プジョー3008GTブルーHDi 試乗記
プジョー3008GTブルーHDi 価格:8SAT 448万円
ハイパフォーマンスを誇る2リッターディーゼル
プジョーは、ディーゼル乗用車を販売して60年以上のキャリアを誇る。現在、日本で1.5リッターと2リッターの2種類の直列4気筒ディーゼルターボを308以上の車種に用意している。
このうち1.5リッターは2018年末にそれまでの1.6リッターに代わって投入された新開発ユニット。一方の2リッターは2016年に登場し、2018年7月にATが6速から8速にバージョンアップされた。
プジョーは、2リッターディーゼルにガソリンエンジンの高性能車に多いGTの名称を与えている。そのパフォーマンスに自信を持っているからだろう。
スペックを見ればGTを名乗る意味が理解できる。3008のガソリンエンジンは1.6リッターターボ。スペックは最高出力165ps、最大トルク24.5kgm。一方、2リッターディーゼルターボのGTは、それぞれ177ps、40.8kgm。とくにトルクの違いは圧倒的で、2倍近いアドバンテージがある。
GTブルーHDiは3008シリーズ最上級グレード 2ℓディーゼル(177㎰)搭載 18インチアルミ/2トーンボディカラー/クロームサイドモール標準
加速は強烈そのもの!
GTの車両重量は、ガソリンエンジンの3008と比べて100kg以上重い1610kg。だが、豊かなトルクがあるので、ほとんど問題にはならない。
加速は強烈そのもの。GTのグレード名が即座に納得できる。駆動方式はFF。ビッグトルクを前輪だけで伝えるのだからグリップが不安になる。しかし、心配は無用。プジョー伝統のしなやかなサスペンションの効果で、濡れた路面でも持てる力を安心して解き放てる。
6速から8速になったATは、豪快な性能にきめ細かなフィーリングを加えている。たとえば、高速走行時でも回転数は低く抑えられ、静粛性がアップした。
燃費はJC08モードで17.8km/リッターと、排気量の小さなガソリン車の14.5km/リッターを大きく凌ぐ。
インパネは立体形状 ステアリングはプジョー独特の小径タイプ メーターは高い位置に配置 操縦性は素直な印象
乗り心地はフランス車らしい優しい感覚
フットワークは素直で、高い全高をドライバーに意識させない。走りの軽快感はガソリン車に軍配が上がるが、一日に数百㎞を走破するロングランであれば、ディーゼル独特の落ち着き感が有利に作用する。
乗り心地はフランス車らしい優しい感覚だ。力強いパフォーマンスと経済性を併せ持つパワートレーンをはじめ、快適性の面でもGTにふさわしいキャラクターを作り出している。
3008のディーゼルはこれまで最上級車種のGTブルーHDi(448万円)だけに設定されていたが、2リッターエンジンを積み価格を399万9000円とした特別仕様車ブルーHDiクリーンエディションが2019年2月にデビューしていることを最後に付け加えておきたい。
大型シートは座り心地がいい 素材はレザーとアルカンターラのコンビ 後席足元空間は広い 乗り心地はしなやかで快適
※次ページでスペックを紹介
プジョー3008GTブルーHDiの主要諸元
価格=8SAT 448万円
全長×全幅×全高=4450×1860×1630mm
ホイールベース=2675mm
トレッド=フロント1580×リア1590mm
車重=1610kg
エンジン=1997㏄直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=130kW(177ps)/3750rpm
最大トルク=400Nm(40.8kgm)/2000rpm
JC08モード燃費=17.8km/リッター(燃料タンク容量52リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/50R18+アルミ
駆動方式=FF
乗車定員=5名
最小回転半径=5.6m
パワーウエイトレシオ=9.10kg/ps
トルクウエイトレシオ=39.46kg/kgm
※価格とスペックは2019年4月現在