ルノ・トゥインゴEDC 価格:6SMT 201万5000円
ボクがルノー・トゥインゴに強く引かれるのは「コンパクトでお洒落」だから。「パリ生まれ」の魅力をストレートに感じる。
「子供の無邪気さと大人の洗練」の巧みな融合にも感心する。だから、子供から高齢者まで、女性でも男性でも、誰もがこのクルマに好印象を抱く。ユーザーに「明るさと、さりげないお洒落感覚」があれば文句なしだ。
トゥインゴはコンパクトで可愛いい。だが存在感はかなり強い。ポルシェ911やメルセデスEクラスあたりと並んでも、存在感で負ける心配はない。むしろ、周囲に立派なクルマがあればあるほど、トゥインゴは目立つ。
その個性は、カドの立ったひと癖あるイメージではなく、可愛らしくサラリとした、気持ちがいい雰囲気だ。
インテリアはシンプルで機能的。立派なインテリアとはいえないものの、エクステリアとよく調和したデザイン性の高い仕上がりだ。
乗車姿勢はアップライトで視界はワイド。運転しやすい。ただし、左ハンドルを強引に?右ハンドル化した結果として、ペダルが中央寄りにオフセットされているのはマイナス点だ。
明るいキャビンは心地いい。後席は大人にはひざ元が少しタイトだが、夫婦と子供2人、といった組み合わせにはドンピシャだ。ただし後席シートバックはやや立っている。リアにエンジンを積む関係で、トランクスペースはさほど広くない。
ルノーといえば「快適なシート」をイメージするユーザーは多いだろう。トゥインゴはどうか。着座時のアタリ感の「優しさ」は少し物足りないが、クッションストロークは十分だし、面で支える感触もうなづける。ルノーのシートとして合格点が付く。
エンジンは 0.9リッターの3気筒ターボ。92ps/135Nmを発生し、6速デュアルクラッチ・トランスミッション(EDC)と組み合わされる。パワートレーンはいい仕上がりだ。エンジンはトップエンドまで滑らかに回り、パワーは十分。EDCとのマッチングはよく、「気持ちよく」走る。加えて、静粛性は期待以上。走りはこのクラスとして一級だ。
乗り心地は上質。滑らかなストローク感とフラット感が際立つ。RR方式によるしっかりしたトラクション感も気持ちがいい。その気になれば、スポーティなドライビングも楽しめるし、4.3mの最小回転半径は、便利だと感じる場面が多い。
トゥインゴはファーストカーとしても、セカンドカーとしてもお勧めの1台だ。
グレード=ルノー・トゥインゴEDC
価格=6SMT 201万5000円
全長×全幅×全高=3645×1650×1545mm
ホイールベース=2490mm
車重=1020kg
エンジン=897cc直3DOHC12Vターボ
最高出力=92ps/5500rpm
最大トルク=135Nm/2500rpm
WLTCモード燃費=16.8km/リッター
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ドディオン
タイヤサイズ=フロント:165/65R15/リア:185/60R15
駆動方式=RR
乗車定員=4名