【最新モデル試乗】絶妙なバランス感覚。マツダの見識が結実したスタイリッシュなMAZDA6ワゴン

マツダ6ワゴンXD・Lパッケージ(4WD)  マツダ6はアテンザの後継となるブランドリーダー 最新モデルはエンジンと足回りをリファインして静粛性と快適性を追求 伸びやかな造形はダイナミックで美しい
マツダ6ワゴンXD・Lパッケージ(4WD)  マツダ6はアテンザの後継となるブランドリーダー 最新モデルはエンジンと足回りをリファインして静粛性と快適性を追求 伸びやかな造形はダイナミックで美しい

マツダ6ワゴンXD・Lパッケージ(4WD) 価格:6SAT 429万5500円 試乗記

いまなお美しいスタイリング。積極的な年次改良で高い完成度をキープ

 アテンザ、改め6と「世界統一名称」となったのは2019年8月。ネーミングは変更されたが、クルマの基本は不変。2012年以来、マツダのフラッグシップとして君臨する。
 モデルライフは8年目に突入した。そろそろフルモデルチェンジしてもおかしくないタイミングを迎えている。次期型は直6ユニット縦置きFRプラットフォームへの大転換が予定されている、と聞く。全面刷新にはもう少々時間が必要のようだ。

 試乗車はXD・Lパッケージの4WD。国産車離れした伸びやかでダイナミックなスタイリングは、いまなお美しい。インテリアは最新仕様。欧州車イメージの年次改良で完成度を高めた結果だ。コクピット回りのデザイン改良は2018年に実施。安全装備や運転支援も充実し、フラッグシップモデルらしさが存分に味わえる。

 走りの質は「6」を名乗るにあたって、いっそう高まった。ドライビングの安心感と楽しさは、マツダ車の生命線である。フロア回りとステアリングを改良することで、「自然に楽しく、そして違和感なくドライビングできる」という理想の操縦性を目指した。身のこなしは優秀。全グレードにGベクタリングコントロールプラスを標準装備。路面状態を選ばない安定感ある走りは魅力的だ。

全長×全幅×全高4805×1840×1480mm 車重1690kg Gベクタリングコントロールプラス標準
全長×全幅×全高4805×1840×1480mm 車重1690kg Gベクタリングコントロールプラス標準

乗り込んだ瞬間、高級車を実感。静粛性とスムーズさは特筆レベル

 パワートレーンはガソリン、ディーゼルともに最新版を搭載。なかでもワゴンに似合うのは2.2リッターディーゼル。出力、トルクは190ps/450Nmとパワフルそのもの。さらに急速多段燃焼という最新技術を採用し、実用燃費はハイレベルだ。
 乗り込んだ瞬間、高級車の雰囲気を感じた。ドアを閉めるとバスッと空気を吐き出すように雑音が抜けて、車内がさっと静かになる。

 エンジンを掛けると、確かにディーゼル特有の音は聞こえてくる。だが、気にならないレベル。そのままゆっくりと走り出すと、アクセル反応の滑らかさや、パワートレーン振動の少なさ、微舵からのクリアなステアフィールなど、他のマツダ車とは一線を画するスムーズさに好感を抱いた。
 通常速度域の静粛性は特筆レベル。かすかにディーゼルサウンドが聞こえてくるものの、心地いいクルージングが楽しめる。
 加速フィールは滑らか。正直なところ、ディーゼルターボらしいパンチには、やや欠ける。しかし、気持ちよく回るという「ディーゼルらしくない」感覚は、ガソリンエンジンに慣れたユーザーにこそお勧めしたい。
 乗るほどに絶妙なバランスを実感する実力派。6はマツダの見識が凝縮している。

インパネは上質で機能的なデザイン 中央に8インチディスプレイ装着 11スピーカー・ボーズサウンドシステム標準 室内基調色は写真のオリエンタルブラウンとピュアホワイトの2種類
インパネは上質で機能的なデザイン 中央に8インチディスプレイ装着 11スピーカー・ボーズサウンドシステム標準 室内基調色は写真のオリエンタルブラウンとピュアホワイトの2種類
ナッパレザー本革シート標準 座り心地に優れた高減衰ウレタンクッション仕様 前席はベンチレーション機能付き 室内長1930mm
ナッパレザー本革シート標準 座り心地に優れた高減衰ウレタンクッション仕様 前席はベンチレーション機能付き 室内長1930mm
荷室容量は後席使用時506リッター 最大1648リッター 後席は6対4分割
荷室容量は後席使用時506リッター 最大1648リッター 後席は6対4分割
リアゲートは使い勝手に優れた大開口設計 開閉は手動式 電動機構は未設定
リアゲートは使い勝手に優れた大開口設計 開閉は手動式 電動機構は未設定
ヘッドライトはアダプティブ機能付き20分割LED 4WDはウオッシャー標準
ヘッドライトはアダプティブ機能付き20分割LED 4WDはウオッシャー標準
225/45R19タイヤ+高輝度塗装アルミ装着 足回りはしなやかな設定
225/45R19タイヤ+高輝度塗装アルミ装着 足回りはしなやかな設定
2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ 190ps/4500rpm 450Nm/2000rpm 全域滑らか WLTCモード燃費:17.0km/リッター(AT)
2188cc直4DOHC16Vディーゼルターボ 190ps/4500rpm 450Nm/2000rpm 全域滑らか WLTCモード燃費:17.0km/リッター(AT)
速度計は7インチ液晶 各種情報が表示できる ヘッドアップディスプレイ標準
速度計は7インチ液晶 各種情報が表示できる ヘッドアップディスプレイ標準
トランスミッションは6速ATと6速MTを設定 ATの変速フィールは滑らか
トランスミッションは6速ATと6速MTを設定 ATの変速フィールは滑らか
駐車時や狭い場所で便利な360度モニターはop(4万4000円)
駐車時や狭い場所で便利な360度モニターはop(4万4000円)
ACCは全車速対応 スイッチはステアリング右側にレイアウト 操作性良好
ACCは全車速対応 スイッチはステアリング右側にレイアウト 操作性良好

マツダ6ワゴンXD・Lパッケージ(4WD) 主要諸元と主要装備の主要諸元と主要装備

グレード=XD・Lパッケージ(4WD/AT)
価格=6SAT 429万5500円
全長×全幅×全高=4805×1840×1480mm
ホイールベース=2750mm
トレッド=フロント1595×リア1585mm
車重=1690kg
エンジン(軽油仕様)=2188㏄直4DOHC16Vディーゼルターボ
最高出力=140(190)kW(ps)/4500/rpm
最大トルク=450(45.9)Nm(kgm)/2000/rpm
WLTCモード燃費=17.0 km/リッター(燃料タンク容量52リッター)
(市街地/郊外/高速道路:13.6/16.6/19.6km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:マルチリンク
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=225/45R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:減速エネルギー回生機構/アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子制御燃料噴射/2ステージターボ/コモンレール高圧噴射/4バルブ/センターノズル化/ロックアップ機構付きトルクコンバーター/電動パワーステアリング
●主要装備:スマートブレーキサポート(前後進時)/AT誤発進抑制制御(前後進時)/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)/レーンキープアシスト/交通標識認識システム/車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/ドライバーアテンションアラート/アダプティブLEDヘッドライト/バックガイドモニター/8インチセンターディスプレイ/7インチマルチスピードメーター/ヘッドアップディスプレイ/本革巻きステアリング&シフトノブ/ステアリングヒーター/レザーシート/運転席電動調節機構/前後席シートヒーター/フルオートAC/ボーズサウンドシステム/19インチアルミ(高輝度塗装)/Gベクタリングコントロールプラス/電動パーキングブレーキ(オートホールド付き)
●装着メーカーop:360度ビューモニター+フロントパーキングセンサー4万4000円/電動スライドガラスサンルーフ8万8000円/CD/DVDプレーヤー+地デジチューナー(フルセグ)3万3000円
●ボディカラー:マシーングレープレミアムメタリック(op5万5000円)

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