【最新モデル試乗】巷で話題。新型ホンダ・フィットの完成度をあらためて検証してみた

ホンダ・フィットe:HEVホーム 新型はベーシック/ホーム/ネス/クロスター/リュクスの5グレード構成 装備が充実したホームが販売主力 ハイブリッドは2モーターe:HEVシステム新採用
ホンダ・フィットe:HEVホーム 新型はベーシック/ホーム/ネス/クロスター/リュクスの5グレード構成 装備が充実したホームが販売主力 ハイブリッドは2モーターe:HEVシステム新採用

ホンダ・フィットe:HEVホーム(FF) 価格:206万8000円 試乗記

チャーミングなルックス。室内はシンプル&モダンな仕上がり

 ファニーな印象の目(ヘッドライト)は、もしかすると、「⁉」と感じるユーザーがいるかもしれない。しかし、見慣れれば、それも「愛嬌」と受け取れるようになるのではないか。新型フィットのスタイリングは多くの人が気に入るとボクは思っている。

 試乗車は販売主力となるホームのハイブリッド(e:HEV)。ボディカラーはプレミアムサンライトホワイトパール。新型は2トーンカラーを含めてカラーバリエーションが多い。ボクがいちばん気に入ったのは、ネスに設定されているルナシルバーとライムグリーンの2トーン。オプションだが、これはかなりお洒落だし、人目を引く。

 キャビンに入ってまず感じたのは視界のよさ。細いAピラーと上面がフラットなダッシュボードの組み合わせは、心地よい開放感と良好な運転視界をもたらしている。
 インテリアは上々の仕上がり。シンプルでモダンで心地いい。しかも質感が高い。全体の調和がとれているのは大きな美点だ。オーナーの多くは、高い満足感を得るだろう。
 後席にも高い点数がつく。ひざ元スペースは広いし、シートの出来栄えもいい。前席シート背面を巧みに絞ったデザインは、後席の空間感覚に少なからぬプラスをもたらしている。大人2名が、ゆったりくつろげる後席と報告しておく。加えて、十分なトランクスペースが確保されている。

全長×全幅×全高3995×1695×1515mm 車重1180kg 最小回転半径:4.9m ボディ色は写真のプレミアムサンライトパール(5万5000円)など全25タイプ設定
全長×全幅×全高3995×1695×1515mm 車重1180kg 最小回転半径:4.9m ボディ色は写真のプレミアムサンライトパール(5万5000円)など全25タイプ設定

街乗りはEVモード。身のこなしは滑らか。乗り心地もいい

 試乗車は1.5リッターエンジン(98ps)とモーター(109ps)を組みあわせたe:HEV。走りもまたよかった。
 街乗り領域ではほとんどEVモードで走る。出足の瞬発力、アクセルを踏み増したときの力感は、もちろん十分。だが、無駄な加速やエネルギー消費を抑えるためだろう。加速の味付けは抑制的であり、アクセルペダルの踏力もやや重めに設定されている。

 強めの加速を行うと、発電のためにエンジンが回る。それでも、急加速でもしない限り、エンジンの存在を意識させられる場面はあまりない。
 ハイウェイのクルージングはエンジン主体で走る。このときも、静かで滑らかな走りだった。ただし、エンジンを高回転で回すときの回転感は少し雑味がある。

 身のこなしは滑らか。パワーステアリングは重めの設定で、切り始めの動きは素直。安易なクイック感の演出は避け、自然に安定的でリラックスした走りになるチューニングだ。これは新型フィットの全体に共通して感じる特性だ。
 乗り心地もいい。ボディも足もしっかりしており、かなりの不整路面でも、不快なショックや音は発生しなかった。
 試乗時の燃費は22.2km/リッター。経済性も一級品である。

新型の視界は超ワイド インパネはシンプル形状 各部は上質 写真の9インチナビはディーラーop(20万5543円) 本革巻きステアリングの操作性はしっかりとした印象
新型の視界は超ワイド インパネはシンプル形状 各部は上質 写真の9インチナビはディーラーop(20万5543円) 本革巻きステアリングの操作性はしっかりとした印象
ホームはファブリックとプライムスムースのコンビシート標準 前後席ともクッション性を高めた快適仕様 室内長1955mm
ホームはファブリックとプライムスムースのコンビシート標準 前後席ともクッション性を高めた快適仕様 室内長1955mm
荷室は広くフラット センタータンクレイアウトの効果でユーティリティはワゴン並み 後席は6対4分割&チップアップ機能付き
荷室は広くフラット センタータンクレイアウトの効果でユーティリティはワゴン並み 後席は6対4分割&チップアップ機能付き
バイザーレスタイプのフル液晶メーターは見やすい 速度下に各種情報を表示する設計
バイザーレスタイプのフル液晶メーターは見やすい 速度下に各種情報を表示する設計
アダプティブクルーズコントロールは全車速対応 制御はスムーズ
アダプティブクルーズコントロールは全車速対応 制御はスムーズ
ヘッドライトはオートハイビーム付きLED 大型デザイン
ヘッドライトはオートハイビーム付きLED 大型デザイン
ホームは185/60R15+スチール標準 写真の185/55R16+アルミはop(6万6000円)
ホームは185/60R15+スチール標準 写真の185/55R16+アルミはop(6万6000円)
e:HEVは1496cc直4DOHC16V(98ps/127Nm)+モーター(109ps/253Nm)で構成 エンジンは発電と高速走行時に使用 WLTCモード燃費:28.8km/リッター
e:HEVは1496cc直4DOHC16V(98ps/127Nm)+モーター(109ps/253Nm)で構成 エンジンは発電と高速走行時に使用 WLTCモード燃費:28.8km/リッター

ホンダ・フィットe:HEVホーム(FF) 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=e:HEVホーム(FF)
価格=206万8000円
全長×全幅×全高=3995×1695×1515mm
ホイールベース=2530mm
トレッド=フロント1485×リア1475mm
車重=1180kg
エンジン=1496cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=72kW(98ps)/5600~6400rpm
最大トルク=127Nm(13.0kgm)/4500~5000rpm
モーター最高出力=80kW(109ps)/3500~8000rpm
モーター最大トルク=253Nm(25.8kgm)/0~3000rpm
WLTCモード燃費=28.8km/リッター(燃料タンク容量40リッター)
(市街地/郊外/高速道路=29.6/31.8/27.0km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤサイズ=185/60R15+スチール
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=4.9m
●主な燃費改善対策:ハイブリッドシステム/アトキンソンサイクル/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/電動パワーステアリング
●主要装備:ホンダセンシング(衝突被害軽減ブレーキ+前後誤発進抑制機能+歩行者事故低減ステアリング+路外逸脱抑制機能+渋滞追従機能付きアダプティブクルーズコントロール+車線維持支援システム+オートハイビーム+先行車発進お知らせ機能+標識認識機能)/パーキングセンサー/サイドカーテンエアバッグ/フルLEDヘッドライト/セキュリティアラーム/ポジション&ターンランプ/ハーフシェイドフロントウィンドウ/電動サーボブレーキ/AC用フル電動コンプレッサー/充電用USBジャック/LEDマップ&ルームランプ/本革巻きステアリングホイール&セレクトレバー/コンビシート(プライムスムース&ナチュラルテキスタイル)/プライムスムースソフトパッド/スマートフォントレー/プラチナ調クロームメッキドアハンドル&ACアウトレットノブ/チップアップ&ダイブダウン機構付き6対4分割リアシート/後席センターアームレスト/助手席シートバックポケット
●装着メーカーop: ナビ装着用スペシャルパッケージ4万9500円/コンフォートビューパッケージ8万2500円/16㌅アルミホイール6万6000円
●ボディカラー:プレミアムサンライトホワイトパール(op5万5000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は9240円
撮影協力●小田急 箱根レイクホテル

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