メルセデス・ベンツ日本は9月10日、Eクラスのマイナーチェンジモデルを発表し、同日より予約注文の受付を開始した。ユーザーへの納車は本年9月から順次実施する。
車種展開は以下の通り。
■セダン
E200スポーツ:769万円
E200 4MATICスポーツ:794万円
E220dスポーツ:793万円
E300スポーツ:910万円
E350eスポーツ:895万円
E350deスポーツ:918万円
E450 4MATICエクスクルーシブ(ISG搭載モデル):1144万円
メルセデスAMG E53 4MATIC+(ISG搭載モデル):1259万円
メルセデスAMG E63 S 4MATIC+:1867万円
■ステーションワゴン
E200ステーションワゴン スポーツ:810万円
E200 4MATICステーションワゴン スポーツ:837万円
E220dステーションワゴン スポーツ:831万円
E300ステーションワゴン スポーツ:953万円
E450 4MATICステーションワゴン エクスクルーシブ(ISG搭載モデル):1203万円
メルセデスAMG E53 4MATIC+ステーションワゴン(ISG搭載モデル):1288万円
メルセデスAMG E63 S 4MATIC+ステーションワゴン:1912万円
■オールテレイン
E220d 4MATICオールテレイン:938万円
2016年の新型発表以来の大幅変更となる改良版のEクラスは、エクステリアのデザイン変更や新世代ステアリングホイールの採用、対話型インフォテインメントシステム「MBUX」および安全運転支援システムのバージョンアップなどがメインメニューとなる。
まずエクステリアでは、よりシャープでダイナミックな印象に一新し、合わせてAMGラインエクステリアを標準装備(E450 4MATICエクスクルーシブ/E220d 4MATICオールテレイン、メルセデスAMG各モデルを除く)したことが特徴だ。まずフロントマスクは、ヘッドライトを最新のメルセデス・ベンツのスポーティモデル群に共通する、上下方向に薄く、わずかに切れ上がるデザインに変更。また、ラジエターグリルは下部が広がる台形とするとともに、クローム仕上げのダイヤモンドグリルを組み込んだ。さらに、バンパー下部左右に2本のフィンを配するなど、存在感をいっそう高める。そして、E450 4MATICエクスクルーシブにはメルセデス・ベンツ伝統の“スリーポインテッドスター”が輝くボンネットマスコットを装備。緩やかな多角形のラジエターグリルとクローム仕上げのフロントバンパー下部、ダイナミックなヘッドライトと相まって、クールでありながらラグジュアリーな印象を加味した。一方、セダンのリアビューに関しては、外側に向かって上下方向の高さが増す、横に長い2分割型コンビネーションランプを新採用。ボディのワイドさとダイナミックさを強調するデザインに刷新した。
次にインテリアについては、スポーツ各モデルとメルセデスAMG各モデルにメルセデス・ベンツで初となる新世代の3本ツインスポーク・ステアリングホイールを新設定。E450 4MATICエクスクルーシブにはブラックアウトされたスポークを採用し、シックさを際立たせる。また、ナビゲーションおよびインストルメントクラスター内の各種設定や安全運転支援システムの設定を、すべて手元で完結できる機能も導入。さらに、従来はタッチコントロールボタンへの接触やステアリングホイールにかかるトルクで判定していたディスタンスアシスト・ディストロニック使用時のハンズオフ検知機能のために、新たにリムに静電容量式センサーを備えたパッドを組み込んだ。一方、E200とE220dのセンターコンソールには従来のピアノラッカー調トリムに変えて、インパネに採用するインテリアウッドトリムと同様のウッドトリムを新装備し、高級感をいっそう引き上げた。
対話型インフォテインメントシステム「MBUX」の進化については、日本で販売される乗用車で初となるAR(Augmented Reality=拡張現実)ナビゲーションを新採用したことがトピック。車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、行先案内の際は進むべき道路に矢印が表示される。これにより、より直感的にどの道路に進むべきかが判断できるようになった。
安全運転支援機能のインテリジェントドライブのバージョンアップも見逃せない。今回は新たに、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能を採用。時速2km/h以上で後方から歩行者や自転車、自動車などが近づいている場合、ドアミラー外側にある警告表示灯が赤く点灯し、さらに乗員がドアハンドルに手をかけた時は、音と表示で乗員に警告する機能を組み込んだ。
パワートレインの充実ぶりも注目ポイントだ。E200スポーツおよびE200 4MATICスポーツには、M264型1496cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(184ps/280Nm)+BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)/48V電気システム(モーター出力10kW/38Nm)+リチウムイオン電池(容量約1kWh)+電子制御9速ATを搭載。E300スポーツには、M264型1991cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(258ps/370Nm)+電子制御9速ATを採用する。また、E450 4MATICエクスクルーシブには新たにM256型2996cc直列6気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(367ps/500Nm)+ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)/48V電気システム(モーター出力16kW/250Nm)+リチウムイオン電池(容量約1kWh)+電子制御9速ATを搭載。E220dスポーツにはOM654型1949cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(194ps/400Nm)+電子制御9速ATを採用した。
さらに、日本の乗用車唯一のディーゼルエンジン仕様プラグインハイブリッドとなるE350deスポーツには、OM654型1949cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(194ps/400Nm)+モーター(90kW/440Nm)+リチウムイオン電池+電子制御9速ATを搭載。システム総合出力は306ps(225kW)/700Nmを発生し、電気モーターのみで走行可能な航続距離はWLTPモードで最長50kmに達する。また、ガソリンエンジン仕様プラグインハイブリッドのE350eスポーツには、M274型1991cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(211ps/350Nm)+モーター(90kW/440Nm)+リチウムイオン電池+電子制御9速ATを採用。システム総合出力は320ps(235kW)/700Nmを発生し、電気モーターのみで走行可能な航続距離はWLTPモードで最長51kmを実現した。
一方、メルセデスAMG E53にはM256型2996cc直列6気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(435ps/520Nm)+ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)/48V電気システム(モーター出力16kW/250Nm)+リチウムイオン電池+AMGスピードシフトTCT(電子制御9速AT)を搭載。また、縦にルーバーが入ったAMG専用ラジエターグリルや専用デザインの大型リアディフューザーおよびクローム仕上げ円形デュアルエグゾーストエンド、AMG RIDE CONTROL+サスペンションなどを装備する。そして、メルセデスAMG E63 SにはM177型3982cc・V型8気筒DOHC直噴ガソリンツインターボエンジン(612ps/850Nm)+AMGスピードシフトMCT(電子制御9速AT)を採用。エクイップ面では、縦にルーバーが入ったAMG専用ラジエターグリルに形状を変更したジェットウイング形のフロントエプロンとシルバーシャドウ仕上げのフロントスプリッター、4輪駆動システムおよびESPを可変制御するAMG DYNAMICS(ベーシック/アドバンスト/プロ/マスターの4モードを設定)、アダプティブ・ダンピング・システム(コンフォート/スポーツ/スポーツプラスの3モードを設定)、AMG DYNAMIC SELECT(スリッパリー/コンフォート/スポーツ/スポーツ+/レース/インディビデュアルの6モードを設定)などを組み込んだ。