FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)は7月20日(現地時間)、ジープのコンパクトSUVに位置するレネゲードとコンパスに、ブランド初のプラグインハイブリッドモデルとなる「レネゲード4xe」「コンパス4xe」を新設定し、欧州市場で本年9月に発売すると発表した。
レネゲード4xeおよびコンパス4xeは、本格オフローダーブランドの“Jeep”にふさわしい、高い走破性と優れた環境性能を高次元で両立した電動化時代の新世代ジープとして開発される。
パワーユニットは1.3リットル直列4気筒ガソリンターボエンジン(最高出力130hp仕様と180hp仕様を設定。最大トルクは270Nm)、60hp/250Nmを発生する電動モーター、11.4kWhの容量を確保した400Vリチウムイオンバッテリーで構成。システム全体では190hpまたは240hpの最高出力を発揮する。トランスミッションには新開発の6速ATをセット。駆動機構には新設計の4×4システム「eAWD」を採用し、合わせて走破性を高める専用チューニングの「セレクテレインシステム」を組み込んだ。ドライブモードとしては、ハイブリッド/エレクトリック/Eセーブの3種類の選択が可能。性能面では0→100km/h加速が7.5秒、最高速度がハイブリッドモードで200km/h、EVモードで130km/hと公表している。
充電に関しては、7.4kWの専用充電器を使用した際に約100分で完了。EVモードでは、最大でおよそ50kmをゼロエミッションで走行可能だ。また、充電を支援する「My eCharge」を設定。スマートフォンの「My Uconnect」アプリからバッテリーの充電レベルをモニターし、必要な充電やエアコンなどを最適に管理できる。バッテリー残量が少なくなった場合は、スマートフォンの「My Uconnect」と「Uconnect」の8.4インチタッチディスプレイに、最寄りの充電ステーションを表示。また、7インチのTFTディスプレイにはバッテリー残量レベルや航続距離(EVおよびハイブリッドモード時)などを示す機能を内蔵している。
エクステリアについては、既存のレネゲードおよびコンパスのデザインをベースに、前面の“Jeep”バッジや後部の“Jeep”および“4xe”バッジ、サイドの車名バッジにブルーのアクセントを取り入れたことが特徴。プッシュクローズカバーを配した充電ポートは、車両後方の左側に設置する。ボディカラーはレネゲードに18色、コンパスに22色をラインアップした。
内包するインテリアも既存のレネゲードおよびコンパスのデザインを基調に、前述した8.4インチタッチディスプレイや7インチのTFTディスプレイ、ドライブモードスイッチなどの専用装備を組み込む。また、ラゲッジ容量は駆動用バッテリーを追加搭載したにもかかわらず、内燃機関モデルと遜色のないコンパス420リットル、レネゲード330リットルを確保した。