ランボルギーニのサーキット専用ハイパーカーが「エッセンサSCV12」の車名を冠してワールドプレミア

ランボルギーニがスクアドラ・コルセの新型ハイパーカー「エッセンサSCV12」を発表。販売台数は世界限定40台

 伊ランボルギーニおよびモータースポーツ活動を担うランボルギーニ・スクアドラ・コルセは7月29日(現地時間)、サーキット専用の新型ハイパーカー「エッセンサSCV12(Essenza SCV12)」を発表した。販売台数は世界限定40台に設定する。

▲ランボルギーニのサーキット専用の新型ハイパーカー「エッセンサSCV12」。販売台数は世界限定40台に設定。外装色にはヴェルデ・シルヴァン/グリジオ・リンクス/ネロ・アルデバラン・グロス/アランシオ・カリフォルニアという特別なボディカラーを採用し、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの長年のパートナーであるペルタミナ(Pertamina)、ピレリ(PIRELLI)、ロジェ デュブイ(ROGER DUBUIS)のトレードマークであるロゴを配する
▲ランボルギーニのサーキット専用の新型ハイパーカー「エッセンサSCV12」。販売台数は世界限定40台に設定。外装色にはヴェルデ・シルヴァン/グリジオ・リンクス/ネロ・アルデバラン・グロス/アランシオ・カリフォルニアという特別なボディカラーを採用し、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセの長年のパートナーであるペルタミナ(Pertamina)、ピレリ(PIRELLI)、ロジェ デュブイ(ROGER DUBUIS)のトレードマークであるロゴを配する

 新型ハイパーカー「エッセンサSCV12」は、ランボルギーニ・スクアドラ・コルセが開発を担当したサーキット走行向けのスーパースポーツモデルで、エッセンサはイタリア語でエッセンス、SCV12はスクアドラ・コルセとV12エンジンを意味。生産は伊サンタアガタ・ボロネーゼに居を構えるランボルギーニ・スクアドラ・コルセのファクトリー内で実施する。

▲基本骨格にはロールケージのない新設計のカーボンファイバー製モノコックシャシーにアルミニウム製のフロントフレームを結合し、最高水準の高剛性と軽量化を両立。ホイールベースは2905mmに設定
▲基本骨格にはロールケージのない新設計のカーボンファイバー製モノコックシャシーにアルミニウム製のフロントフレームを結合し、最高水準の高剛性と軽量化を両立。ホイールベースは2905mmに設定

 搭載エンジンは、形式がV型12気筒DOHC、排気量が6498ccの自然吸気ユニットで、車体のミッドシップにマウント。最高出力はランボルギーニ史上最強の830hpを発生する。また、エグゾーストパイプはドイツの名チューナー「カプリスト(Capristo)」が開発を手がけ、背圧を低減させることでパフォーマンスを向上させるとともに、V12特有のサウンドを強調する。一方、トランスミッションにはエクストラック(X-Trac)シーケンシャル6速ギアボックスを採用し、これがシャシーの構造要素として組み込まれて軽量化と優れた重量配分を達成。また、プッシュロッド式リアサスペンションがギアボックスに直接取り付けられ、マグネシウムホイール(前19インチ/後20インチ)に装着した専用開発のピレリ製スリックタイヤ(タイヤサイズは前285/650・後354/725)によってエンジン出力を確実に後輪に伝える。制動機構にはブレンボが専用開発したブレーキディスクとキャリパーをセットし、レーシングABS(12ポジション)も装備。さらに、先進のセルフロック・ディファレンシャルや12ポジションTC(トラクションコントロール)などを組み込んで、サーキットにおけるドライバビリティの向上を鋭意具現化した。

▲6498cc・V型12気筒DOHCの自然吸気エンジンを車体のミッドシップにマウント。最高出力はランボルギーニ史上最強の830hpを発生する
▲6498cc・V型12気筒DOHCの自然吸気エンジンを車体のミッドシップにマウント。最高出力はランボルギーニ史上最強の830hpを発生する
▲マグネシウムホイール(前19インチ/後20インチ)に専用開発のピレリ製スリックタイヤ(タイヤサイズは前285/650・後354/725)を装着
▲マグネシウムホイール(前19インチ/後20インチ)に専用開発のピレリ製スリックタイヤ(タイヤサイズは前285/650・後354/725)を装着

 エクステリアはGTモータースポーツで培った経験を活かし、250km/h走行時に1200kgものダウンフォースを発生するというGT3カーより高い空力効率とダウンフォースを実現。パーツとしては、デュアルエアインテークを内蔵したレーシングフードやルーフのラムエア・インテークスクープ、フロントのスプリッター、サイドシルの横方向のフリックおよび縦方向のフィン、大型のカーボンファイバー製リアウィング、専用設計のリアディフューザーなど、通常の公道仕様車とは異なる特徴を多数備える。ファイティングブル伝統のシザースドアや六角形にアレンジしたLEDヘッドライト、Y字を基調にしたカラーリングも印象的だ。なお、外装色にはヴェルデ・シルヴァン(Verde Silvans)、グリジオ・リンクス(Grigio Lynx)、ネロ・アルデバラン・グロス(Nero Aldebaran Gloss)、アランシオ・カリフォルニア(Arancio California)という特別なボディカラーを採用している。

▲エクステリアはGTモータースポーツで培った経験を活かし、250km/h走行時に1200kgものダウンフォースを発生するというGT3カーより高い空力効率とダウンフォースを実現。ファイティングブル伝統のシザースドアや六角形にアレンジしたLEDヘッドライトなども印象的だ
▲エクステリアはGTモータースポーツで培った経験を活かし、250km/h走行時に1200kgものダウンフォースを発生するというGT3カーより高い空力効率とダウンフォースを実現。ファイティングブル伝統のシザースドアや六角形にアレンジしたLEDヘッドライトなども印象的だ

 内包するインテリアは、インストルメントパネルおよびダッシュボードを耐荷重性とスタイル要素を兼ね備えた非対称のY字型カーボンで支え、ドライバーが究極のドライビングエクスペリエンスの中心となるコクピットレイアウトを創出する。また、新設計のディスプレイ付マルチファンクションステアリングホイールは、F1のステアリングホイールからインスピレーションを得てデザイン。ドライバーがリムから手を離すことなく、最高のエルゴノミクスと完璧なフィーリングを提供する。さらに、カーボンシェルで構成したFIA公認のOMPシートはドライバーをしっかりと包み込み、最上レベルのサポート性を確保している。

▲インストルメントパネルおよびダッシュボードを耐荷重性とスタイル要素を兼ね備えた非対称のY字型カーボンで支え、ドライバーが究極のドライビングエクスペリエンスの中心となるコクピットレイアウトを創出
▲インストルメントパネルおよびダッシュボードを耐荷重性とスタイル要素を兼ね備えた非対称のY字型カーボンで支え、ドライバーが究極のドライビングエクスペリエンスの中心となるコクピットレイアウトを創出
▲新設計のディスプレイ付マルチファンクションステアリングホイールはF1のステアリングホイールからインスピレーションを得てデザインした
▲新設計のディスプレイ付マルチファンクションステアリングホイールはF1のステアリングホイールからインスピレーションを得てデザインした

 なお、エッセンサSCV12のオーナーは限定されたメンバーのみで構成する「Essenza SCV12」クラブの一員となり、世界有数の著名なサーキットで開催される高度なドライビングプログラムに参加することができる。また、この企画にはサンタアガタ・ボロネーゼに建設したエッセンサSCV12用の新しいガレージでの保管サービスが含まれ、各車には専用のガレージと専用サービスを用意。オーナーはアプリを使って24時間いつでも自分のクルマをモニタリングできる、ウェブカメラなどによるサービスが利用可能だ。さらに、この施設にはフィットネスジムのテクノボディ(Tecnobody)による「ランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・ドライバーズラボ」が併設されており、ランボルギーニ所属のレーシングドライバーたちが実践するものに近いフィットネス・トレーニング・プログラムを体験できるという。

▲エッセンサSCV12のオーナーは限定されたメンバーのみで構成する「Essenza SCV12」クラブの一員となり、世界有数の著名なサーキットで開催される高度なドライビングプログラムに参加することができる
▲エッセンサSCV12のオーナーは限定されたメンバーのみで構成する「Essenza SCV12」クラブの一員となり、世界有数の著名なサーキットで開催される高度なドライビングプログラムに参加することができる

 エッセンサSCV12を使用したプログラムは、2021年シーズンよりFIA公認グレード1のサーキットで開催される「アライブ・アンド・ドライブ(arrive and drive)」イベントとともに実施予定。ここではスクアドラ・コルセのテクニカルスタッフがアシスタントとして参加するほか、ル・マン24時間レースで5度の優勝を果たし、現在はスクアドラ・コルセのスペシャルプロジェクト・コンサルタントを務めるエマニュエル・ピロ(Emanuele Pirro)氏やランボルギーニ・スクアドラ・コルセのファクトリードライバーを務めるマルコ・マペッリ(Marco Mapelli)氏のサポートが受けられるそうだ。

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