英国アストンマーティンは12月7日(現地時間)、プレミアムSUV「DBX」の特別仕様車「DBXボウモア(Bowmore)エディション」を発表した。販売台数は18台の限定。受注はすでに始まっており、オーナーへの納車は2021年第4四半期を予定している。
今回の特別仕様車は、アストンマーティンとスコットランドのアイラ島に居を構える伝説的なシングルモルトウイスキー蒸留所であるボウモアとのコラボレートにより実現した、スペシャルなハイパフォーマンスSUVだ。開発および製造は、パーソナライゼーション・サービス部門の「Q by Aston Martin」が担当する。
外装に関しては、アストンマーティンのカラー・アーカイブの中から今回のために復活させた「ボウモアブルー」と称する特別なボディカラーを設定したことがトピック。ほかにも、見る角度によって青みがかった色が浮かび上がる「セノングレー」など、さまざまな塗装色の選択が可能だ。また、サイドストレーキにはボウモアの伝統に敬意を表してオリジナルウイスキーのポッドスチルの銅を使用したコッパーインレイをアクセントとして組み込む。さらに、足もとには艶消し仕上げのシックなアロイホイールやブラックのブレーキキャリパー(オプション)などを設定した。
インテリアに関しては、オブシディアンのモノトーンまたはコッパータンメタリック/オブシディアンのデュオトーンの2種類を用意。いずれのパターンでも、アイラ島の伝統のひとつであるボウモアツイードのアクセントが随所に配される。また、センター部には研磨仕上げの銅製カップホルダーや銅箔で飾ったトリムを、ドア部にはボウモアの蒸留器からリサイクルした銅で作った専用シルプレートを装備。さらに、Q by Aston Martinが特別にデザインしたボウモアツイードのピクニックブランケットやレザー製旅行かばんなどのアクセサリーも設定した。
パワーユニットは基本的に通常モデルと共通で、オールアロイ構造の3982cc・V型8気筒DOHC32Vツインターボエンジン(550ps/700Nm)を搭載。組み合わせるトランスミッションは電子制御シフト・バイ・ワイヤー・コントロールシステムを導入した9速オートマチックギアボックスで、駆動機構にはワンピースカーボンファイバー製プロペラシャフトや電子制御式アクティブセンタートランスファーケース、電子制御式リアリミテッド・スリップ・ディファレンシャル、アダプティブドライブモードなどを組み込んだ可変トルク配分型アクティブAWDを採用している。
なお、DBXボウモア エディションを購入した18名のオーナーは、スコットランドで開催する「Aston Martin Art of Living」に招待。そしてエジンバラへと赴き、そこで注文したDBXボウモア エディションとの対面を果たす。その後はスコットランドの田園地帯を走る約270kmのドライブ旅行を経て、フェリーでアイラ島へと渡航。島では贅沢な食事とともに3日間を過ごし、その間、Islay Woollen Mill社を訪れてボウモア蒸留所へのプライベートツアーが行われ、39年間にわたって熟成された特別なBowmoreシングルモルトを樽から直接ボトルに詰めるというレアな機会が提供される。さらに、英国王室など多くのVIPに最高級スコッチを供してきた世界最古の成熟庫、No.1 Vaults(第1貯蔵庫)への入室が特別に許可されるそうだ。