ベントレーモーターズジャパンは11月25日、スーパーラグジュアリーSUVの新しいハイパフォーマンスバージョン「ベンテイガ スピード」の日本導入を発表した。車両価格は3261万5000 円に設定。導入時期は2021年第2四半期を予定する。
改めてベンテイガ スピードの特徴を紹介しよう。
まずパワーユニットには、熟練の職人により手組みされた進化版の5960cc・W12DOHCツインターボエンジンを搭載。最高出力は635ps/5000~5750rpm、最大トルクは900Nm/1500~5000rpmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの8速ATを組み合わせ、駆動機構にはAWDを採用。公表された最高速度は306km/h、0→100km/h加速は3.9秒を誇る。また、高効率化を目的に気筒休止システムも内蔵し、エンジンコントロールユニットが状況に応じて片側バンクの6気筒すべてを停止させることで燃料消費を効果的に抑制。合わせて吸排気センサーからのデータに基づいてA/Bバンクを切り替えることにより、 シリンダーと触媒コンバーターの温度低下を最小限に抑えて排出ガスの一時的な増加を低減する。さらに、5速から8速の間で高速道路などを一定速度で走行している際にアクセルを戻すとエンジンがアイドリング状態となり、惰性で走行できるコースティング機構も採用した。
ドライビングモードとしては、乗り心地重視の「コンフォート」、走り重視の「スポーツ」、乗り心地と走りを絶妙にバランスさせたベントレーシャシーチームが推奨する「ベントレー」、そしてユーザーの好みに設定できる「カスタム」という4種類の選択が可能。また、48Vシステムを採用した世界初の電動式アクティブ・ロール・コントロール技術「ベントレーダイナミックライド」や、コーナー入口で内側後輪に軽くブレーキをかけることでフロントアクスルのターンインがよりシャープになる「トルク・ベクタリング・バイ・ブレーキ」といった先進機構も装備する。シューズには専用10.0J×22インチアロイホイール(ペイント仕上げとダークティント仕上げの2種類から選択可能)+285/40ZR22タイヤを装着。制動機構には、制動力が6000Nm、耐熱温度が1000℃で、かつ鉄製ブレーキと比べて20kg以上も軽いカーボンセラミックブレーキをオプションで用意した。
エクステリアについては、進化したパフォーマンスに相応しい堂々たるスタイリングを創出したことが訴求点だ。具体的には、ダークティント仕上げのラジエター&バンパーグリルおよびヘッドランプ&リアコンビネーションランプやボディ同色のサイドスカート、専用デザインの前後バンパー、延長されたテールゲートスポイラーなどを装備。また、W12エンジン搭載車であることを示唆するような楕円形のエキゾーストフィニッシャーを組み込む。一方、ボディカラーは標準で17色、オプションカラーとマリナーによるカラーで47色、オプションのデュオトーンで24種類という全88色をラインアップ。色見本となるアイテムを提示すれば、それに合わせたカラーを調合して塗装することも可能だ。
内包するインテリアは、ラグジュアリーとパフォーマンスを高度に、かつバランスよく融合させたことがトピック。カラースプリットはスピードモデル専用で、シートとインテリアトリムのプライマリーレザーがアクセントとなり、ダークカラーを引き立てる。また、ドア周囲、シートクッションとバックレストボルスターの縁部分、ロアコンソールなどには、コントラストカラーのレザーを配した。さらに、カラースプリットにはアルカンターラも導入。すべてのシートバックレストには標準で“Speed”の刺繍が入り、無償オプションでベントレーのロゴも選べる。仕様としては、ボディカラーに合わせてレザー15色、カラースプリット6種類、ウッドパネル8種類、テクニカルフィニッシュ2種類を用意した。
機能面に関しては最新のインフォテインメントシステムを標準で採用し、合わせて反射防止処理とアンチグレア処理を施した10.9インチディスプレイがベントレーの翼をイメージして仕立てたダッシュボードにシームレスに組み込まれる。また、ドライバーインフォメーションパネルにはコンチネンタルGTや新型フライングスパーと同様のフルデジタル仕様を導入。高解像度スクリーンの表示レイアウトは「クラシック」または「エクスパンデッド」の2種類から選択でき、クラシックビューではトラディショナルな丸形のスピードメーターとタコメーターを表示し、一方でエクスパンデッドビューでは右側のメーターに代わってマップとメディア情報を拡大表示する仕組みとした。