【ネオクラシック体験隊スペシャル】すでに付き合いは30年。父親が購入したスバルSVXを「自分のクルマ」としてフルレストアした若きユーザーのストーリー

1992年式SUBARU SVXバージョンL オーナー:内田充博 様

アルシオーネSVX・バージョンL 内田さんは父親が新車で購入したSVXを14年の空白期間を経て「自分のSVX」として完全レストア G・ジウジアーロの傑作を独自のセンスでドレスUPし日常使いから長距離移動まで走りを楽しんでいる

アルシオーネSVX・バージョンL 内田さんは父親が新車で購入したSVXを14年の空白期間を経て「自分のSVX」として完全レストア G・ジウジアーロの傑作を独自のセンスでドレスUPし日常使いから長距離移動まで走りを楽しんでいる

14年の空白期間を経て完全復活。まるで新車の味わい

フロント

 内田充博さんとSVXとのつきあいは、すでに30年。元々は父親が新車で購入し、子供のころは後席でドライブを楽しんでいたという。その後、乗らなくなっても、家族の思い出が詰まっているため手放すことなく14年間保管。免許を取得した充博さんが、満を辞して「自分のSVX」としてレストアした。

 レストア前の状況は屋外駐車だったこともあり、かなり荒れていた。ボディは傷を補修し全塗装、内装は劣化していたスエード調素材をタンカラーに張り替え、メカ関係も完璧に整備した。レストアには1年以上を要したという。

 復活したSVXは、まるで新車のような味わい。実際に乗ってもフレッシュそのもので、「静かでスムーズなフラット6は最高。高速安定性は抜群で、まったく古いクルマの印象はありません。SVXのキャッチコピーである「500 miles a day」は朝飯前。まさに正統派のGT、本当に疲れないクルマです」と語ってくれた。取材時に同乗させてもらったが、確かにその走りは新鮮だった。

 内田さんは、G・ジウジアーロ・デザインのSVXを、よりイタリアンに仕上げるためにOZ製アルミを装着するなど巧みにコーディネート。その効果もあって、スバルではなく輸入車と勘違いされるケースが多いという。走っていると周囲の視線を感じ、「素敵なクルマですね」とよく声をかけられるそうだ。ちなみに気になるメンテナンスは、人の縁が繋がり信頼できる主治医を獲得している。

 再び家族の一員として復活したSVX。内田さんとSVXは、これからも多くの思い出を紡いでいくに違いない。
 魅力的なクルマは魅力的なヒストリーを生み出すことを、改めて実感した。

SVXは1989年の東京モーターショーにコンセプトモデルが展示され1991年9月にデビュー 3.3リッターフラット6+4WDで卓越のGT性能をアピールした

SVXは1989年の東京モーターショーにコンセプトモデルが展示され1991年9月にデビュー 3.3リッターフラット6+4WDで卓越のGT性能をアピールした

3318cc水平対向6DOHC24Vは240ps/31.5kgmをマーク 豊かなパワーと圧倒的な静粛性を実現 駆動方式はスバル伝統のシンメトリカル4WD 走行性能は現在の水準でも素晴らしい

3318cc水平対向6DOHC24Vは240ps/31.5kgmをマーク 豊かなパワーと圧倒的な静粛性を実現 駆動方式はスバル伝統のシンメトリカル4WD 走行性能は現在の水準でも素晴らしい

キャビンはグラッシーなキャノピー形状 ウインドウ開口部は個性的

キャビンはグラッシーなキャノピー形状 ウインドウ開口部は個性的

室内はスエード調素材部分を明るいタンカラーに張り替え済み インパネにはサイドビューモニターとヘッドアップディスプレイを追加し機能性を高めた

室内はスエード調素材部分を明るいタンカラーに張り替え済み インパネにはサイドビューモニターとヘッドアップディスプレイを追加し機能性を高めた

シートは希少な本革 室内はフル4シーター クーペ形状ながら後席居住性も良好

シートは希少な本革 室内はフル4シーター クーペ形状ながら後席居住性も良好

エンブレム

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