アウディRS5スポーツバック 価格:8SAT 1302万円
RS5はミドルスペシャルティ、A5シリーズの頂点に立つ最高性能モデルだ。
クーペのほかに18年に5ドアのスポーツバックにもRS5が設定され、19年末に日本上陸を果たした。ちなみにドイツでは先日、A5のマイナーチェンジが行われた。RS5のフェイスリフト仕様も発表済みだ(日本発売未定)。
RSシリーズはBMWのMやメルセデスのAMGに相当し、アウディスポーツ社(=旧クワトロ社)がチューニングを担当する。専用のエクステリアデザインもさることながら、注目点はパワートレーンだ。RS5はポルシェと共に開発したといわれる2.9リッターのV6ツインターボに8速ティプトロニックミッションとクワトロフルタイム4WDシステムを搭載する。最高出力450ps、最大トルク600Nmのパフォーマンスはクラス最強水準。スペックはマイナーチェンジ後も変わらない。すでに十二分の性能だからだろう。
高性能ぶりはエクステリアからもひしひしと伝わってくる。スタイリングモチーフは往年のアウディクワトロ。RS5には伝説の4WDマシンを彷彿とさせるブリスターフェンダーが備わっている。ボディサイズは全長×全幅×全高4780×1860×1390mm。全幅はベースモデルに比べて15mmワイドだ。
単に性能を重視したモンスターA5でないことは、インテリアを見ればよくわかる。フラットボトムステアリングやスポーツシートなど確かにスポーティな雰囲気が散りばめられてはいるものの、レザーマテリアルやダイヤモンドステッチによって上質でラグジュアリーな空間に仕立てられている。サーキットを連想させるスパルタンなイメージはない。
RS5スポーツバックの目指す方向性は、ラグジュアリーな高級スポーツGT。しかも5ドアだからさまざまな使用シーンに対応する。
パフォーマンスは強烈。しかしシルキーでもある。V6ツインターボは1900rpmから最大トルクを発生するだけあって、加速は圧倒的。0→100km/h加速4秒以下というスペックはダテではない。けれども、ドライブモードでコンフォートを選ぶと、その乗り味は超高級モデル、たとえばベントレーGTに近い。
超高級な乗り味でこのクラスにおける高性能ラグジュアリーを極める、というのがアウディスポーツの戦略であり、また、AMGやMとの方向性の違いなのだろう。ボク自身は、かつてのハメを外したハード指向のRSを懐かしく思ったりするが、最新RS5の洗練ぶりには素直に感服する。アウディらしいスーパーGTである。
グレード=RS5スポーツバック
価格=8SAT 1302万円
全長×全幅×全高=4780×1860×1390mm
ホイールベース=2825mm
トレッド=フロント1595×リア1590mm
車重=1810kg
エンジン=2893cc・V6DOHC24Vツインターボ(プレミアム仕様)
最高出力=331kW(450ps)/5700~6700rpm
最大トルク=600Nm(61.1kgm)/1900~5000rpm
JC08モード燃費=11.2km/リッター(燃料タンク容量58ℓ)
サスペンション=前後ウィッシュボーン
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ=275/30ZR20
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子スロットル/可変バルブタイミング/可変バルブリフト(吸気のみ)/電動パワーステアリング/8速ティプトロニックトランスミッション
●主要装備:アウディプレセンスベーシック/アウディプレセンスリア/リアビューカメラ/アダプティブクルーズコントロール/アウディアクティブレーンアシスト/アウディサイドアシスト/アウディプレセンスシティ/マトリクスLEDヘッドライト/自動ヘッドライトレンジコントロール/RSバンパー/マットアルミニウムルックドアミラーハウジング/DRC付きスポーツサスペンションプラス/ダイナミックステアリング/アウディドライブセレクト/ファインナッパレザースポーツシート/マルチファンクション本革巻きスポーツステアリング/MMIナビゲーション/バーチャルコクピット/ 3ゾーンオートAC/バングオルフセン3Dアドバンストサウンドシステム/アウディパーキングシステム/アドバンストキーシステム
●装着メーカーop:RSスポーツエグゾーストシステム17万円/デコラティブパネルカーボン10万円/カーボンスタイリングパッケージ88万円/ヘッドアップディスプレイ14万円/フロントセラミックブレーキ84万円/アシスタンスパッケージ(パークアシスト+サラウンドビューカメラ)8万円
●ボディカラー:ソノマグリーンメタリック
※2019年8月デビュー ※価格はすべて消費税込み