【ネオクラシック体験隊】4WDスペシャリストが作ったクロスオーバーを味わう! ランドローバー・フリーランダー2の、乗るほどに際立つ魅力とは

2012年式ランドローバー・フリーランダー2スペシャルエディション 新車時価格:6SAT 440万円 試乗記

2012年式ランドローバー・フリーランダー2スペシャルエディション フリーランダー2は4WDスペシャリストのランドローバーのエントリーモデル 駆動方式は電子制御センターカップリングを備えたフルタイム4WD

2012年式ランドローバー・フリーランダー2スペシャルエディション フリーランダー2は4WDスペシャリストのランドローバーのエントリーモデル 駆動方式は電子制御センターカップリングを備えたフルタイム4WD

全地球対応のプロスペック。エンジンは3.2リッター直6を横置き

 ランドローバーは1948年以来、4WD車を生産し続けている英国ブランド。ランド(LAND=大地)とローバー(ROVER=流浪車)を組み合わせたネーミングが象徴するように、地球上のどんな場所でも走れる走破性が自慢だ。レンジローバーを筆頭にした同社のSUVは、世界中のプレミアム層から絶大な信頼を獲得している。そんな中、ランドローバーの魅力が、最もカジュアルに味わえる存在としてフリーランダー2が再評価されている。

 フリーランダー2は、2007年に登場したランドローバーのエントリーモデル。ボディは全長×全幅×全高4515×1910×1740mmと取り回し性に優れる。開発当時、ジャガー、ボルボとともにフォード傘下だった関係もあり、メカニズムはなかなか意欲的だ。駆動システムには電子制御センターカップリング式のフルタイム4WDを採用。路面状況に応じて最適な駆動力を提供する「テレインレスポンス」を標準装備する。しかもボディは各部を徹底的に強化した強靭仕様。デビュー時メーカーは、「兄貴分のレンジローバー、そしてポルシェ・カイエンに次いでSUVとして3番目に強固なボディ」と説明していた。ちなみに悪路走破性は、ランドローバーの厳しい基準に適合した本格派。渡河能力は50cmまでOK、最低地上高は210mmとたっぷり確保している。

 エンジンも個性的。なんと3.2リッターの直6エンジン(232ps/317Nm)を横置き搭載する。トランスミッションは6速AT。ちなみに大柄な直6エンジンを積みながらも、ワイドな全幅の効果でハンドルの切れ角は十分に確保され最小回転半径は5.5mを実現している。

全長×全幅×全高4515×1910×1740mm マツダCXー5(同4575×1845×1690mm)比で60mm短く/65mmワイド/50mm高い 最低地上高210mm

全長×全幅×全高4515×1910×1740mm マツダCXー5(同4575×1845×1690mm)比で60mm短く/65mmワイド/50mm高い 最低地上高210mm

3192cc直6DOHC24V 232ps/6300rpm 317Nm/3200rpm 直6ユニットは全域でパワフル&スムーズ 音もいい 豊かな走り味が楽しめるのが魅力 2012年以降は2リッター直4ターボに変更

3192cc直6DOHC24V 232ps/6300rpm 317Nm/3200rpm 直6ユニットは全域でパワフル&スムーズ 音もいい 豊かな走り味が楽しめるのが魅力 2012年以降は2リッター直4ターボに変更

ウォッシャー付きヘッドランプはメインビームがキセノン/ハイビームはハロゲン仕様 前後ともフォグ標準装備

ウォッシャー付きヘッドランプはメインビームがキセノン/ハイビームはハロゲン仕様 前後ともフォグ標準装備

乗るほどに深まる魅力。やはり4WDスペシャリストが作ると違う!

 対面した2012年モデルは、2011年1月に各部が改良された後期型。装備が充実した特別仕様のスペシャルエディションだ。

 しっかりとした作りの本革シートに収まり運転姿勢を決めると、「どこでも走れる」という自信が自然に湧いてきた。ランドローバーの美点であるコマンドポジションが、絶好の視界をもたらすからだ。走りはパワフルにしてスムーズ。3.2リッターユニットは低回転域から豊かなパワーを生み出し、ドライバーの思いどおりのパフォーマンスを発揮する。絶妙なのはストロークをたっぷり確保した足回り。まさに路面をしっかりと掴む感触が伝わる。先日ドライブした最新のディフェンダーに通じる、絶大な信頼感、そして快適性を感じた。

 室内は機能的なデザインで、各部の作りは骨太。フリーランダー2は、一見シティ派のイメージながら、ランドローバーらしいタフさが印象的だ。大自然に連れ出し、使い込むほど独自の味わいを増す存在である。「最新のSUVは甘口でどうも」と感じているユーザーにお勧めしたい本物だ。

悪路走破性はクラス最高水準 渡河性能は水深50cmまでOK 各部の造形は機能的な印象

悪路走破性はクラス最高水準 渡河性能は水深50cmまでOK 各部の造形は機能的な印象

インパネは骨太なイメージ コマンドポジションと呼ぶ高めの着座姿勢により絶好の視界を提供 車両感覚が把握しやすく取り回し性は良好 ステアリングはしっかりとした操舵感覚

インパネは骨太なイメージ コマンドポジションと呼ぶ高めの着座姿勢により絶好の視界を提供 車両感覚が把握しやすく取り回し性は良好 ステアリングはしっかりとした操舵感覚

シート

シートは本革仕様 前席は電動調節&ヒーター機能付き ストロークをたっぷり確保した足回りの効果で乗り心地はしなやか 快適性と信頼感に優れる

シートは本革仕様 前席は電動調節&ヒーター機能付き ストロークをたっぷり確保した足回りの効果で乗り心地はしなやか 快適性と信頼感に優れる

メーターは見やすいアナログ3連形状 中央の液晶パネルに各種情報を表示する

メーターは見やすいアナログ3連形状 中央の液晶パネルに各種情報を表示する

トランスミッションはマニュアルモード付き6速AT 変速は的確かつシャープ

トランスミッションはマニュアルモード付き6速AT 変速は的確かつシャープ

路面状況に応じ4種の駆動力制御が選べるテレインレスポンスを標準装備

路面状況に応じ4種の駆動力制御が選べるテレインレスポンスを標準装備

バックミラーにサイド/バックカメラ画像を表示する実用設計 安心感が高い

バックミラーにサイド/バックカメラ画像を表示する実用設計 安心感が高い

荷室はスクエア形状 荷室長は後席使用時915mm/倒すと1580mmに拡大

荷室はスクエア形状 荷室長は後席使用時915mm/倒すと1580mmに拡大

ランドローバー・フリーランダー2主要諸元

スタイル

グレード=スペシャルエディション(2012年式)
新車時価格=6SAT 440万円
全長×全幅×全高=4515×1910×1740mm
ホイールベース=2660mm
トレッド=フロント:1660×リア:1615mm
最低地上高=210mm
車重=1900kg
エンジン(プレミアム仕様)=3192cc直6DOHC24V
最高出力=171kW(232ps)/6300rpm
最大トルク=317Nm(32.3kgm)/3200rpm
JC08モード燃費=8.0km/リッター(燃料タンク容量70リッター)
サスペンション=前後ストラット
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=235/65R17+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
※価格は消費税込み 

エンブレム

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