ルノー・トゥインゴEDC 価格:6SMT 198万6000円
典型的なFFコンパクトカーだった従来型から、ルノー・トゥインゴは大変身した。
20114年にフルチェンジを行った現行型(3rdモデル)はRRレイアウト。16年から日本販売がスタートした。ボディ後端の低い位置に3気筒エンジンを搭載するなど、メカニカルコンポーネンツや基本レイアウトはスマート・フォーツー/フォーフォーと共有している。
ボディサイズは全長×全幅×全高3645×1650×1545mm。数あるコンパクトカーの中でも「小さい」という印象が際立っている。一方でリアのオーバーハングが極端に短い関係もあり、2490mmというホイールベースは全長に対して「相対的に長い」と表現できる。プロポーションは、フロントフードが短い点が特徴。RRレイアウトゆえフロントにエンジンルームがないからだ。
表情を含め、スタイルはチャーミング。ライバルとは一線を画し、「ちょっと乗ってみたいナ」と思わせるエクステリアは、トゥインゴの大きな魅力である。
そんなルックスに引かれてドアを開けると、室内にも独自の世界が広がっている。細部まで「デザインされている」という印象が、まずは大きな見どころ。インパネもシートも、そして配色も、機能性に配慮しながらポップで遊び心に満ちている。改めてフランス車ならではのセンスを感じた。決して高級感が漂うわけではないが、心引かれる。
昨年マイナーチェンジした最新モデルは、左側リアフェンダー上にインテークを新設。室内では、アップルカープレイやアンドロイドオートに対応する7インチ画面を備えたマルチメディアシステムを新採用した。同時に、車線逸脱警報システムなどの新装備もうれしい。
パワーユニットは1リッター直3ターボ(92ps/135Nm)。加速は「必要にして十分」。市街地から高速道路まで不足を感じる場面はない。静粛性は高水準。6速DCTトランスミッションの変速動作はスムーズだ。
改めて好印象を抱いたのは、ストローク感とフラット感に富み「コンパクトカー離れ」した上質なフットワーク。RRレイアウトの効果で、前輪切れ角が極めて大きく、「こんな道でもUターンできちゃうの⁉」というほどの 「驚きの小回り性」(最小回転半径4.3m)もトゥインゴならではだ。
見ても乗っても個性的なモデルが、200万円を切る価格で購入できるとは魅力的。タイトな後席スペースさえ納得できれば、シートアレンジ次第でユーティリティ性は高い。
乗ると楽しい気分になる個性派コンパクトカーである。
グレード=EDC
価格=6SMT 198万6000円
全長×全幅×全高=3645×1650×1545mm
ホイールベース=2490mm
車重=1020kg
エンジン=897cc直3DOHC12Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=68kW(92ps)/5500rpm
最大トルク=135Nm(13.8kgm)/2500rpm
WLTCモード燃費=16.8km/リッター(燃料タンク容量35リッター)
(市街地/郊外/高速道路=12.2/17.6/19.5km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ド・デオン
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=フロント:165/65R15/リア:185/60R15+アルミ
駆動方式=RR
乗車定員=4名
最小回転半径=4.3m
●主な燃費改善対策:可変バルブタイミング/アイドリングストップ/充電制御/電動パワーステアリング/EDC
●主要装備:サイドウインドアシスト/車線逸脱警報/ESC/4エアバッグ/タイヤ空気圧警報/バックソナー/ヒルスタートアシスト/オートライト&雨滴感応式ワイパー/ハロゲンヘッドライト/フロント&リアフォグランプ/デイタイムランプ/ドットサイドストライプ/サイドプロテクションモール/15インチアルミ/ファブリックシート/運転席シートリフター/可倒式助手席/分割可倒式リアⓇシート/本革巻きステアリング/エナジースマートマネージメント/7インチタッチスクリーン/EASY-LINK(スマートフォンミラーリング+Bluetoothマルチペアリング機能)/12V電源ソケット/オートAC
●ボディカラー:ジョンマンゴー
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万2760円