トヨタがクロスオーバーSUVのヤリスクロスにGR SPORTを新設定。専用開発の剛性アップパーツやシャシー、パワートレイン制御などを採用して走行性能に磨きをかける
トヨタ自動車および傘下のTOYOTA GAZOO Racingは2022年7月19日、コンパクトクロスオーバーSUVのヤリスクロスに「GR SPORT」を設定し、8月8日に発売すると発表した。
車種展開は以下の通り。
ハイブリッドGR SPORT(2WD): 275万円
GR SPORT(2WD): 236万7000円
6車種目のGR SPORTとなるヤリスクロスGR SPORTは、既存のヤリスクロスが有する上質かつスポーティなスタイリングとSUVならではのユーティリティをそのままに、市街地からワインディングまで意のままに操れるクルマとして、実用性とスポーティな走行を高次元で両立させたことが特徴である。開発に当たっては、世界ラリー選手権で勝つために開発されたGRヤリスの開発ドライバーも携わり、細部の部品にまで改良を加えて、操縦安定性・応答性を向上させるなど、「GR」の“走りの味”を「GR SPORT」でも継承することを目指した。
まずボディには、フロア下とロアバックにブレースを追加。操縦安定性の向上を果たすとともに、よりフラットな乗り心地を成し遂げる。一方、足回りに関しては車高を10mm下げるとともに、スポーツタイヤのFALKEN FK510 SUV(215/50R18サイズ)を装着。同時に、ブッシュやコイルスプリング、ショックアブソーバー、電動パワーステアリングをよりスポーティな特性にチューニングし、軽快な走りとクルマとの一体感のある操縦性を実現した。さらに、ハイブリッドモデルはモーターの過渡特性を最適化し、加減速時のアクセルレスポンスを向上。合わせて、モーター駆動のレスポンスをよりダイレクトにタイヤに伝えるため、ドライブシャフトのねじり剛性を高めた。
エクステリアについては、フロントのフォグベゼルとリアディフューザーを専用意匠としてワイド&ローなスタンスへと進化。ラジエーターグリル(アッパー・ロア)とリアバンパーロアカバーは、GRの‘G’をモチーフとしたスポーティなメッシュタイプへと変更する。また、GRエンブレムをフロントグリル内に、GR SPORTエンブレムをリアゲートに配備。足もとには専用18インチアルミホイール(切削光輝/センターオーナメント付)およびレッド塗装ブレーキキャリパー(フロントGRロゴ付)を組み込んだ。ボディカラーはツートーンのブラックマイカ×プラチナホワイトパールマイカ/ブラックマイカ×センシュアルレッドマイカ、モノトーンのプラチナホワイトパールマイカ/シルバーメタリック/ブラックマイカ/センシュアルレッドマイカ/ダークブルーマイカメタリックという計7タイプを設定している。
内包するインテリアは、ブラックの内装色を基調に専用タイプの本革巻き3本スポークステアリング(GRロゴ付)や本革巻きシフトノブ、ガンメタリック塗装のフロントコンソール、アルミペダル(アクセル/ブレーキ)を標準で採用。シート表皮にはエアヌバック+合成皮革を張り、前席には専用のスポーティシート(GRロゴ付)を装着する。さらに、GRロゴ付の専用スマートキーを標準装備した。
パワーユニットは基本的に既存モデルと共通で、M15A-FKS型1490cc直列3気筒DOHC12V直噴“ダイナミックフォース”ガソリンエンジン(最高出力120ps/6600rpm、最大トルク14.8kg・m/4800~5200rpm)+Direct Shift-CVTのガソリン仕様と、M15A-FXE型1490cc直列3気筒DOHC12V“ダイナミックフォース”ガソリンエンジン(最高出力91ps/5500rpm、最大トルク12.2kg・m/3800~4800rpm)+1NM型フロントモーター(最高出力59kW、最大トルク141Nm)+リチウムイオン電池+電気式無段変速機で構成するリダクション機構付THSⅡのハイブリッド仕様を設定している。