ポルシェ ジャパンは6月24日、718(982)モデルレンジに新型「718ケイマンT」と新型「718ボクスターT」をラインアップし、同日より予約受注を開始した。車両価格は718ケイマンTが893万2000円、718ボクスターTが932万2000円に設定する。
1968年に登場した911“T=ツーリング”モデルの思想を受け継いで「718T」の車名を冠したケイマンとボクスターの新シリーズは、かつての911Tと同様、ドライビングプレジャーに最大の重きを置いている。パワーユニットにはチューンアップ版の1988cc水平対向4気筒DOHCターボエンジンを搭載。最高出力は300ps/6500rpm、最大トルクは380N・m/2150~4500rpmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの7速PDKを組み合わせ、後輪を駆動(MR)。公表された最高速度は275km/h、0→100km/h加速は4.9秒(スポーツプラス4.7秒)を誇り、しかも新欧州サイクルでの燃費は7.9l/100km、CO2排出量は181g/kmという優秀な数値を達成した。
また、パフォーマンスを高めるスポ-ツクロノ パッケージを標準で装備。ステアリングホイールのモードスイッチによってノーマル、スポーツ、スポーツプラス、インディビジュアルの各ドライビングモードが選択でき、スポーツプラスを選ぶとエンジンマネジメントシステム、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)、ポルシェアクティブドライブトレインマウント(PADM)およびPDKがよりスポーティに設定され、718Tのハンドリングをさらに強化する。また、PDKとの組み合わせで、ローンチコントロール機能とモードスイッチ中央のスポーツレスポンススイッチも使用することが可能だ。なお、前述のPADMシステムは、エンジン/ギアボックスエリアの振動を最小限に抑え、ドライビングダイナミクスを妨げるドライブトレインの重量による動きを効果的に低減。荷重移動や高速コーナリング中の走行挙動の精度と安定性を大幅に向上させる。
エクステリアに関しては、流線型で躍動感あふれるミッドシップレイアウトならではのスポーティなフォルムを踏襲しながら、車高を約20mm低く設定するPASMスポーツシャシーやハイグロスチタニウムグレー塗装の20インチ軽合金製ホイール(タイヤサイズは前235/35ZR20/後265/35ZR20)などを組み込んで、よりアグレッシブなルックスを創出。また、アゲートグレーのミラーシェルと“Cayman T”および“Boxster T”ロゴ、ブラッククロムメッキのツインテールパイプを中央に配置したスポーツエグゾーストシステムなどによって、Tモデルならではの個性を主張する。外装色はブラック、インディアンレッド、レーシングイエロー、ホワイト、キャララホワイト、ディープブラック、GTシルバーメタリックから選択することができ、さらにスペシャルカラーとしてラバオレンジとマイアミブルーをラインアップ。ボディサイズは718ケイマンTが全長4379×全幅1801×全高1276mm/ホイールベース2475mm、718ボクスターTが全長4379×全幅1801×全高1262mm/ホイールベース2475mmに設定した。
インテリアについては、ブラック基調のカラーリングにスムースレザー仕上げのモードスイッチ付Φ360mmGTスポーツステアリングホイール、ハイグロスブラック塗装トリムストリップのダッシュボード&センターコンソール、軽量化を図ったドアプルループ、ブラックの文字盤を“Boxster T”または“Cayman T”のロゴが飾るメーターなどを専用装備。シートは中央部に耐久性のあるSport-Tex素材を張ったスポーツシートを標準で装着し、さらにオプションとして18Wayのアダプティブ スポーツシート プラス、サポート性をいっそう高めたスポーツバケットシート、軽量なカーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)を骨格とするフルバケットシートを設定する。また、全シートのヘッドレスト部には“718”ロゴの刺繍を配した。ほかにも、GTシルバー/ガーズレッド/レーシングイエロー/リザードグリーンの中からアクセントカラーが選べるインテリアパッケージをオプション設定。モータースポーツで定評のあるアルカンターラ素材のオプション装備も選択することが可能だ。一方、機能装備も充実しており、高解像度7インチタッチスクリーンを備えたポルシェコミュニケーションマネジメント(PCM)、リアルタイム交通情報を備えたオンラインナビゲーションモジュール、Porsche Connectなどを設定している。