【最新モデル試乗】ボルボXC40の新たな個性。環境に優しいリチャージ・プラグインHVの北欧スタイル

ボルボXC40リチャージ・プラグインHV・T5インスプリクション XC40初のプラグインモデル 通常走行はモーター主体 走行モードは5種設定 駆動方式はFF
ボルボXC40リチャージ・プラグインHV・T5インスプリクション XC40初のプラグインモデル 通常走行はモーター主体 走行モードは5種設定 駆動方式はFF

ボルボXC40リチャージ・プラグインHV・T5インスプリクション 価格:7SMT 649万円 試乗記

XC40がプラグインHVとマイルドHVにラインアップ刷新

 ボルボのコンパクト・クロスオーバーSUV、XC40のラインアップが一新された。ボルボの掲げる環境負荷低減プログラムにしたがって、パワーユニットの電動化が図られた。パワートレーンは、XC40初のプラグインHVと48VマイルドHVの2シリーズ。48VマイルドHVは、高出力のB5と標準仕様のB4の2種のチューンを設定している。

 試乗車はプラグインHVモデル。正式名称はリチャージ・プラグインHV・T5インスプリクション。価格は649万円。上級モデルのXC60・B5・AWDモメンタム(634万円)とほぼオーバーラップする。

 心臓部は、1.5リッター直3DOHC12Vターボ(180ps/265Nm)とモーター(60kW/160Nm)の組み合わせ。トランスミッションは7速DCT。システム総合出力は262ps。満充電時のEV走行可能距離は45.6km。ハイブリッド時のWLTCモード燃費は14.0km/リッターだ。

 走りは上質でナチュラル。ドライブモードはモーター走行を最優先するピュア、状況に応じてエンジンとモーターを適宜使用するハイブリッド、エンジンとモーターを常時稼動しパワフルな走りを追求したダイナミックなど5種を設定。試乗はハイブリッド・モードで行った。

写真は2020年モデル 秋から販売される2021年型は外装細部をリファイン 全長×全幅×全高4425×1875×1660mm 車重1790kg
写真は2020年モデル 秋から販売される2021年型は外装細部をリファイン 全長×全幅×全高4425×1875×1660mm 車重1790kg

モーターが主役の上質な走り。各部の完成度にあらためて感銘

 街中を周囲の流れに乗って走るシーンでは、モーターが主役。右足の踏み込みに応じて気持ちのいい加速を披露する。圧倒的な静かさをキープしたまま、意のままにスピードを上げる感覚は、XC40の上質感を従来以上に高めていた。

 高速道路の流入など強い加速時は、エンジンがアシスト。そんな状態でも上質さはそのままだ。エンジン音は遠くから聞こえてくる感覚。ほとんど気にならない。3気筒と聞いて音や振動面を心配したが、杞憂だった。

 試乗開始時のEV走行可能距離はメーター表示で31km。街中を主体に約40km走った後でも29kmとほとんど変わらなかった。走行中適宜エネルギー回生が行われた結果だ。プラグインHVモデルながら、ハイブリッド・モードを選ぶとバッテリー残量をほぼ気にせずにモーターの恩恵を受けられる。

 久しぶりにXC40に触れて、クルマとしての基本ポテンシャルの高さに感銘を受けた。ハンドリングは正確で、乗り心地はしっかりとした感触。室内は広く、作りは入念。しかもボディサイズは日本の道路環境に最適な設定である。環境性能に優れたパワーユニットを得て、XC40の完成度はますます高まった。クラストップ水準のセーフティデバイスと相まって、1台のクルマとじっくりつきあうドライバーに最適のモデルだ。

インパネは機能的なデザイン 中央の9インチディスプレイに各種コントロールを集約 高い着座位置からの視界はワイド 静粛性は全域ハイレベル ステアリングは軽めの設定
インパネは機能的なデザイン 中央の9インチディスプレイに各種コントロールを集約 高い着座位置からの視界はワイド 静粛性は全域ハイレベル ステアリングは軽めの設定
シートは本革 サポート性と座り心地良好 前席電動調節機構&前後シートヒーター標準
シートは本革 サポート性と座り心地良好 前席電動調節機構&前後シートヒーター標準
駆動バッテリーはセンタートンネル配置 荷室は広く通常モデルと同等
駆動バッテリーはセンタートンネル配置 荷室は広く通常モデルと同等
メーターはフル液晶タイプ 地図を中央に表示できる 標識認識機能付き
メーターはフル液晶タイプ 地図を中央に表示できる 標識認識機能付き
7速DCTは滑らかなシフトフィール シフトノブはクリスタル製 パドルシフト未設定
7速DCTは滑らかなシフトフィール シフトノブはクリスタル製 パドルシフト未設定
ACCは全車速対応タイプ 各種安全装備とのセットで快適な走りを支援
ACCは全車速対応タイプ 各種安全装備とのセットで快適な走りを支援
バックカメラ標準 写真の俯瞰モードのほか各種表示モード設定 映像はクリアで見やすい
バックカメラ標準 写真の俯瞰モードのほか各種表示モード設定 映像はクリアで見やすい
開口部がワイドなパノラマガラスサンルーフ標準装備
開口部がワイドなパノラマガラスサンルーフ標準装備
LEDヘッドライトはトーチハンマーをモチーフにしたボルボ共通意匠 フォグランプ標準
LEDヘッドライトはトーチハンマーをモチーフにしたボルボ共通意匠 フォグランプ標準
235/50R19+7.5Jアルミ装着 足回りはしっかりとした設定 最小回転半径5.7m
235/50R19+7.5Jアルミ装着 足回りはしっかりとした設定 最小回転半径5.7m
1476cc直3DOHC12Vターボ(180ps/265Nm)+モーター(60kW) システム出力262ps WLTCモード燃費:14.0km/リッター
1476cc直3DOHC12Vターボ(180ps/265Nm)+モーター(60kW) システム出力262ps WLTCモード燃費:14.0km/リッター
充電リッドは左側フロントフェンダー部にレイアウト
充電リッドは左側フロントフェンダー部にレイアウト

ボルボXC40リチャージ・プラグインHV・T5インスプリクション 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=リチャージ・プラグインHV・T5インスクリプション
価格=7SMT 649万円
全長×全幅×全高=4425×1875×1660mm
ホイールベース=2700mm
トレッド=フロント1600×リア1625mm
最低地上高=210mm
車重=1790kg
エンジン=1476cc直3DOHC12Vターボ(プレミアム仕様)
最高出力=132kW(180ps)/5800rpm
最大トルク=265Nm(27.0kgm)/1500~3000rpm
モーター最高出力=60kW/4000~11500rpm
モーター最大トルク=160Nm/3000rpm
充電電力使用時走行距離=45.6km
WLTCモード燃費=14.0km/リッター(燃料タンク容量48リッター)
(市街地/郊外/高速道路=11.4/14.8/15.1km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=前後ディスク
タイヤ&ホイール=235/50R19+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.7m
●主な燃費改善対策:プラグインハイブリッド/筒内直接噴射/可変バルブタイミング/アイドリングストップ/電動パワーステアリング/ブレーキエネルギー回生システム
●主要装備:6エアバッグ/セーフティヘッドレスト/シティセーフティ(プリクラッシュブレーキ+歩行者&サイクリスト&大型動物検知機能+対向車対応機能+インターセクションサポート)/全車速追従機能付きアダプティブクルーズコントロール/レーンキーピングエイド/ステアリングアシスト付きブラインドスポットインフォメーション/レーンチェンジマージエイド/クロストラフィックアラート/ロードサインインフォメーション/フルアクティブハイビーム/360度ビューカメラ/道路逸脱事故時保護機能/電動パーキングブレーキ/レザーシート/前席電動調節機能/前後席シートヒーター/クリスタルシフトノブ/ドリフトウッドパネル/タッチスクリーンHDDナビゲーション/ハーマンカードン・プレミアムオーディオ/パワーテールゲート/パノラマガラスサンルーフ/新車時5年保証
●装着メーカーop:パワーチャイルドロック1万4000円/トレーラーモジュール・プレパレーション8200円
●ボディカラー:ペブルグレーメタリック(op8万5000円)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は2万3800円

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