メルセデス・ベンツ日本は5月21日、プレミアムミニバンのVクラスに「V220d Marco Polo HORIZON(マルコポーロ・ホライゾン)」をラインアップし、同日より発売した。車両価格は938万円に設定する。
新グレードのV220d Marco Polo HORIZONは、既存のV220dロングをベースに、室内の居住性と快適性をより高めるアイテムを特別装備して、アウトドアで使用する際の楽しさをいっそう向上させたことが特徴である。
まずトップ部には、専用開発のポップアップルーフを配備。ルーフ内には2名まで使用可能なベッド、さらにリーディングライトをセットし、乗員が快適な時間を過ごせるようにアレンジする。また、ポップアップルーフを展開すると室内高が高くなるため、簡易の更衣室としても使用可能だ。
次にルーフ右側には、ロールアップ機能を備えたサイドオーニングを組み込む。オートキャンプなどの基地として使用する際には、サイドオーニングを展開することで、日差しを避けて快適に過ごすことが可能。素材自体が軽めで、素早く展開できることも同装備の特色だ。
そしてキャビン空間においては、新たなシートアレンジを導入する。運転席および助手席には最大230度回転する機能を追加し、後ろ向きにシートを設定することで後席との対面レイアウトを実現。また、2列目には座席を温めるシートヒーター、身体と座面の間にこもった熱や湿気を内蔵したファンによって除去するシートベンチレーターを内蔵した。同時に、使い勝手のいい収納式センターテーブル(スライド、取り外し可能)も装備する。さらに、3列目シートにはフルフラット機構を採用。これを活用すれば最大で3名、前述のポップアップルーフのベッドと合わせて5名分の就寝スペースに早変わりする。3列目には、収納スペースとしてアンダーシートボックスも用意した。
機能面では、運転席下にリレー式のサブバッテリーを搭載したことがトピック。エンジン停止時は自動でメインバッテリーと切り離されるため、バッテリー上がりの心配をすることなく安心して利用できる。また、前席を除くサイドウィンドウ部にはカーテンを配備。走行中に日差しが眩しい時や車中泊の際のプライバシー確保に配慮している。
安全装備の拡充もV220d Marco Polo HORIZONの訴求点で、先進の安全運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」を標準で装備。さらに、アダプティブハイビームアシスト・プラスやブラインドスポットアシスト、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック、レーンキーピングアシスト、アクティブブレーキアシスト(歩行者検知機能付)、PRE-SAFEなどの最新セーフティ機構も標準で採用した。
パワートレインに関しては基本的にベース車と共通で、2142cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(163ps/380N・m)+7Gトロニック・プラス(電子制御7速AT)を搭載して後輪を駆動(FR)。足回りには「AGILITY CONTROLサスペンション」を標準で採用する。ボディサイズは全長5150×全幅1930×全高1960mm/ホイールベース3200mmに設定した。