1990年式メルセデス・ベンツ190E 2.5-16エボリューションII/オーナー:郡司智之 様
徹底したこだわりに感動! 勝利を目指した本気スポーツの凄み
圧倒的な速さを誇った「勇者」、メルセデス・ベンツ190E・2.5―16エボリューション2に魅せられたのは郡司智之さん。2.5―16エボリューション2は、DTM(ドイツ・ツーリングカー選手権)での勝利を目指して開発された駿馬。大胆なエアロスタイルをはじめ、すべてをスポーツチューンした伝説の4ドアスポーツである。
郡司さんは1995年に入手。当時190E2.6を購入して間もなかったが、憧れのクルマだったため、清水の舞台から飛び降りる覚悟で決めたという。「慣らし運転」からつきあいはスタート。以後大きなトラブルに見舞われることなく、所有27年目に入った。
パフォーマンスは秀逸。発進直後は標準の2.5―16と大差はないが、速度が上昇するほど違いが際立つという。ハイチューンユニットのレブリミットは7800rpm。標準車より1000rpm引き上げられており、2~3速のつながりが改善されているのが魅力だ。
細部まで入念に作り込まれている点もメルセデス流。単にエアロパーツを装着しているのではなく、インナーフェンダーやリアウィンドウ回り、さらにはスペアタイヤカバーまで専用設計。「わずか500台の限定モデルのために、ここまでやるか!?」という徹底ぶりだという。
基本的にオリジナル状態をキープしているが、シートはスパルコ製のバケットに交換。モノトーンの内外装にレッドカラーがアクセントを添えている。2.5―16エボリューション2は、「最善か無か」といわれた完璧主義時代のメルセデスの象徴。これからも郡司さんのよき相棒として強い存在感を放つに違いない。