BMWジャパンは9月29日、BMW M社が開発するMハイパフォーマンスモデルのBMW M5とMパフォーマンスモデルのM550i xドライブを商品改良し、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
M5:1792万円
M5コンペティション:1877万円
M550i xドライブ:1319万円
なお、ユーザーへの納車は本年10月以降を予定する。
今回の改良は、先に登場した改良版の5シリーズと同様、機能装備のグレードアップや内外装の一部仕様変更などがメインメニューだ。
まず機能面では、高性能3眼カメラ&レーダーおよび高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性を増した最先端の運転支援システムを全モデルに標準装備。合わせて、高速道路での渋滞時においてドライバーの運転負荷を軽減して安全に寄与する運転支援システムの「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」を標準で採用した。
また、「OK, BMW」と話しかけることで車両の操作、目的地の設定などが可能となるBMWインテリジェントパーソナルアシスタントをはじめ、Apple CarPlayにも対応したBMWコネクテッドドライブを標準で装備。加えて、車両のキーを持たなくてもiPhoneをドアハンドルにかざすことで車両のロック解除/施錠、さらにエンジンの始動も可能なBMWデジタルキーも標準で設定した。
M5のエクステリアについては、ダブルバー・キドニーグリルをよりワイドに一体化し、かつ立体的な造形としたうえで、ボディ側面のエアブリーザーとともにMギルを組み込むなどして、Mハイパフォーマンスモデルであることを目一杯に主張。また、ヘッドライトをL字型の新LEDタイプに変更し、BMW伝統の4灯ヘッドライトを表現しながらモダンかつスポーティなイメージを際立たせる。さらに、リアビューではBMW伝統のL字型コンビネーションライトをより立体的な造形とし、合わせて周囲をブラックアウトして、いっそうスポーティで精悍な後ろ姿を創出した。一方、M5コンペティションはハイグロスブラック仕上げの新造形キドニーグリルやモデルバッチ、ドアミラー、リアスポイラーなどを専用装備。よりアグレッシブなアピアランスに仕立てている。
内包するインテリアは、Mのロゴを刻んだ新デザインのセレクターレバーをはじめ、Mレザーステアリングホイールに配した赤色のMボタンやセンターコンソールに設けた赤色のスタート/ストップボタン、カーボンファイバーで仕立てたインテリアトリムなどを採用して、M5ならではの個性を際立たせる。また、立体的にデザインしたうえで、両脇のサイドボルスターや肩回りを大きくせり出す形状とした新開発のスポーツシートを装着。ヘッドレストには、Mのロゴをデザインした照明付きモデルバッジをセットした。
走行面では、Mモデルの特徴であるエンジンレスポンス、ステアリング、サスペンション特性をドライバーが任意に設定変更できる機能に、ブレーキシステム設定の変更を新たに加えたことがトピックだ。また、センターコンソールには「M MODE(Mモード)」ボタンを新設定。これによりメーターパネルおよびヘッドアップディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルをROAD(ロード)/SPORT(スポーツ)のいずれかのモードに変更することが可能となる。さらに、M5コンペティションには運転支援システムの快適性と安全に関する全ての機能が無効になるサーキット走行向けのTRACK(トラック)モードを設定した。
パワートレインは基本的に従来と共通で、4394cc・V型8気筒DOHC・Mツインパワーターボエンジン+ドライブロジック付8速Mステップトロニックトランスミッションを搭載。パワー&トルクはM5が600ps/750Nm、M5コンペティションが625ps/750Nmを発生する。駆動システムには、ダイミックスタビリティコントロール(DSC)の介入を極端な状況のみに限定した、Mモデル専用4輪駆動システムのM xDriveを採用。制動機能には、アクセル全開時の高負荷条件下でも優れた安定性を実現したM専用インテグレーテッドブレーキシステムを組み込んでいる。
一方、M550i xドライブについては、Mパフォーマンスモデル専用色となるセリウムグレーを新造形のキドニーグリルやエアインテーク、エアブリーザー、ミラーキャップに採用。パワートレインには専用セッティングの4394cc・V型8気筒DOHCツインターボエンジン(530ps/750Nm)+8速スポーツATを搭載し、駆動機構にはインテリジェント4輪駆動システムのxDriveやMディファレンシャルを、懸架機構にはMアダプティブサスペンションを設定している。