【最新モデル試乗】デザインも走りも癒し系。新型ダイハツ・ムーヴ・キャンバスの2つの個性

ダイハツ・ムーヴ・キャンバス 価格:149万6000~191万9500円 試乗記

新型ムーヴ・キャンバスは2トーンカラーのストライプスとモノトーンのセオリーの2シリーズ構成 両車の違いはデザイン性 価格は共通 写真のGグレード(FF)は167万2000円 新設定のターボは179万3000円(FF)

新型ムーヴ・キャンバスは2トーンカラーのストライプスとモノトーンのセオリーの2シリーズ構成 両車の違いはデザイン性 価格は共通 写真のGグレード(FF)は167万2000円 新設定のターボは179万3000円(FF)

魅力の造形を一段と洗練。新型は2シリーズ構成

セオリー

セオリーはモノトーン仕様 ストライプスよりも落ち着いた印象

 ムーヴ・キャンバスは、その車高がポイント。FF仕様で1655mm(4WDは20mm増)の設定は、1755mmと飛び切りの背の高さを誇るタントと1630mmとより低いムーヴの中間。しかもオリジナルのムーヴにはない後席スライドドアを両側に採用し独自の個性を主張する。

 およそ6年ぶりとなるフルモデルチェンジを受けて登場した新型は、あらゆるコーナー部分を「角丸」に仕上げたキュートな造形を踏襲。メカニズム面は、ターボ仕様を設定したことが大きなトピックだ。
 従来型は女性ユーザーにターゲットを絞り込んでいた背景もあり、大きな需要が想定できなかったというターボ仕様だが、実際に発売してみると「モアパワー」を望む声が予想以上に存在。そこで新型では、ステアリングの操作感や乗り味により幅広いユーザー層を意識したチューニングを施すと同時に、ターボ付きモデルを設定したという。

 ラインアップは「ストライプス」と、「セオリー」の2シリーズ。ベーシックなボディタイプに対して華やかさを高めた、いわゆるカスタム系を設定するのが多くの軽自動車に共通する手法だが、キャンバスは独自路線をいく。「等身大志向の若年層に共感してもらえる仕様」を謳う2トーンカラーが目を引くストライプスと、「上質で落ち着いた世界観」を謳うセオリーの違いはあくまで個性とデザイン性。どちらが好みかが選択ポイントになる。両車ともX、G、Gターボという3グレードが用意され、同一価格で販売される。

ストライプスの室内は明るいホワイト基調 新型のメーターは従来のセンターマウントから視認性に優れたオーソドックスな配置に変更

ストライプスの室内は明るいホワイト基調 新型のメーターは従来のセンターマウントから視認性に優れたオーソドックスな配置に変更

ストライプス シート

室内は広々ゆったり 後席は左右独立で240mmスライドとリクライニング機能付き 室内長×幅×高2180×1345×1275mm 写真はストライプス

室内は広々ゆったり 後席は左右独立で240mmスライドとリクライニング機能付き 室内長×幅×高2180×1345×1275mm 写真はストライプス

セオリーはシックなブラウンとブルーが室内基調色 新型はメーカーopで9インチスマホ連携ディスプレイオーディオを設定

セオリーはシックなブラウンとブルーが室内基調色 新型はメーカーopで9インチスマホ連携ディスプレイオーディオを設定

セオリー シート

シートはソファーのような座り心地のファブリック張り 前席は小物入れ機能内蔵センターアームレストを用意 写真はセオリー

シートはソファーのような座り心地のファブリック張り 前席は小物入れ機能内蔵センターアームレストを用意 写真はセオリー

うれしい気配り装備。新設定のターボを含め走りは高水準

 インテリアはフルモデルチェンジらしく大きく印象が変わった。従来型の特徴だったセンターメーターは、ステアリングホイールを通して読み取るオーソドックスなレイアウトに変わった。どちらが読み取りやすいかとなれば新型に軍配を挙げる人が少なくなさそうだ。室内カラーリングはストライプスがホワイト基調、セオリーはブラウンとネイビーの組み合わせになる。

 フラットフロアが生む後席足元空間の広さや、各種収納部の使いやすさはもはや日本の軽自動車のお家芸だが、カップホルダーの保温機能や降車時に予約をしておけば次の乗車時にカードキーを持って接近するだけでアンロックとオープン動作を行うスライドドアの「ウェルカムオープン機能」など、上級グレードに標準装備される新機軸は、キャンバスならではの売り物になりそうだ。

 走りは完成度が高い。よりゆとりある動力性能を味わわせてくれるのは64psのターボ付きモデルだが、52psの自然吸気モデルでもさほど苦し気のない加速感を提供してくれる。これは新アーキテクチャー「DNGA」の採用で50kgもの減量が実現した点がプラスをもたらしているに違いない。
 ハンドリングは安定志向。舵の効きはやや遅めで、全般におっとりとしたハンドリング感覚は、キャンバスのキャラクターにマッチしている。

プラットフォームは新世代DNGA 従来比50kgの軽量効果で力強い走りを実現

プラットフォームは新世代DNGA 従来比50kgの軽量効果で力強い走りを実現

全車両側パワースライドドア標準 G系には降車時の予約で乗車時に自動解錠/ドアオープンする便利なウエルカム機能を新装備

全車両側パワースライドドア標準 G系には降車時の予約で乗車時に自動解錠/ドアオープンする便利なウエルカム機能を新装備

ホットドリンクをちょうどいい温度でキープする保温機能をKカー初搭載 前席シートヒーターも標準

ホットドリンクをちょうどいい温度でキープする保温機能をKカー初搭載 前席シートヒーターも標準

従来モデルで好評だった置きラクボックスを後席に装備 使い勝手を高める工夫には目を見張る

従来モデルで好評だった置きラクボックスを後席に装備 使い勝手を高める工夫には目を見張る

ダイハツ・ムーヴ・キャンバス 主要諸元と主要装備

リアビュー

グレード=ストライプス&セオリーG(FF)
価格=CVT 167万2000円
全長×全幅×全高=3395×1475×1655mm
ホイールベース=2460mm
トレッド=フロント:1300×リア:1295mm
車重=880kg
エンジン=658cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=38kW(52ps)/6900rpm
最大トルク=60Nm(6.1kgm)/3600rpm
WLTCモード燃費=22.9km/リッター(燃料タンク容量30リッター)
(市街地/郊外/高速道路:20.5/24.2/23.3km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ドラム
タイヤ&ホイール=155/65R14+スチール
駆動方式=FF
乗車定員=4名
最小回転半径=4.4m

主な燃費改善対策:自動無段変速機/ロックアップ機構付きトルコン/可変バルブタイミング/オルタネーター回生制御/アイドリングストップ
主要装備:スマートアシスト(衝突回避支援ブレーキ+衝突警報機能+ブレーキ制御付き前後誤発進抑制機能+車線逸脱警報+車線逸脱抑制制御+路側逸脱警報+ふらつき警報+先行車発進お知らせ+標識認識機能+アダプティブドライビングビーム+サイドビューランプ+前後コーナーセンサー他)/SRSサイド&カーテンエアバッグ/オート格納式ドアミラー/360度スーパーUV&IRカットガラス/フルLEDヘッドライト/LEDフォグランプ/前席シートヒーター/後席左右独立スライド/置きラクボックス(後席)/ホッとカップホルダー/TFTマルチインフォメーションディスプレイ/ウエルカムドアロック解除/電動パーキングブレーキ/純正ナビ装着用アップグレードパッケージ/バックカメラ/前後スタビライザー/オートAC
装着メーカーop:スマートクルーズパック(ACC+LKC+CTA)4万4000円/9インチスマホ連携ディスプレイオーディオ+スマートパノラマパーキングパック付き14万8500円
ボディカラー:レイクブルーメタリック×シャイニングホワイトパール(ストライプス)/サンドベージュメタリック(セオリー)
※価格はすべて消費税込み リサイクル費用は8420円

エンブレム

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