日産エクストレイル20Xiレザーエディション(4WD) 価格:CVT 350万3500円 試乗記
現行3rdエクストレイルのデビューは2013年。新鮮さという点では最新のハリアーに及ばない。
しかし、モデルライフ途中でハイブリッド仕様の追加設定やコネクティビティ機能の向上、運転支援システムのプロパイロット投入など、積極的なアップデートを実施。いまなお高い商品性をキープしている。
現在販売されているモデルは、今年1月に一部の仕様向上が図られている。新たにミリ波レーダーを装備して、衝突回避機能やプロパイロット性能が向上。新タイヤの採用で静粛性がリファインされた。また、ラグジュアリー指向のレザーエディションがラインアップに加わった。
試乗車はレザーエディション。特別塗装色のギャラクシーゴールドやパノラミックガラスルーフ、インテリジェントパーキングアシスト+ナビゲーションなどのオプションをフル装備したモデルだった。
ボディサイズは全長×全幅×全高4660×1820×1740mm。鮮やかなボディカラーとタンレザーをふんだんに用いたインテリアの組み合わせはなかなか華やかだ。残念ながら、レザーの質感は格別高いとはいえず、触感はしなやかさにやや欠ける。とはいえ、ハリアーとは異なったインパクトが感じられる。
2リッター直噴エンジン(147ps)+CVTのパワーパックが生み出す加速性能は、実用十分レベル。大きな不満は感じない。だが、アクセル操作のたびにエンジン回転数が上下する、CVT特有の「ラバーバンド感」が大きい点は残念。
2リッターエンジンを搭載するハリアーもCVTを採用する。こちらは通常のプーリーによる変速機構と並列して、歯車を用いたトルク伝達経路を設けた新世代ユニット。目立ったラバーバンド感はなく、CVT特有の違和感はほんどない。
エクストレイルは静粛性に優れる一方、速度にかかわらず細かな揺すられ感が消しきれていない。この点は、シャシー全体の「年齢」を感じさせられる部分である。
4WDシステムは、路面状況に応じて前後輪のトルク配分を自動調整するオートモードを設定したほか、悪路走行用ロックモード、省燃費用の2WDモードに切り替えられる。
エクストレイルの室内は広く、荷室の使い勝手も良好。アウトドアシーンにも似合う、タフな作り込みが魅力だ。
ライバルが新型モデルに移行する中、「そろそろ刷新が待たれる」1台でもある。
グレード=20Xiレザーエディション(4WD)
価格=CVT 350万3500円
全長×全幅×全高=4690×1820×1740mm
ホイールベース=2705mm
最低地上高=205mm
トレッド=フロント1575×リア1575mm
車重=1560kg
エンジン=1997cc直4DOHC16V(レギュラー仕様)
最高出力=108kW(147ps)/6000rpm
最大トルク=207Nm(21.1kgm)/4400rpm
JC08モード燃費=15.6km/リッター(燃料タンク容量60リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/60R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.6m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/自動無段変速機/充電制御/電動パワーステアリング
●主要装備:プロパイロット/インテリジェントエマージェンシーブレーキ+前後バックソナー/踏み間違い衝突防止アシスト/車線逸脱警報/侵入禁止標識検知/後側方車両検知警報/後退時車両検知警報/アドバンスドヒルディセントコントロール/オートライト/LEDヘッドライト/フロントフォグランプ/ルーフレール/インテリジェントルームミラー/インテリジェントアラウンドビューモニター/アドバンスドドライブアシストディスプレイ/本革巻きステアリング/ステアリングスイッチ/電動パーキングブレーキ/ナビ取付パッケージ(GPS&TVアンテナ)/レザーシート/前席電動調節機構/カーペットインテリア/独立温度調節式オートAC/PTC電子ヒーター/キーレスオペレーション
●装着メーカーop:SRSサイド&カーテンエアバッグ7万7000円/インテリジェントパーキングアシスト+日産コネクトナビゲーションシステム+ふらつき警報27万600円/パノラミックガラスルーフ7万7000円
●ボディカラー:ギャラクシーゴールド(op4万4000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は1万410円