日産自動車は6月24日、新型コンパクトSUVの「キックス」を6月30日より発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
X:275万9900円
Xツートーンインテリアエディション:286万9900円
新設定の日産キックスは、人気のコンパクトSUV市場に新規参入する、電動パワートレインの「e-POWER」を採用した新型SUVだ。生産はタイ日産が担当する。ちなみに、かつて販売していた三菱パジェロミニのOEM供給車である軽自動車のキックスは英語表記が「KIX」だったが、今回登場した新型コンパクトSUVは「KICKS」と称している。
エクステリアについては、アクティブで先進的なデザインに仕立てたことが訴求点。精悍なダブルVモーショングリルや特徴的なフローティングルーフ、シルバー塗装のルーフレールなどを採用し、力強さとスタイリッシュさを表現する。また、躍動感のある先進的なLEDヘッドランプ(LEDシグネチャー付き)を組み込むことで、存在感を放つフロントフェイスを演出した。
ボディサイズは全長4290×全幅1760×全高1610mm/ホイールベース2620mmに設定。最大のライバルとなるトヨタC-HRやホンダ・ヴェゼルと比べて、ややショートかつナローな寸法に仕立てる。また、日本市場では実質的な前モデルとなる日産ジュークと比較して、ロング&ハイの外寸に移行した。
外装色はモノトーンがブリリアントホワイトパール3PM/ブリリアントシルバーM/チタニウムカーキPM/ラディアントレッドP/ナイトベールパープルTP/ダークブルーPM/プレミアムホライズンオレンジPM/ピュアブラックPM/サンライトイエローPという9色、ツートーンがプレミアムホライズンオレンジPM&ピュアブラックPM/ラディアントレッドP&ピュアブラックPM/ダークメタルグレーM&ピュアブラックPM/ブリリアントホワイトパール3PM&ピュアブラックPMという4色からなる全13種類の豊富なカラーバリエーションをラインアップ。とくに、プレミアムホライズンオレンジとピュアブラックのツートーンは、オレンジタンの内装と組み合わせることにより、存在感あふれるスポーティさを最大限に引き出している。
インテリアについては、シームレスで上質さを感じるモダンプレミアムな室内空間を演出。使いやすくグルーピングされたレイアウトや高い品質によるプレミアムな表現のユニークパーツなどを特徴とする。また、シートは快適な座り心地で疲労軽減効果のある「ゼログラビティシート」を装着したうえで、Xにクロスと合皮の組み合わせによる実用的なアクティブさを、Xツートーンインテリアエディションにツートーンカラーによるファッショナブルかつ華やかな印象を与えた。
キャビンスペース自体は、使い勝手と快適性を最大限に重視。カテゴリートップクラスのフロントウィンドウ見開き角と低いウエストラインにより、開放感ある前席視界を実現し、一方で後席はニールーム600mm、ヘッドルーム85mmを確保して大人でも十分にくつろげる広い空間を創出する。また、ラゲッジルームもクラストップレベルの423リットルとMサイズのスーツケース4個を積載できる容量を実現し、合わせて後席シートには可倒式のレバー操作で簡単に倒せる機構を内蔵した。
パワートレインはHR12DE型1198cc直列3気筒DOHC12Vガソリンエンジン(82ps/10.5kg・m)+EM57型モーター(95kW/260N・m)+リチウムイオン電池のe-POWERを搭載。駆動機構は2WD(FF)で構成し、燃費性能はWLTCモードで21.6km/リットル、JC08モードで30.0km/リットルを達成する。同時に、e-POWERの最大出力を従来比で約20%向上させ、走行シーンを問わない力強い加速や高い静粛性、そしてアクセルペダルの踏み戻しだけで加速から減速まで意のままに行うことができるワンペダル感覚のドライビング特性を具現化した。
基本骨格に関しては、車体剛性を高めたプラットフォームに、専用セッティングの前ストラット/後トーションビームのサスペンションを組み合わせ、優れた安定性と操縦性を実現する。また、最小回転半径をクラストップレベルの5.1mに設定し、入り組んだ路地や狭い駐車場において、抜群の取り回し性を具現化した。
先進安全技術の採用にも抜かりはない。高速道路での長距離運転と渋滞という2大ストレスを軽減する運転支援技術「プロパイロット」を全車に標準装備。ミリ波レーダーの組み込みによって、より遠くの先行車の状況を検知し、スムースな制御を行うことでドライバーを最適にアシストする。また、もしもの事故の際の自動通報はもちろん、あおり運転や急病などの緊急事態にも手動で通報できる「SOSコール」も全車に標準設定。さらに、インテリジェント エマージェンシーブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなども標準装備し、全車を「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」に該当させた。