三菱自動車のクロスオーバーMPV「エクスパンダー クロス」がマイナーチェンジを図ってインドネシアで発表

三菱自動車がインドネシアにおいてクロスオーバーMPVの「エクスパンダー クロス」を商品改良。内外装デザインの刷新や走行性能の向上などを実施

 三菱自動車は2022年8月11日、「ガイキンドインドネシア国際オートショー2022(GIIAS2022)」においてクロスオーバーMPV「エクスパンダー クロス(XPANDER CROSS)」の改良モデルを発表し、インドネシア市場での販売を開始した。

▲三菱エクスパンダー クロス 全長4595×全幅1790×全高1750mm フロントの“ダイナミックシールド”デザインを変更してSUVらしさをより強調する

▲三菱エクスパンダー クロス 全長4595×全幅1790×全高1750mm フロントの“ダイナミックシールド”デザインを変更してSUVらしさをより強調する

 

 インドネシアの乗用車生産拠点であるミツビシ・モータース・クラマ・ユダ・インドネシアで生産するエクスパンダー クロスは、2019年にインドネシアで販売を開始して以来、アセアンや中東、さらに中南米、南アジア、アフリカと販売市場を拡大。2017年に販売を開始したエクスパンダーと合わせると、累計販売台数は2022年7月末までに47万台以上、2021年度は11万台以上と、三菱自動車の車種では3番目の販売実績を誇る。今回のマイナーチェンジでは、内外装のデザインを刷新するとともに走行性能を向上させて、クロスオーバーMPVとしての魅力度をいっそう高めた。

▲テールゲートをより立体的な形状とし、分割線を減らして質感をアップ。合わせてコンビネーションランプには水平基調のTシェイプテールランプを新装備する

▲テールゲートをより立体的な形状とし、分割線を減らして質感をアップ。合わせてコンビネーションランプには水平基調のTシェイプテールランプを新装備する

 

 まず外装では、フロントの“ダイナミックシールド”デザインを変更。台形モチーフの大型グリルとガードバー形状のバンパーを組み合わせることで、SUVらしい力強さを演出する。また、ヘッドライトはワイド感を強調する特徴的なTシェイプデザインを採用し、従来はヘッドライトユニットの下に配置していたターンランプを上部のポジションランプに組み込んで、被視認性を向上。さらに、前後合わせて95mm延長したオーバーハングと厚みを増したエンジンフードによって、ダイナミックさと安定感を増したプロポーションを実現した。

 一方、リアセクションはテールゲートをより立体的な形状とし、分割線を減らして質感をアップ。また、コンビネーションランプは水平基調のTシェイプテールランプによりワイドで安定感のあるデザインに変更するとともに、従来のテールランプとバックランプに加えてストップランプもLED式とすることで、夜間の後方からの被視認性を引き上げる。さらに、足もとにはミディアムグレーの2トーン切削光輝仕上げラウンドリムタイプの新17インチアルミホイールを装着。前後スキッドプレートとドアガーニッシュのグレー塗装とコーディネートして立体感を持たせることで、SUVらしいスポーティさと力強さを表現する。ルーフレールをブラック基調とし、全体の印象を引き締めたこともトピックだ。

 ボディカラーに関しては、タフさを感じさせながらモダンな上質感を合わせ持つグリーンブロンズメタリックを新たに追加。ほかにクォーツホワイトパールやブレードシルバーメタリック、グラファイトグレーメタリック、ジェットブラックマイカをラインアップしている。

▲室内の広がりを強調するとともに走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトのインストルメントパネルを新採用

▲室内の広がりを強調するとともに走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトのインストルメントパネルを新採用

 

 内包するインテリアには、室内の広がりを強調するとともに走行時の車体姿勢の変化をつかみやすい水平基調の「HORIZONTAL AXIS(ホリゾンタル・アクシス)」コンセプトのインストルメントパネルを新採用。また、大径の4本スポークステアリングを新たに装備し、高級感を演出する。さらに、より直感的に使いやすい8インチカラー液晶メーターを新設定。ステアリングホイールのスポーク部に配したスイッチを操作すれば、平均燃費および瞬間燃費などの運転情報や、AYCの作動状態などの車両情報をメーターで確認することができ、運転に必要な情報に簡単にアクセスすることを可能とした。

▲前左右輪の制動力を調整して旋回性を高めるAYCを新たに組み込む

▲前左右輪の制動力を調整して旋回性を高めるAYCを新たに組み込む

 

 走行性能の面では、前左右輪の制動力を調整して旋回性を高めるAYCを新たに採用したことが訴求点。ハンドル角、ヨーレイト、横G・前後G、ブレーキ圧、車輪速などの情報からドライバーの操作や車両挙動を正確に判断し、運転操作に忠実な車両挙動となるよう、ブレーキ制御による前左右輪間のトルクベクタリングを行う。具体的には、滑りやすい路面での旋回時にはコーナー内側の前輪にブレーキをかけるAYCの制御によってアンダーステアを抑制し、ドライバーが意図した通りの軌道に近づけることが可能。また、アンチロックブレーキシステム(ABS)とアクティブスタビリティコントロール(ASC)と協調し、様々な天候や路面で安全・安心で快適な運転をサポートする。

▲サスペンションのセッティングを変更。フロント側ではストラット取付け部の剛性を向上させ、リア側ではショックアブソーバーのシリンダーサイズを拡大するとともに前後とも高性能バルブを新たに装備する

▲サスペンションのセッティングを変更。フロント側ではストラット取付け部の剛性を向上させ、リア側ではショックアブソーバーのシリンダーサイズを拡大するとともに前後とも高性能バルブを新たに装備する

 

 サスペンションのセッティングを見直したことも、今回の改良の注目ポイントだ。フロント側ではストラット取付け部の剛性を向上させ、リア側ではショックアブソーバーのシリンダーサイズを拡大するとともに前後とも高性能バルブを新たに組み込んで、荒れた路面でもフラットで快適な乗り心地を実現する。パワーユニットは基本的に従来と共通で、4A91型1499cc直列4気筒DOHC16V・MIVEC直噴ガソリンエンジン(最高出力105ps/6000rpm、最大トルク141Nm/4000rpm)を搭載。トランスミッションには高効率CVTと5速MTを設定している。

 

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