マセラティ・グラントゥーリズモが復活! パワフルな内燃機関モデルと革新的な100%電動モデルを設定

マセラティが美しさと機能性の理想的なバランスを具現化した新世代のグラントゥーリズモを発表。グレードはV6ネットゥーノエンジンを搭載するモデナとトロフェオ、フル電動パワートレインを採用するフォルゴーレを設定

 伊マセラティは2022年10月3日(現地時間)、2ドアGTクーペの新型グラントゥーリズモを発表した。

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・モデナ 全長4959×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重1795kg パワーユニットには最高出力490ps/最大トルク600Nmを発生する3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・モデナ 全長4959×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重1795kg パワーユニットには最高出力490ps/最大トルク600Nmを発生する3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載

 

“The Others Just Travel(人生を彩る快適な旅)”をコンセプトに据えて開発した新型グラントゥーリズモは、パワフルな内燃機関モデルとブランド初の100%電動モデル(BEV)を設定。グレード名は内燃機関モデルが「モデナ(Modena)」と「トロフェオ(Trofeo)」、BEVが「フォルゴーレ(Folgore)」の名称を冠する。いずれのモデルも共通して、スポーツカー特有の高いパフォーマンスと、長距離走行に適した快適性を高次元でバランスさせたことが特徴だ。

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオ 全長4966×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重1795kg パワーユニットには最高出力550ps/最大トルク650Nmを発生する3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・トロフェオ 全長4966×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重1795kg パワーユニットには最高出力550ps/最大トルク650Nmを発生する3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載

 

 エクステリアに関しては、アルミニウムやマグネシウムなどの軽量素材と、高性能スチール材を適材適所に採用した新設計ボディを基調に、虚飾要素を一切省き、美しさと機能性の理想的な融合をデザインで表現する。具体的には、長いボンネットと4本のフェンダーラインが交差するスタイリッシュなフォルム、楕円形状に縦桟を配した印象的なグリル、縦長にアレンジにした精悍な印象のLEDヘッドランプ、後方に向かってダイナミックに下降する流麗なルーフライン、トライデント(三叉槍)のロゴを配したリアピラーのカーブ、リア上部ラインと統一感を持たせたうえでゲート部にまで回り込ませた新造形のLEDコンビネーションランプなどによって、新世代のイタリアンGTクーペのルックスを演出した。

 インテリアについては画像が公開されていないものの、マセラティ・インテリジェント・アシスタント(MIA)のマルチメディアシステムや最新のインフォテインメントシステム、主な機能をタッチスクリーンのインターフェースに集約したコンフォートディスプレイ、デジタルクロック、ヘッドアップディスプレイ(オプション設定)などを配して、モダンかつ革新的なキャビン空間を構築しているという。おそらく、マセラティのGTカーらしいスポーティでラグジュアリーな演出も、素材やデザインなどで編み出していることだろう。

▲長いボンネットと4本のフェンダーラインが交差するスタイリッシュなフォルムを採用

▲長いボンネットと4本のフェンダーラインが交差するスタイリッシュなフォルムを採用

▲トライデント(三叉槍)のロゴを配したリアピラーのカーブが印象的

▲トライデント(三叉槍)のロゴを配したリアピラーのカーブが印象的

▲トロフェオはリアオーバーハングを延長。新設計のディフューザーを組み込む

▲トロフェオはリアオーバーハングを延長。新設計のディフューザーを組み込む

 

 パワーユニットはモデナに最高出力490ps/最大トルク600Nmを発生する3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを、トロフェオに最高出力550ps/最大トルク650Nmにまで引き上げた3リットルV6ネットゥーノツインターボエンジンを搭載。いずれも8速ATのトランスミッションを組み合わせ、後輪を駆動する。最高速度および0→100kmh加速はモデナが302km/h、3.9秒を、トロフェオが320km/h、3.5秒を実現した。

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ 全長4959×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重2260kg 300kWの強力な永久磁石モーターを3基配して4輪を駆動し、容量92.5kWhを確保したリチウムイオンバッテリーと組み合わせた、新開発のEVシステムを搭載

▲マセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレ 全長4959×全幅1957×全高1353mm ホイールベース2929mm 車重2260kg 300kWの強力な永久磁石モーターを3基配して4輪を駆動し、容量92.5kWhを確保したリチウムイオンバッテリーと組み合わせた、新開発のEVシステムを搭載

 

 一方でフォルゴーレには、フォーミュラEで培った最先端の技術で開発された800ボルト技術をベースに、300kWの強力な永久磁石モーターを3基配して4輪を駆動し、容量92.5kWhを確保したリチウムイオンバッテリーと組み合わせた、新開発のEVシステムを搭載する。このシステムでは、連続的に560kW/1350Nmのパワー&トルクをタイヤに伝達。性能面では最高速度が320km/h、0→100kmh加速が2.7秒を成し遂げた。また、Tボーンと称する形状のバッテリーパックをフロア面に低重心で配備し、車高を1353mmに抑えて優れた空力特性を具現化する。さらにフォルゴーレはサウンド面にもこだわり、ソナス・ファベール(Sonus faber)の3Dサウンドシステムによってマセラティの象徴的なエンジン音を再現。イタリアの音響職人が設計・製作したこのサウンドシステムは2段階のカスタマイズが可能で、最大19個のスピーカーと最大1195Wの出力を持つ3Dサウンドにより、奥行きがあり、かつユニークな丸みのある音質を実現している。

▲サイドにFolgoreロゴを配備

▲サイドにFolgoreロゴを配備

▲電気自動車のフォルゴーレはマフラーが未装備。リアビューはすっきりとしたアピアランスに仕上がる

▲電気自動車のフォルゴーレはマフラーが未装備。リアビューはすっきりとしたアピアランスに仕上がる

 

 なお新型グラントゥーリズモには、グラントゥーリズモの源流であるマセラティ初の市販GTカー「A6 1500」の誕生75周年を記念した限定車「PrimaSerie 75th Anniversary Launch Edition(プリマセリエ 75thアニバーサリー ローンチエディション)」も用意している。

 

SNSでフォローする