ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーによる特別モデルとして「718ケイマンGT4 Tribute to 906」を制作。1967年開催の第4回日本グランプリにおいて生沢徹選手のドライブで優勝したポルシェ906を、現行の718ケイマンGT4を使ってリバイバル
ポルシェ ジャパンは2022年8月22日、ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーによる特別モデルとして制作した「718ケイマンGT4 Tribute to 906」を発表した。
ポルシェエクスクルーシブマニュファクチャーは、ユーザー1人ひとりのこだわりや細部にわたるカスタマイズを実現するポルシェのビスポークプログラム。100種類以上のレザーとステッチカラーの組み合わせを用意して選び抜かれた高品質な素材を精度の高いハンドクラフトで取り扱い、またパフォーマンの向上にも対応するなど、全ての工程にこだわり抜いて、世界に1台のポルシェ車を提供する。日本では現在、ポルシェセンター青山とポルシェセンター名古屋の2店舗がパートナーに指定されている。
今回発表された718ケイマンGT4 Tribute to 906は、自然吸気の3996cc水平対向6気筒DOHCエンジンを専用チューニングでミッドシップ搭載する718ケイマンGT4をベースに、1967年開催の第4回日本グランプリにおいて生沢徹選手のドライブで優勝したポルシェ906(カレラ6、シャシー№145)をオマージュしてデザインしたスペシャルモデルである。
第4回日本グランプリでポルシェ906はGP-Ⅱクラスにカテゴライズされ、生沢徹選手のほか滝進太郎選手、酒井正選手がドライブ。最大のライバルは高橋国光選手、北野元選手、砂子義一選手、大石秀夫選手が駆る同クラスの日産R380AⅡだった。結果は生沢徹選手の8号車ポルシェ906がポール・トゥ・ウィンを飾り、以降は高橋国光選手の10号車日産R380AⅡ、砂子義一選手の12号車日産R380AⅡが続いた。
718ケイマンGT4 Tribute to 906は、この優勝マシンをモチーフに各部をアレンジ。エクステリアでは「ペイントトゥーサンプル(PTS)」システムによる特別なペイント、具体的にはスペシャルなホワイトのボディカラーにオレンジのアクセント、サイド下部のグレー塗装を纏ったうえで、“8”のゼッケンなどを装着する。また、“906-145”の数字や906の横向きのイラストを配した専用ステッカーと、“PORSCHE Exclusive Manufaktur”のステッカーをリアクォーターガラスに貼付した。
インテリアに関しては、ブラック基調の内装カラーにレッドステッチを配したほか、グランプリが行われた当時の富士スピードウェイのコース図とタイムを刻んだドアシルプレートを特別装備。また、バケットシートのヘッドレストには富士スピードウェイのコース図と“FUJI SPEEDWAY”および“1967”ロゴを刻印した。
ポルシェ ジャパンとしては、今回発表した718 ケイマン GT4 Tribute to 906を販売する予定はないとのこと。ただし、ユーザーがポルシェエクスクルーシブにて同じ仕様の車両を注文することは可能だという。なお、同車両は2022年8月23日~8月31日の期間にポルシェ・エクスペリエンスセンター東京で特別展示されている。