独アウディは9月1日(現地時間)、プレミアムコンパクトSUV「Q2」のマイナーチェンジモデルを発表した。
アップデートしたQ2は、外装の刷新や機能装備の拡充などを図ってさらに先進的なキャラクターへと変貌を遂げたことが特徴である。まずエクステリアでは、よりフラットで幅広い形状とした八角形のシングルフレームグリルをやや低い位置にレイアウトし、合わせてヘッドライト下に印象的な表面処理を施して、フロントセクションの存在感や幅の広さを強調。ヘッドライトにはLEDを標準、マトリクスLEDヘッドライトをオプションで装備する。ひし形の光学パーツの背後に設置された10個の発光ダイオードがデイタイムランニングライトとして、さらに7個のLEDがダイナミックインジケーターとして機能する新システムも採用した。また、advancedおよびS lineには、ラジエーターグリルとボンネットの間にアウディのアイコンモデルであるSport quattroを想起させる、細長いスリットを設ける。一方、リアビューではフロントとショルダーラインの特徴となっている多角形のモチーフを適用したことがトピックで、バンパーには大きな五角形を組み込んだディフューザーインサートが一体化される。また、リアライトには2タイプのLEDバージョンを設定し、マトリクスLEDヘッドライトを選択した場合はダイナミックインジケーターを標準で装備した。
ボディカラーは、アウディとしては初採用となるアップルグリーンのほかにマンハッタングレー、ナバラブルー、アローグレー、ターボブルーという計5タイプの新色を追加。Cピラーに設けたブレードは、装備ラインに応じてボディ同色、ブラック、グレー、シルバーのいずれかに塗装される。また、ボディ下部のアタッチメントは3つのバージョンから選択可能で、カラーはベーシックバージョンがピテッドブラック、advancedがマンハッタングレー、S lineがボディ同色で仕立てた。ボディサイズは全長がやや長くなって4210mmとなり、1790mmの全幅および1540mmの全高や2600mmのホイールベースは従来を踏襲している(本国仕様の数値)。
内包するインテリアは、センター部やエアベントなどの一部造形を変更したほか、内装材にダイナミカマイクロファイバーを新設定する。また、インフォテインメントシステムにはAudiバーチャルコックピットやMMIナビゲーションプラスなど、多様な先進システムを用意。MMIナビゲーションプラスには「Audi connectエマージェンシーコール&サービス」および「Audi connectリモート&コントロール」サービスを新たに追加した。
パワーユニットに関しては、まず改良版の1.5リットルTFSIガソリンエンジン(150ps/250Nm)を市場投入。低負荷および低回転域では効率化システムのシリンダーオンデマンド(COD)機能が作動し、2番および3番シリンダーを一時的に休止することで燃料消費とCO2排出量の低減を図る。また、年末までには別のTFSIガソリンエンジンとTDIディーゼルエンジンを追加する予定。トランスミッションには6速MTと7速Sトロニックを設定した。
シャシー面については、車高を10mm低くしたスポーツサスペンションやダンパーコントロール付きサスペンションなどを設定して運動性能をいっそう引き上げる。また、ホイールには16インチから19インチまでの新タイプを装着。さらに、ステアリング機構には操舵角の増加とともにギアレシオをクイックな方向へ変化させるプログレッシブステアリングを組み込んだ。
上位セグメントに準じる安全運転支援機構の設定も見逃せない。レーダーを使用して車両前方を監視し、事故を回避したり、事故の程度を軽減したりする「アウディプレセンスフロント」を標準装備。また、「ドライブ」「セーフティ」「パーク」と称するアップグレードパッケージをオプションで用意した。
マイナーチェンジ版Q2は本年9月から欧州市場での販売を開始。日本では2021年前半の導入を予定している。