独アウディは4月21日(現地時間)、プレミアムコンパクトセダンの新型A3セダンを初公開した。欧州市場での事前予約は4月末に開始し、発売は今夏を予定。車両価格は2万9800ユーロ(約350万円)~に設定する。なお、市場導入後間もなく、エントリーレベルのガソリンエンジンモデルを車両価格2万7700ユーロ(約325万円)~で発売する計画だ。
第2世代となる新型A3セダンは、よりエレガントでスポーティな3BOXの車両デザインに、高度なデジタル化とコネクテッド機能を鋭意採用したことが特徴である。
基本骨格には進化版のMQBプラットフォームを採用。そのうえでエクステリアには、よりワイドなシングルフレームとフロントの大型エアインテーク、ヘッドランプからリアバンパーまで滑らかに流れるショルダーライン、アウディの新しいデザインエレメントとして凹面形状で仕立ててホイールアーチを強調したショルダーラインから下のボディパネル、Bピラーから後方に向かって流れるようなラインを描きながらトランクリッドのスポイラーへとつながるクーペのような流線型ルーフラインなどを導入して、高品位かつ印象的なセダンフォルムを創出する。また、マトリクスLEDヘッドライトには3×5配列のLEDによるデジタルデイタイムランニングランプを組み込んで、先進的なフェイスを具現化した。ボディサイズは全長4500×全幅1820×全高1430mm/ホイールベース2640mmと、従来モデルより全長が40mm、全幅が20mm、全高が10mmほど大きくなる。また、従来モデルよりリアエンドを高く設定し、同時に大型のディフューザーを組み込むなどしてエアロダイナミクスを改善。空気抵抗係数(Cd値)は、従来比0.04向上の0.25を実現した。
内包するインテリアは、新造形のシフトレバーやアルミニウムおよびカーボンによる内装材などによって、上質かつスポーティなデザインに仕立てたことがトピック。機能装備の面では、上級モデルにも採用する10.1インチのタッチディスプレイをインパネ中央に配備し、手書き入力やボイスコントロールにも対応する。高機能な10.25インチのデジタルメーターも標準で組み込んだ。また、メーターパネル全体が12.3インチのディスプレイとなったバーチャルコックピット プラスやヘッドアップディスプレイをオプションで設定する。さらに、MMI(マルチメディア インターフェース)は第3世代モジュラー インフォテインメント プラットフォームによって機能を強化。その演算能力は従来モデルの10倍を誇り、電話機能やLTEアドバンスト規格に対応したAudi connectサービスを含むコネクティビティ関連の全機能に加え、Wi-Fiホットスポット機能も統合している。加えてスマートフォンとの連携強化も図り、myAudiアプリ、Apple CarPlay、Android Auto、アウディフォンボックスを介しての接続を可能とした。
パワーユニットに関しては、改良版1.5TFSIの1.5リットル直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(150ps)と2.0TDIの2リットル直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボエンジン(150ps)を搭載。1.5TFSIには48Vのマイルドハイブリッドシステムを設定する。トランスミッションには6速MTと7速Sトロニック(7DCT)を組み合わせ、駆動レイアウトにはFFを採用。また、排気量の異なるエンジンやquattroドライブといったバージョンを順次追加していく予定だ。
シャシー面では、従来モデルよりも緻密に路面の状況に反応するよう最適チューニングを実施。セントラルダイナミックハンドリングシステムを採用するなどして、快適な乗り心地と優れた操安性を兼ね備えたスポーティでバランスの取れた足回りに仕立てる。また、オプションでアダプティブダンパーコントロールの組み込みも可能。これを装備すると、アウディドライブセレクトの走行モードに対応して、快適性重視から俊敏なハンドリングまで幅広い設定が選択できる仕組みだ。