トヨタ自動車は4月23日、主力コンパクトカーのヤリスをベースとする新型クロスオーバーSUV「ヤリスクロス」のプロトタイプを世界初公開した。市販モデルの発売は、日本市場で2020年秋、欧州市場で2021年半ばを予定する。
新型「ヤリスクロス」は、本来ジュネーブ・モーターショー2020でワールドプレミアを飾る計画だったが、同ショーが中止となったため、今回のプレスリリースおよび画像での発表となった。
ワールドワイドで高い人気を誇るBセグメントのクロスオーバーSUV市場に参入する新型「ヤリスクロス」は、ヤリス・ブランドで築いてきた「走る楽しさへのこだわり」「クラスを超えた質感」を受け継ぎつつ、都市型コンパクトSUVを再定義することを目指して開発される。
基本骨格にはコンパクトカー向けTNGA(Toyota New Global Architecture)プラットフォーム(GA-B)を採用し、軽量で高剛性、かつ低重心なボディを具現化。エクステリアデザインは、シンプルながらもSUVならではの“ロバスト(頑強さ)”を目いっぱいに表現する。ボディサイズは全長4180×全幅1765×全高1560mm/ホイールベース2560mmと、取り回しの良い外寸に設定した。
パワートレインに関しては、1490cc直列3気筒DOHC12V直噴“ダイナミックフォース”ガソリンエンジン+Direct Shift-CVTの2WD(FF)と4WDのガソリン仕様、1490cc直列3気筒DOHC12V“ダイナミックフォース”ガソリンエンジン+フロントモーター+リチウムイオン電池+電気式無段変速機で構成するリダクション機構付THSⅡの2WD(FF)および同ユニットにリアモーターを追加したE-Fourのハイブリッド仕様を設定。いずれも高次元の基本性能と環境性能を実現する。
内包するインテリアは、ワンクラス上の質感と居心地の良さが感じられるデザインで構成。最新の安全・運転支援機構やコネクティッド機能なども鋭意導入する予定だ。
なお、新型「ヤリスクロス」の生産は、日本市場向けがトヨタ自動車東日本株式会社、欧州市場向けがフランス工場で実施する予定である。