マセラティは新型スーパースポーツカー「MC20」を発表した。
MC20はパフォーマンス、スポーツ性、ラグジュアリーを兼ね備えたマセラティの新世代を代表するモデル。9月9日にマセラティの本拠地、モデナで行われたイベント、MMXXにて発表。モデナでのワールドプレミアと同時刻に東京およびニューヨークでも披露された。
東京で披露されたのは、まだ世界に4台しかないMC20の1台だ。
新型MC20のMCはマセラティ・コルセの略。20はワールドプレミアの年を示す。
エンジンはネットゥーノと呼ぶ新開発の3000㏄ツインターボV6を搭載。国際的な特許を取得した燃焼システムMTC(マセラティ・ツイン・コンバスチョン)を駆使して、最高出力630ps、最大トルク730Nmを発揮する。
0→100㎞/h加速は2.9秒以下。最高速度は325㎞/h以上を実現している。
モノコックはカーボンファイバー製で、車重は1500kg以下。クラス最高のパワーウエイトレシオ2.33kg/psを達成した。
新型はモデナで開発、設計され、80年以上の歴史を誇るヴィアーレ・チロ・メノッティ工場で生産。グラントゥーリズモとグランカブリオの組立ラインに新たな生産ラインを整備。環境に配慮した塗装工程も新設された。ネットゥーノエンジンは新規のマセラティ・エンジン・ラボで生産される予定だ。
MC20のデザインはマセラティ・イノベーション・ラボのエンジニアや、マセラティ・エンジン・ラボの技術スペシャリスト、マセラティ・チェントロ・スティーレのデザイナーが協力し、約24ヵ月の期間で製作された。
ブランド初のバタフライ・ドアは、人間工学を研究し、キャビンへのアクセスを楽にする機能的なドアになるよう工夫されている。
エアロダイナミクスはダラーラの風洞実験室で2000時間におよぶテスト、1000回以上の数値シミュレーションによって設計され、美しさを損なうことなくダウンフォースを向上させる目立たないリアスポイラーを装着している。
インテリアはドライバーが運転に集中しやすい、という点を第一に設計された。
2個の10インチスクリーンは1つがコクピット用。もう1つはマセラティ・マルチメディアシステム用となる。カーボンファイバーで覆われたセンターコンソールにはワイヤレス・スマートフォン充電器やドライビングモード・セレクター(GT、WET、Sport、Corsa、ESC Off)、2種のギアシフト用ボタン、パワーウィンドウ開閉、マルチメディアシステムコントロールなどがミニマルにレイアウトされている。
その他のコントロールはステアリングに配置。左がイグニッションボタン、右がローンチコントロールとなる。
MC20はマセラティ・コネクト・プログラムによってネットワークに接続。コネクテッドナビゲーションや、アレクサ、WiFiホットスポットなどのサービスが提供され、スマートフォンやスマートウォッチの専用アプリで管理できる。
エクステリアカラーは白、黄、赤、青、黒、シルバーの6種を用意。すべて新色となる。
欧州向けの生産は今年度末を予定。日本での価格は2650万円と発表された。
主要諸元(欧州仕様)
全長×全幅×全高4669×1965×1221㎜
ホイールベース2700㎜
トレッドF×R 1681×1649㎜
車重1500kg以下
ラゲッジルームF+R 50+100L
サスペンション前後バーチャル・ステアリング・アクセル付きダブルウィッシュボーン
ブレーキ前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズF/R 245/35ZR20/305/30ZR20
エンジンレイアウト90度V6MTCツインターボ
排気量3000㏄
最高出力630ps/7500rpm
最大トルク730Nm/3000~5500rpm
トランスミッション8速DCT
オプション フロントリフター、カーボンセラミックブレーキディスク
WLTC複合燃費11.6L/100㎞(暫定値)