タイで生産するトヨタ・ヤリスのセダンモデルが第2世代に移行

トヨタがタイで生産・販売するヤリスのセダンバージョン「ヤリス・エーティブ」の新型を発表。洗練されたファストバックスタイルに、豪華さと広々感を増したインテリアを内包

 トヨタ自動車のタイにおける現地法人であるトヨタ・モーター・タイランドは2022年8月9日、現地で生産・販売するヤリスのセダンモデル「ヤリス・エーティブ(YARIS ATIV)」の新型を発表した。

▲タイで生産するコンパクトセダンのトヨタ・ヤリス・エーティブが新型に移行。“Our Beloved(私たちの最愛)”をテーマに、タイ国民車としてのキャラクターを大きく進化させる。写真は上級仕様のプレミアム

▲タイで生産するコンパクトセダンのトヨタ・ヤリス・エーティブが新型に移行。“Our Beloved(私たちの最愛)”をテーマに、タイ国民車としてのキャラクターを大きく進化させる。写真は上級仕様のプレミアム

 

 初代のヤリス・エーティブは2017年8月に登場。優れたパッケージングや燃費、高い信頼性、リーズナブルな価格設定などで好評を博し、コンパクトセダン・セグメントのトップセラーに君臨する。累計販売台数は13.3万台超を記録。また、世界35カ国以上に輸出する国際戦略車の役割も担っている。

▲独立したトランクルームを持つファストバックスタイルのボディを新採用。写真は最上位モデルのプレミアムラグジュアリー

▲独立したトランクルームを持つファストバックスタイルのボディを新採用。写真は最上位モデルのプレミアムラグジュアリー

 

 今回のモデルチェンジは、“Our Beloved(私たちの最愛)”をテーマに、タイ国民車としてのキャラクターを大きく進化させたことが特徴だ。基本骨格には、提携関係にあるダイハツのDNGA-Bプラットフォームを採用。ここに独立したトランクルームを持つファストバックスタイルのボディを組み合わせる。各部のデザインにもこだわり、キーンルックで仕立てたフロントマスクやシャープな造形のLEDヘッドライト、サイドの印象的なキャラクターラインに張りのある面構成、トランクゲート部にまで回り込ませた横長のLEDリアコンビネーションランプ、シーケンシャルタイプのウィンカー、16インチの2トーンアルミホイールなどを採用して、パワフルかつエレガントなルックスを創出した。ボディサイズは全長4425×全幅1740×全高1480mmと、従来モデルとほぼ同レベルのコンパクトさを維持しながら、ホイールベースは従来比で70mm延長(2620mm)し、走行安定性の向上とキャビン空間の拡大を果たした。

▲ホイールベースを従来比で70mm延長(2620mm)し、走行安定性の向上とキャビン空間の拡大を図る

▲ホイールベースを従来比で70mm延長(2620mm)し、走行安定性の向上とキャビン空間の拡大を図る

▲キーンルックで仕立てたフロントマスクやシャープな造形のLEDヘッドライトを装備

▲キーンルックで仕立てたフロントマスクやシャープな造形のLEDヘッドライトを装備

▲トランクゲート部にまで回り込ませた横長のLEDリアコンビネーションランプを採用して印象的な後ろ姿を創出

▲トランクゲート部にまで回り込ませた横長のLEDリアコンビネーションランプを採用して印象的な後ろ姿を創出

 

 個性的な3タイプのスタイリングパッケージを設定した点も見逃せない。まずプレミアムモダンを標榜する「LUSSO」は、アンダースポイラーやリアスポイラー、サイドスカートなどのシックなエアロパーツのほか、2トーンのシェイド(ボディ同色カラーとグロッシーブラック)を採用。一方、ラグジュアリー志向の「CHIARO」は外装の随所に高品質なクローム仕上げのパーツを配備する。そしてエキサイティングなルックスを演出する「PRESTO」は、2トーンカラーの専用エアロパーツや、ボンネットからルーフを経てリアへと流れる2本のストライプを装備した。

▲個性的な3タイプのスタイリングパッケージを設定。写真はプレミアムモダンを標榜する「LUSSO」

▲個性的な3タイプのスタイリングパッケージを設定。写真はプレミアムモダンを標榜する「LUSSO」

▲ラグジュアリー志向の「CHIARO」は外装の随所に高品質なクローム仕上げのパーツを配備

▲ラグジュアリー志向の「CHIARO」は外装の随所に高品質なクローム仕上げのパーツを配備

▲エキサイティングなルックスを演出する「PRESTO」はボンネットからルーフを経てリアへと流れる2本のストライプを装着

▲エキサイティングなルックスを演出する「PRESTO」はボンネットからルーフを経てリアへと流れる2本のストライプを装着

 

 内包するインテリアは、上質感と機能性、そして快適性を大幅に引き上げたことがトピックだ。コクピットは質感を高めたダッシュボードに、9インチまたは8インチのタッチスクリーンおよびディスプレイオーディオ(Apple CarPlay/Android Auto対応)、多様な情報を見やすく表示する7インチTFTデジタルディスプレイメーター、マルチファンクション機能を備えたステアリングホイール、64色から選べるアンビエントライトなどを配備。室内の快適性を高めるPM2.5フィルターやプレミアムノブ付オートエアコン、12V電源ソケット、前後席用2つずつ(計4つ)のUSBソケットなども組み込む。シート表皮はグレーステッチを配したシンセティックシートやブラックのファブリックシートのほか、最上位モデルにレッドの本革シートを採用した。

▲コクピットは質感を高めたダッシュボードにマルチファンクション機能を備えたステアリングホイールや64色から選べるアンビエントライトなどを採用。写真はプレミアムラグジュアリーの内装

▲コクピットは質感を高めたダッシュボードにマルチファンクション機能を備えたステアリングホイールや64色から選べるアンビエントライトなどを採用。写真はプレミアムラグジュアリーの内装

▲多様な情報を見やすく表示する7インチTFTデジタルディスプレイメーターを装備

▲多様な情報を見やすく表示する7インチTFTデジタルディスプレイメーターを装備

▲9インチ(写真)または8インチのタッチスクリーンおよびディスプレイオーディオ(Apple CarPlay/Android Auto対応)を設定

▲9インチ(写真)または8インチのタッチスクリーンおよびディスプレイオーディオ(Apple CarPlay/Android Auto対応)を設定

▲最上位モデルのプレミアムラグジュアリーにはレッドの本革シートを採用

▲最上位モデルのプレミアムラグジュアリーにはレッドの本革シートを採用

▲プレミアムとスマートにはグレーステッチを配したシンセティックシートを装備

▲プレミアムとスマートにはグレーステッチを配したシンセティックシートを装備

▲クラストップレベルの容量を確保したトランクルームを設定

▲クラストップレベルの容量を確保したトランクルームを設定

 

 パワーユニットに関しては、改良版の1.2リットル直列4気筒DOHC16V・VVT-iエンジン(最高出力94hp/6000rpm、最大トルク110Nm/4400rpm)を搭載。トランスミッションにはシーケンシャルシフト付きのCVTを組み合わせ、燃費性能は現地モードで23.3km/リットルを実現する。また、ECO/NORMAL/SPORTの3つの走行パターンが選択できるドライブモードを設定。さらに、操舵機構には電動パワーステアリング(EPS)を、制動機構には電動パーキングブレーキおよびオートブレーキホールドを採用した。

▲パワーユニットには改良版の1.2リットル直列4気筒DOHC16V・VVT-iエンジン(94hp/110Nm)を搭載

▲パワーユニットには改良版の1.2リットル直列4気筒DOHC16V・VVT-iエンジン(94hp/110Nm)を搭載

▲トランスミッションにはシーケンシャルシフト付きのCVTを組み合わせる

▲トランスミッションにはシーケンシャルシフト付きのCVTを組み合わせる

 

 先進安全運転支援システムの拡充も訴求点。オールスピードアダプティブクルーズコントロールやオートマチックハイビームなどで構成するToyota Safety Senseのほか、アクティブセーフティとしてパノラミックビューモニターやブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラートなどを、パッシブセーフティとして6SRSエアバッグやGOAボディなどを採用している。

▲オールスピードアダプティブクルーズコントロール(写真)やオートマチックハイビームなどで構成するToyota Safety Senseを採用

▲オールスピードアダプティブクルーズコントロール(写真)やオートマチックハイビームなどで構成するToyota Safety Senseを採用

 

 なお、タイ市場における新型ヤリス・エーティブの車種展開は、最上位モデルのプレミアムラグジュアリー、上級仕様のプレミアム、充実装備のスマート、標準タイプのスポーツという4グレードで構成。車両価格は5万3900~6万8900バーツ(206万2000円~263万5000円)に設定している。

 

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