日産フェアレディZ/トヨタGR86&SUBARU BRZ/ポルシェ・ボクスター/アルピーヌA110/アウディTT
NISSAN フェアレディZ
走りへの明確なこだわり、伝統を感じて走る
スポーツカーは走りの性能に加えて、眺めているだけでワクワクするスタイリングが大きな魅力。歴代のフェアレディZは、大ヒットを飛ばした1stモデル(1969年誕生)を筆頭に、まさにそうした「華やかさ」を大切にしてきた。世界で熱烈なファンを獲得した要因は、熱い走りを予感させるルックスにこそあったはず。期待にたがわぬスタイリングでデビューした新型は405psの3リッターツインターボを搭載。発売が何とも待ち遠しい。(河村康彦)
購入ガイド:新型はハイパワーFR ラインアップは標準車/バージョンS/バージョンT/バージョンSTで構成
TOYOTA GR86/SUBARU BRZ
走りのFRクーペ、低重心ボクサーエンジンを回す快感
世界でポルシェとSUBARUだけが手がける水平対向エンジン。その低重心な走りを、FRレイアウトで乗ってみたい――無理難題とも思えた要望を、「夢のコラボレーション」で実現したのが86(現在はGR86)/BRZ。1stモデルが実現した優れた走りのバランスは、新型でいちだんとアップデートされた。2.4リッターに排気量アップしたエンジンと高剛性ボディにより、本格スポーツカーらしさが増している。趣味性の強さがうれしい1台だ。(河村康彦)
購入ガイド:新型は大幅に実力アップしたが1stモデルも魅力的。200万円台前半でFRスポーツが味わえる
オープンエア!エブリデイMR2シーター
歴代ボクスターは、強いカリスマ性の持ち主として完成された911とは異なる観点で、ポルシェらしさをたっぷり味わわせてくれる。サイズを含め手の内に収まる一体感、ミッドシップレイアウトが実現した自在なハンドリング感覚、そしてオープンエアならではの爽快感が融合。ポルシェというブランドのスポーツカーらしいテイストを多彩に、しかもカジュアルに味わえる。よりスポーティなクーペボディのケイマンも魅力的だ。(河村康彦)
購入ガイド:最新718の主力は4気筒。実力は高水準だが、満足度が高いのは6気筒。旧型にこだわるのもいい
ALPINE A110
軽さの快感。痛快ハンドリングマシン
現行A110は、小型軽量にこだわり、限界性能を追求するよりもコントロール性を重視。あらゆる面で操る楽しさにこだわったコンセプトが、支持されている。1960~70年代のクラシックA110とは、エンジン搭載位置をはじめ多くの部分が異なる。それでも多くのファンがが「後継車」と認める理由は走り味と、デザインの力……4眼の丸いヘッドランプ、ボディサイドのモチーフ、サイドまで回り込んだリアウィンドウなど──が大きい。(森口将之)
購入ガイド:復活したアルピーヌは往年のイメージを守りながらモダンスポーツに変身。信頼性もハイレベル
Audi TT
技術による前進、クールなスポーツカプセル
TTは、自動車デザインを手がけるすべてのクリエーターに衝撃を与えた。他の誰とも似ていない個性的スタイリングこそが、歴代モデルに共通する魅力。コンパクトながら圧倒的に強い存在感は、「一度は乗ってみたい」と思わせる。走りはモダン感覚。プレミアムブランドの作品らしい作り込みと、FFレイアウトベースならではの積載性を備えるなど実用性も見どころだ。アウディのスポーツクーペは多彩な魅力にあふれている。(河村康彦)
購入ガイド:TTの個性は鮮烈。見ても乗っても魅力が味わえる。2ndモデルは100万円台で良質車が購入できる