トヨタ自動車は4月13日、第4世代となる新型ハリアーのプロトタイプを初披露し、合わせて市販モデルを本年6月ごろに発売すると発表した。
▲新型トヨタ・ハリアー(プロトタイプ) SUVのカテゴリーを超え、"より人生を豊かにするパートナー"という新たな価値を提示するクルマとして開発された。市販モデルの発売は本年6月ごろを予定する
市販時の車種展開は以下の通り。
■リダクション機構付THSⅡ(2.5Lエンジン+モーター)搭載車
Z
Z"Leather Package"
G
G"Leather Package"
S
※駆動方式は2WD(FF)またはE-Four
■2.0Lエンジン+Direct Shift-CVT搭載車
Z
Z"Leather Package"
G
G"Leather Package"
S
※駆動方式は2WD(FF)または4WD
なお、車両価格は後日発表する予定である。
7年ぶりに全面改良を実施する新型ハリアーは、SUVのカテゴリーを超え、"より人生を豊かにするパートナー"という新たな価値を提示するクルマとして開発される。
▲Z"Leather Package"の主要諸元は全長4740×全幅1855×全高1660mm/ホイールベース2690mm/トレッド前1605×後1625mm/最低地上高195mm/最小回転半径5.7m/乗車定員5名。車重はハイブリッドモデルが2WD1720/4WD1770kg、ガソリンモデルが2WD1620/4WD1680kg
まずエクステリアについては、他のSUVと一線を画す、シンプルながらもエレガントさと逞しさが融合した流麗なクーペフォルムを具現化したことが特徴だ。そのうえで、フロント部はアッパーグリルからヘッドランプへと流れるような連続性により精悍かつシャープな印象を際立たせ、同時に遠くからでも新型ハリアーと分かる個性と先進性を強調した二重のL字型に発光するデイタイムランニングランプを組み込む"シグネチャーランプ"を採用。またサイドセクションは、シンプルな構成でありながらもダイナミックにボディ断面が変化し、豊かな表情を演出するとともに強い動感を表現する。そしてリアビューは、絞り込んだクーペキャビンとスポーツカーのように左右に張り出したホイールハウスとの組み 合わせによって大らかな逞しさを創出し、合わせて細く、鋭く、横一文字に光るテールランプとストップランプを装備して圧倒的な存在感を付与した。ボディカラーは新規のプレシャスブラックパールをはじめ、スレートグレーメタリック/スティールブロンドメタリック/センシュアルレッドマイカ/ダークブルーマイカ/ホワイトパールクリスタルシャイン/ブラックという計7色をラインアップ。いずれも最新のスタイリングに映える、陰影の美しい変化をアピールするという。ボディサイズは全長4740×全幅1855×全高1660mm、ホイールベース2690mm、最低地上高195mmに設定した。
▲乗り込んだ瞬間に分かる、安心感に包まれる上質な室内空間を創出。センターコンソールは馬の鞍をイメージし、幅広く堂々とした造形でアレンジした
インテリアに関しては、乗り込んだ瞬間に分かる、安心感に包まれる上質な室内空間を創出したことがトピックだ。まずセンターコンソールは、馬の鞍をイメージし、幅広く堂々とした造形でアレンジ。これを挟み込むようにインストルメントパネルを配置し、"大らかな逞しさ"を演出する。各部のマテリアルにもこだわり、厚革を曲げてできる自然なシルエットをイメージし触り心地にも重きを置いたレザー調素材や、"曲木(まげき)"に着想を得たウッド調加飾、パイピング加飾を随所に施し、さりげない上質感を創出した。インテリアカラーはブラウン/グレー/ブラックの全3色を設定する。また、調光ガラスを用いた電動シェード付パノラマルーフをトヨタ車として初採用。調光時には、障子越しのような柔らかい光が差し込む快適な空間を醸成する。さらに、T-Connect SDナビゲーションシステムは12.3インチTFTタッチワイドディスプレイを採用したうえで、SDLなどのスマートフォン連携機能にも対応。先進的かつ臨場感のある音響空間を構築するJBLプレミアムサウンドシステム(9スピーカー)も用意した。
▲調光ガラスを用いた電動シェード付パノラマルーフをトヨタ車として初採用。調光時には障子越しのような柔らかい光が差し込む快適な空間を演出する
基本骨格に関しては、TNGAプラットフォーム(GA-K)を採用。ボディの高剛性化・低重心化を図り、ドライバーの感性を重視した乗り心地と走りの両立を追求する。また、懸架機構は前マクファーソンストラット/後ダブルウィッシュボーンで構成し、極微低速域でもスムーズなストロークを確保したショックアブソーバーを組み込むなどして、バランスの取れた新高剛性ボディに合わせてジオメトリーを最適化。徹底的な走り込みとチューニングを重ね、重厚感としなやかさを併せ持つ乗り味を実現した。一方、ハンドリング面ではブレーキ制御によりコーナリング中のアンダーステアを抑制するアクティブコーナリングアシストを新採用。切り始めのレスポンスが良く、軽快な操舵感を持つ電動パワーステアリングと相まって、意のままに車両をコントロールする心地よさを具現化した。
▲パワートレインにはA25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(178ps)+3NM型フロントモーター(88kW)のリダクション機構付THSⅡを搭載したハイブリッドの2WD(FF)、同ユニットに4NM型リアモーター(40kW)を加えたハイブリッドのE-Four、M20A-FKS型1986cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(171ps)+Direct Shift-CVTを搭載した2WD(FF)と4WDを設定
パワートレインには、"ダイナミックフォースエンジン"A25A-FXS型2487cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(178ps/22.5kg・m)+3NM型フロントモーター(88kW/202N・m)のリダクション機構付THSⅡを搭載したハイブリッドの2WD(FF)、同ユニットに4NM型リアモーター(40kW/121N・m)を加えたハイブリッドのE-Four、"ダイナミックフォースエンジン"M20A-FKS型1986cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(171ps/21.1kg・m)+Direct Shift-CVTを搭載した2WD(FF)と4WD(ダイナミックトルクコントロール4WD)を設定。いずれもダイレクト感ある走りと優れた燃費性能を追求した。
▲走行中の前後方向映像を録画可能なデジタルインナーミラーをトヨタ車として初設定した
機能面の向上にも抜かりはない。歩行者(昼夜)や自転車運転者(昼間)を検知対象に加えたプリクラッシュセーフティ採用の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を装備。また、駐車場など低速走行時における衝突緩和、被害軽減に寄与するインテリジェントクリアランスソナー(パーキングサポートブレーキ[静止物])なども設定する。さらに、走行中の前後方向映像を録画可能なデジタルインナーミラーをトヨタ車として初採用。ハイブリッドモデルには、家庭用と同じコンセントを通じて電化製品を使用できるほか、停電などの非常時には発電機として使用可能なアクセサリーコンセント(AC100V/1500W)も装備した。