ダイハツは6月22日、新型小型商用車の「グランマックス・カーゴ」と「グランマックス・トラック」を設定し、9月4日より発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
■グランマックス・カーゴ
GL・2WD:5MT197万5000円/4AT206万4000円
GL・4WD:5MT225万8000円/4AT234万7000円
■グランマックス・トラック
GL・2WD:5MT178万7000円/4AT187万5000円
GL・4WD:5MT204万1000円/4AT212万9000円
新設定のグランマックスは、ダイハツのインドネシアの拠点であるアストラ・ダイハツ・モーターが生産し、日本市場向けに仕立てて輸入・販売する新世代の小型商用車だ。2008年2月より日本で販売する現行のトヨタ・タウンエース・バン/トラックは、基本コンポーネントを共用するダイハツからのOEM供給車に当たる。
新型グランマックス・カーゴと新型グランマックス・トラックは、既存の軽商用車「ハイゼット」よりも高い積載力や快適性を有しながら、コンパクトで小回りの利く車両サイズを確保し、また新開発の1.5Lガソリンエンジンによる優れた燃費性能とゆとりある走りを特徴とする。
まず使い勝手の面では、グランマックス・カーゴで750㎏(2WD)、グランマックス・トラックで800kg(2WD)の最大積載量を確保したうえで、荷室寸法はカーゴが長2045×幅1495×高1305mm(5名乗車時で長1255×幅1495×高1300mm)、トラックが長2430×幅1585×あおり高360mmという広さを創出。また、カーゴは床面地上高620㎜の低床フロアと広いバックドア開口部、開口幅790㎜の両側スライドドアなどによって、トラックは20個設定したロープフックや高めのあおり高、フラットなデッキなどによって、優れた積載能力と荷物の積み下ろしのしやすさを具現化した。ボディサイズはカーゴが全長4065×全幅1665×全高1930mm/ホイールベース2650mm、トラックが全長4295×全幅1675×全高1920mm/ホイールベース2650mmに設定。最小回転半径はともに5mを切る4.9m(2WD)を実現する。
運転や乗り降りのしやすさを重視したことも訴求点だ。運転ではフロントピラーの傾斜を立てることで有効なヘッドクリアランスを創出し、余裕のあるスペースを実現。また、オーバーハングの短いボディ形状により、前方左右の広い視界を確保する。一方で乗り降りについては、カーゴで425mm、トラックで430mmの低いステップ高を実現し、合わせてフラットで広い足もとスペースやインパネセンターシフトを採用して、助手席への移動や乗り降りをスムーズに行えるようにアレンジした。
パワーユニットについては、小型商用車用に新開発した2NR-VE型1496cc直列4気筒DOHC16V・Dual DVVTガソリンエンジンを搭載。最高出力は97ps/6000rpm、最大トルクは13.7kg・m/4400rpmを発生し、5速MTまたは4速ATのトランスミッションと組み合わせる。駆動機構は2WD(後輪駆動)または4WDの選択が可能。燃費性能はWLTCモードでカーゴが2WD12.6(MT)/12.0(AT)km/リットル、4WD12.2(MT)/11.4(AT)km/リットル、トラックが2WD12.9(MT)/11.9(AT)km/リットル、4WD12.4(MT)/11.3(AT)km/リットルという好数値を実現する。また、前席下にエンジンを配置するフロントミッドシップレイアウトとしたことで理想的な前後重量配分とし(空荷時でカーゴ51:49/トラック53:47)、高速域やカーブでも高い走行安定性を達成した。
安全装備の充実化を図ったこともセールスポイントだ。新世代のステレオカメラを採用した予防安全機能「スマートアシスト」を装備。また、VSC&TRCやLEDヘッドランプ、エマージェンシーストップシグナルなどの安全装備も採用している。