本革巻きスポーツステアリング/MMIナビゲーション/MMIタッチ/アウディスマートフォンインターフェイス/アウディバーチャルコクピット/デラックスオートAC/アウディドライブセレクト/アウディパーキングシステム/アドバンストキーシステム
●装着メーカーop:アウディマグネティックライド17万円/ウインドブロッカー7万円/クルーズコントロール&アクティブレーンアシスト13万円/エアスカーフ7万円/バングオルフセンサウンドシステム13万円/鍛造19インチアルミ+245/35R19タイヤ14万円/Sラインパッケージ36万円/マトリクスLEDヘッドライト14万円/コンフォートパッケージ23万円
●ボディカラー:ベガスイエロー(op8万5000円)
※Sラインパッケージ装着車の全長×全幅×全高は4200×1830×1350mm
※2015年8月デビュー/2019年4月マイナーチェンジ ※価格はすべて消費税込み

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