メルセデス・ベンツ日本は5月28日、4代目となるメルセデス・ベンツGLEに高性能バージョンの「メルセデスAMG GLE 53 4MATIC+」をラインアップし、同日より予約注文の受付を開始した。車両価格は1332万円に設定。ユーザーへの納車は本年6月以降を予定する。
新設定のメルセデスAMG GLE 53 4MATIC+は、Mercedes-AMGの最新テクノロジーを鋭意盛り込んだことが特徴である。パワーユニットには専用チューニングの「M256」2999cc直列6気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジンを搭載。最高出力は435ps/6100rpm、最大トルクは520N・m/1800~5800rpmを発生する。トランスミッションにはAMGスピードシフトTCT(電子制御9速AT)をセット。そして、エンジンとトランスミッションの間には、モーター兼発電機のISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み込んだ。48V電気システムによって駆動するモーターは16kW/250N・mのパワー&トルクを絞り出し、加速時などでエンジンを効率的にサポート。また、回生ブレーキとともに発電も担い、容量約1kWhのリチウムイオンバッテリーに充電して、エンジンスタートおよびアイドリングストップの際の再スタートなどをスムーズに実施する。さらに、シフトチェンジの際にもモーターが始動し、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストを行う仕組みとした。加えて、低回転域で過給する電動スーパーチャージャーも設定。ターボラグを解消することで、あらゆる回転域で俊敏なエンジンレスポンスと加速性能を成し遂げた。一方、駆動機構には可変トルク配分システムのAMG 4MATIC+を採用。走行状況に応じて前後トルクを100:0~0:100の範囲でシームレスに配分し、優れたトラクションと安定性、そしてステアリング操作にナチュラルに反応する鋭い回頭性を具現化した。
シャシー面に関しては、走行安定性を高める新システムのAMG ACTIVE RIDE CONTROLを採用したことがトピックだ。この新機構は、AMG RIDE CONTROL+エアサスペンションをベースに、48Vテクノロジーによる電動機械式の連続可変電子制御スタビライザーを前後アクスルにセット。1秒間に最大1000回の頻度で走行と路面の状況に即した制御を行い、直進時にはしなやかな足回りによる快適な乗り心地を発揮しながら、コーナリングや車線変更時にはロールを効果的に抑え、より快適でダイナミックなドライビングを実現する。また、AMG DYNAMICSを新たに組み込んで幅広いドライビングダイナミクスを達成したAMGダイナミックセレクトを新採用。走行モードは、快適性と燃費を優先する「Comfort」、スポーティな走行を支援する「Sport」「Sport+」、雪道などの滑りやすい路面のための「Slippery」、泥道などに最適な「Trail」、砂地での走行性能を高める「Sand」、オリジナルのモードにカスタマイズできる「Individual」という7モードを設定した。
エクステリアに関しては、伝説の300SLレースカーをモチーフとしたハイグロスクロームの垂直ルーバーをもつフロントグリルやブラックで仕立てたフロントスプリッター/サイドエアインテークルーバー/ドアミラー/ウインドウライントリム/リアエプロントリム/ルーフレール、丸形のデュアルツインエグゾースト、ディフューザーデザインのリアスカート、21インチAMG5ツインスポークアルミホイール、前275/45R21後315/40R21の前後異サイズタイヤといったスペシャルアイテムを標準装備したことが訴求点。ボディサイズは全長4950×全幅2020×全高1780mm/ホイールベース2995mmに設定する。
一方、3列式のシートレイアウトで構成したインテリアには、ナッパレザー表皮のAMGスポーツシートやAMGパフォーマンスステアリング、アンスラサイトオークウッド(マット)のインテリアトリムなどを採用。安全運転支援システムのインテリジェントドライブ、高度なデジタル技術のMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)、テレマティクスサービスのMercedes me connectなど、最新世代の機能装備も標準で組み込んでいる。