ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブル 試乗記
ベントレー・コンチネンタルGTコンバーチブル 価格:8SMT 2818万円
ルーフは5層構造ソフトトップ
コンチネンタルGTは最新型の3rdモデルからポルシェ・パナメーラ用をベースにしたFR系モジュラープラットホーム(MSB)を採用。従来モデルとは比較にならないほど高い運動性能を手に入れた。
最新コンバーチブルでもそれは変わらない。前輪位置が旧型比で135mm前方に移動した。これはMSBプラットホームを採用した成果だ。この効果でハンドリングパフォーマンスが大幅に向上し、スタイリングの点でも、いっそう"凄み"を増した。
パワートレーンは6リッターW12DOHC48Vツインターボ+8速デュアルクラッチトランスミッション+4WD。最高出力635㎰/最大トルク91.8kgmを得て、優雅な大型コンバーチブルが0→100km/h加速3.8秒、最高速度333km/hを達成した。
ルーフは、5層からなるZ型折りたたみ式のソフトトップ仕様。4シーター用の巨大なトップだが、開閉時間はわずか19秒。50km/h以下であれば走行中でも操作できる。この2点はソフトトップのメリットだろう。
6リッター・W12ツインターボ(635ps/91.8kg・m)を搭載したラグジュアリー4シーターオープン 新型はポルシェ・パナメーラ用をベースにしたMSBプラットホーム採用
抜群の静粛性。ボディは軽量・高剛性設計
新型のソフトトップは、軽量性と快適性が増した。とくに静粛性は目を見張る。トップを閉じた状態のキャビンは、旧型のクーペよりも静かになったという。また新型コンバーチブル用ボディは、従来モデルに比べて約20%軽く、剛性は5%高い。
おしゃれなカラーリングの新型コンバーチブルに乗り込んだ。すぐにオープンにする。ソフトトップはスムーズに開いた。
クルマにお任せのBモードで走る。エンジニアもこのモードがお勧めだという。コンフォートからスポーツまでドライバーの意思に忠実な動きをしてくれる。
ベントレー室内は本革とリアルウッドの天然素材で構成 コンバーチブルはシートのヘッドレスト部から温風が吹き出すネックウオーマー標準
世界最良のグランドツーリングカー
クーペで味わった運転のしやすさは健在だった。ややフロントヘビーの車体を、まるでフロントミッドシップカーのように軽々と操れる。両腕の動きに前輪がリニアに追従する感覚があり、全長×全幅×全高4850×1954×1399mmの大柄なサイズは気にならない。きついワインディングロードを気持ちよくこなしてくれた。
申し分のないパワーとトルクのフィールに加え、安心感たっぷりの制動フィールとあって、ついついアベレージスピードが上がってしまった。高速クルージングはお手のものだ。
目を三角にしてスポーツドライビングを楽しむクルマではない。だが、「たまにはそうしたい」と思わせる実力を持つクルマが上級GTだ。新型コンチネンタルGTコンバーチブルは、最良のグランドツーリングカーである。
ヘッドライトは伝統の丸型形状 繊細に作り込まれた反射鏡はダイヤのような輝きを放つ タイヤは大径21インチ
※次ページでスペックを紹介
ベントレーコンチネンタルGTコンバーチブル主要諸元
グレード=コンバーチブル
価格=8SMT 2818万円
全長×全幅×全高=4850×1954×1399mm
ホイールベース=2851mm
車重=2414mm
エンジン=5950cc・W12DOHC48Vツインターボ(プレミアム仕様)
最高出力=635ps/6000rpm
最大トルク=900Nm(91.8kgm)/1350〜4500rpm
サスペンション=フロント・ダブルウィッシュボーン/リア・マルチリンク
ブレーキ=前後ベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ=フロント265/40ZR21/リア305/35ZR21
駆動方式=4WD
乗車定員=4名
最高速度=333km/h
0→100km/h加速=3.8秒
CO2排出量=284g/km
※価格とスペックは2019年4月現在、スペックは欧州仕様