アルピナおよび日本総代理店のニコル・オートモビルズは5月19日、BMW X7シリーズをベースとする旗艦SUVの「BMWアルピナXB7・アルラッド(Allrad)」を発表し、同日より日本での予約受注を開始した。車両価格は2498万円に設定。導入開始は2021年春ごろを予定している。
アルピナXB7は、パワーユニットに54mm径のタービンを組み合わせた2基のツインスクロールターボチャージャーや専用クーリングシステムを採用する4395cc・V型8気筒DOHC直噴ビターボ(ツインターボ)エンジンを搭載する。最高出力はBMW X7 xDrive50i比で91ps増の621ps/5500~6500rpm、最大トルクは同50N・m増の800N・m/2000~5000rpmを発生。また、迫力のV8サウンドを奏でるステンレス製のアルピナ・スポーツエグゾーストシステムも装備した。トランスミッションにはアルピナ・スウィッチトロニック付き8速スポーツ・オートマチック(ZF 8HP76)をセット。駆動機構はBMWのxドライブをベースに、アルピナがトルク配分の専用チューニングを実施したインテリジェント4輪駆動システムを採用し、リアには電子制御LSDも組み込む。走行モードには、独自のセッティングを施した快適性重視のCOMFORTと素早い反応を重視したSPORTおよびSPORT+の3モードを設定。性能面では、0→100km/h加速4.2秒、最高速度290km/hのハイパフォーマンスを実現した。
シャシーに関しては、アルピナが独自にセッティングしたエアサスペンションを採用。走行状況やモードの選択に応じて40mmの幅での車高調整を可能とする。また、すべての速度域で卓越したフィードバックと操安性を確保したインテグレイテッドアクティブステアリングを装備。一方、制動機構にはフロントにブレンボ製の4ピストンブレーキキャリパーとΦ395×36mmのブレーキディスク、リアにフローティングキャリパーとΦ398×28mmのブレーキディスクを組み込み、オプションとして軽量ドリルドローターとより耐熱性の高いブレーキパッドを用意した。足もとには、アルピナ・ダイナミック21インチアルミホイールを標準で装着。また、伝統の20スポークデザインでアンソラジット仕上げのアルピナ・クラシック23インチ鍛造アルミホイールと、ピレリ社と共同開発した23インチ用の高性能サマータイヤをオプションで設定した。
エクステリアについては、「形態は機能に従う(Form Follows Function)」というアルピナの哲学を踏襲しながら、エアロダイナミクスのさらなる向上など最新のアレンジを随所に導入する。大型エアインテークと立体的なアルピナ・ロゴをあしらったフロントエプロンは、空力特性を最適化することで揚力を抑え、高速走行時の安定性を最大限にアップ。また、この大型エアインテークから高性能アルピナ・クーリングシステムに対して効果的に空気を取り込む仕組みとした。リアビューにおいては、アルピナ・スポーツエグゾーストシステムと2組のツインテールパイプがアルピナ製リアエプロンのデザインに美しく融合。リアエプロンの中央には、ディフューザーフィンをアクセントとして配置する。一方、外板色は専用カラーのアルピナ・ブルーを筆頭に、BMW社から豊富なボディカラーとIndividualボディカラーが提供される。ボディサイズは全長5151×全幅2000×全高1797mm/ホイールベース3105mmに設定した。
3列式シートで構成するインテリアに関しては、アルピナ・エンブレムをあしらったクリスタルフィニッシュのiDriveコントローラーやアルピナ・デザインへと変更されたフルカラーデジタルメーターディスプレイ、「ミルテ」と称するウッドトリム、アルピナ・ベロアフロアマット、マルチファンクション付きアルピナ・スポーツステアリングホイール、電動パノラマガラスサンルーフなどを採用して、アルピナ特有のファーストクラス・キャビンを創出したことがトピック。機能装備として、最新のBMWナビゲーション/コミュニケーション/インフォテインメントシステムも組み込む。また、オプションとしてラヴァリナ・レザーを贅沢に使用したシートを用意。既存のアルピナ車と同様、アルピナのレザー・ワークショップによる豊富なカスタマイズも可能としている。