人気のSUBARU XVがフルモデルチェンジで「クロストレック」に改名。新型は全車e-BOXER搭載

SUBARUクロストレック 2022年11月受注開始予定 新車ニュース

SUBARUクロストレック 新型は名称を米国仕様と共通のクロスオーバーとトレッキング(=軽い登山)の造語であるクロストレックに変更 年内に正式受注がスタートする 納車は来春開始予定

SUBARUクロストレック 新型は名称を米国仕様と共通のクロスオーバーとトレッキング(=軽い登山)の造語であるクロストレックに変更 年内に正式受注がスタートする 納車は来春開始予定

新型はインプレッサの派生車からSUBARUの主力に格上げ

 2022年、スバルSUVシリーズの末っ子、XVは発売10周年を迎えた。XVはインプレッサの販売が伸び悩む欧州/中国からのリクエストを受けて開発された経緯がある。蓋を開けるとクロスオーバーSUVブームと相まって世界的にスマッシュヒット。ベース車のインプレッサを超える販売台数を記録し、ニッチモデルから基幹モデルに成長した。

 世界初公開された3rdモデルは、次の10年に向けてスタートを切る自信作だ。最大のトピックはネーミングに表れている。従来のXVから北米仕様と同じクロストレックに変更された。クロストレック(=CROSS TREK)は「クロスオーバー」と「トレッキング(=軽い登山)」の造語。新型は「クロカンSUV寄りの性能を持つクロスオーバー」というキャラクターをスバルの最新技術をフル活用して明確にした存在である。今年中に正式発表され受注がスタート。納車は来年春を予定している。

 新型で大きく変わったのはその「立ち位置」。XVはインプレッサの派生モデルだった。対して新型は、クロストレックがメインで今後登場する次期インプレッサは、クロストレックの派生モデルとなる。つまり、クロストレックは「クロスオーバー最適設計」で生まれた生粋のSUVというわけだ。

従来のXVはインプレッサの派生車だったが新型はクロストレックが主軸 駆動方式は全車4WD

従来のXVはインプレッサの派生車だったが新型はクロストレックが主軸 駆動方式は全車4WD

パワーユニットは全車2リッター水平対向4DOHC16V+モーター(e-BOXER) 従来(145ps+13.6ps)のリファイン版 将来的にトヨタ技術のストロングHVも登場する

パワーユニットは全車2リッター水平対向4DOHC16V+モーター(e-BOXER) 従来(145ps+13.6ps)のリファイン版 将来的にトヨタ技術のストロングHVも登場する

立体的な造形のヘキサゴングリルとダイナミックなクラッディングが逞しい印象の表情に仕上げた 最低地上高は200mmと余裕ある設定

立体的な造形のヘキサゴングリルとダイナミックなクラッディングが逞しい印象の表情に仕上げた 最低地上高は200mmと余裕ある設定

標準グレードは225/60R17タイヤ+ブラックアルミ装着 上級版は18インチタイヤと切削光輝アルミ

標準グレードは225/60R17タイヤ+ブラックアルミ装着 上級版は18インチタイヤと切削光輝アルミ

アイサイトはステレオカメラと広角単眼カメラを組み合わせた最新仕様 安全・運転支援機能充実

アイサイトはステレオカメラと広角単眼カメラを組み合わせた最新仕様 安全・運転支援機能充実

リアのクラッディングはプロテクション造形 リアフォグを設定する

リアのクラッディングはプロテクション造形 リアフォグを設定する

スタイルはダイナミックな印象。全車マイルドHV+4WD

 エクステリアは新世代スバルデザイン「ボールダー」を採用。フロント回りは、立体的な造形の大型ヘキサゴングリルと鋭さを増したヘッドランプで構成され、サイドはボリューム感が増した前後フェンダーと前傾したスポーティなフォルムが印象的。リアに向けて絞り込まれたキャビンに加えて、立体的で存在感を強めたクラッディングが、スバルSUVモデルの中で最もダイナミックな印象を主張する。ルーフレールのデザインも吟味されている。ボディサイズは、従来とほぼ同等の全長×全幅×全高4480×1800×1580(ルーフレール未装着車1550)mm。2670mmのホイールベースも共通である。

 インテリアは大型センターディスプレイを配した最新スバル共通のインターフェイス。独立した形状にデザインされたセンターコンソールがSUVらしい骨太感を演出する。鋭角にデザインされたドアトリムや斜めのモチーフを採用したカップホルダー/シフト回りには、ちょっとした遊び心がプラスされた。
 フロントシートはレヴォーグから採用の仙骨を抑えるシート構造と固定方法に進化し、快適な座り心地を実現する。
 外から見ると、低いルーフラインなどにより後席の居住性とラゲッジ空間が犠牲になっているように感じるが、パッケージの工夫を通じて従来と同等のスペースを確保したという。

 パワートレーンは2リッターフラット4とモーターを組み合わせたパラレルハイブリッド、e-BOXERのみ。スペックは未公表だが、エンジンとリニアトロニックCVTに振動/騒音を低減する改良を施した最新仕様である。将来的にはトヨタから供給されるシリーズ・パラレル式のストロングハイブリッドの追加も計画されているそうだ。

 プラットフォームはフルインナーフレーム構造の新世代SGP(スバル・グローバル・プラットフォーム)。構造用接着剤の適用拡大とサスペンション取り付け部剛性アップなど、最新の知見・技術を取り入れた改良版になる。
 ルーフパネルとブレースの間に制振性に優れた弾性接着剤(高減衰マスチック)を採用し、ルーフ振動が原因の騒音低減や車内音の収束性向上を図り、より快適性を高めた点も注目ポイントだ。

 駆動方式はもちろん伝統の4WD。足回りはファインチューン仕様。2ピニオン式の電動パワーステアリングとサスペンションには、ハンドリングと乗り心地を高次元でバランスさせるセッティングが実施され、クラスを超える動的質感を実現したという。実力は、試乗してみないと判断できないものの、レヴォーグ/WRX・S4の走りから推測すると、期待していいだろう。

 安全性能はレヴォーグから採用が始まった新型ステレオカメラに加えて、国内スバル車初となる広角単眼カメラ(ステレオカメラより広角で二輪車/歩行者検知が可能)がプラスされた最新のアイサイトを標準装備。
 一部グレードには待望のマルチビューモニターやスバル車初採用のLEDコーナリングランプを設定。一段と引き上げられた衝突安全性能も含めて、全方位で安心・安全を確保している。
 クロストレックは、スバルの伝統と、最新技術が生きるグローバルSUV。タフで使い勝手に優れたマルチパーパスモデルだ。

ボディカラーは全9色 ルーフレール未装着車は一般的な立体駐車場に対応する

ボディカラーは全9色 ルーフレール未装着車は一般的な立体駐車場に対応する

室内はマルチマテリアルの多層構造 シンプルで表情豊かなデザイン 新型はレヴォーグやWRXと同様の11.6インチのセンターディスプレイ採用 機能性を高めた

室内はマルチマテリアルの多層構造 シンプルで表情豊かなデザイン 新型はレヴォーグやWRXと同様の11.6インチのセンターディスプレイ採用 機能性を高めた

シート01

新型は骨盤をしっかりと支えるシート構造を採用 シート地は標準車(写真)がトリコット 上級版はファブリック 本革はop

新型は骨盤をしっかりと支えるシート構造を採用 シート地は標準車(写真)がトリコット 上級版はファブリック 本革はop

メーターはオーソドックスな2眼式 タコメーター標準装備 中央に各種情報を呼び出せる構成

メーターはオーソドックスな2眼式 タコメーター標準装備 中央に各種情報を呼び出せる構成

トランスミッションはリニアトロニックCVT 振動/騒音を低減する対策を施した最新仕様 駐車ブレーキは電気式

トランスミッションはリニアトロニックCVT 振動/騒音を低減する対策を施した最新仕様 駐車ブレーキは電気式

センターモニター

11.6インチセンターディスプレイはさまざまな機能を集約 雪道や悪路での走破性を高めるXモード操作部は上部に配置 デジタルマルチビューモニターも新設定

11.6インチセンターディスプレイはさまざまな機能を集約 雪道や悪路での走破性を高めるXモード操作部は上部に配置 デジタルマルチビューモニターも新設定

アダプティブクルーズコントロールは同一車線での全車速対応型 優れた制御で高速道路のツーリングをサポート

アダプティブクルーズコントロールは同一車線での全車速対応型 優れた制御で高速道路のツーリングをサポート

後席用SUBソケットを標準装備 各種の気配り装備は充実している

後席用SUBソケットを標準装備 各種の気配り装備は充実している

リアゲートプレートやドアシルには山をイメージしたテクスチャーで仕上げている

リアゲートプレートやドアシルには山をイメージしたテクスチャーで仕上げている

ラゲッジ01

ラゲッジスペースは広い開口部と荷室形状の工夫で使い勝手を計算 後席は6対4分割 リアゲートは手動開閉式

ラゲッジスペースは広い開口部と荷室形状の工夫で使い勝手を計算 後席は6対4分割 リアゲートは手動開閉式

新型はフルインナーフレーム構造のSGPプラットフォームと足回りチューニングの進化で優れた走りを追求 ボディ強靭化と振動吸収性の向上により快適性もリファイン

新型はフルインナーフレーム構造のSGPプラットフォームと足回りチューニングの進化で優れた走りを追求 ボディ強靭化と振動吸収性の向上により快適性もリファイン

SUBARUクロストレック 主要諸元

スタイル

全長×全幅×全高=4480×1800×1580mm ※1
ホイールベース=2670mm
最低地上高=200mm
車重=1540~1620kg
エンジン=2リッター水平水平対向4DOHC16V+モーター(e-BOXER、レギュラー仕様)
トランスミッション=リニアトロニック
サスペンション=フロント:ストラット/リア:ダブルウィッシュボーン
ブレーキ=ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール=225/60R17 or 225/55R18+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.4m

主要安全装備:新世代アイサイト+広角単眼カメラ/SUBARUスターリンク/デジタルマルチビューモニター
※1 ルーフレール&シャークフィンアンテナ無しの車両は1550㎜
※SUBARUスターリンクとマルチニューモニターは一部グレードに標準

エンブレム

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