FCAジャパンは2021年1月14日、特別限定車の「アバルト695 Anno del Toro(アンノ デル トーロ)」を発表し、同日より特設サイトを通じて予約受付を開始した。車両価格は429万円の設定で、販売台数は20台の限定。応募多数の場合は、抽選にて当選者を決定する予定だ。
イタリア語で「丑の年」を表す「Anno del Toro」を車名に冠し、アバルト所縁の地であるトリノの紋章に刻まれた「雄牛」を想起させる今回の限定車は、1368cc直列4気筒DOHC16Vインタークーラー付ターボエンジン(180ps/250Nm)+5速MTを搭載する通常モデルの「595 Competizione(コンペティツィオーネ)」をベースに、モータースポーツに情熱を注ぎ、自由な発想から数々の刺激的なモデルを生み出したアバルトの創始者カルロ・アバルトのクルマ作りの哲学を内外装や機構面の随所に反映したことが特徴である。
まずエクステリアでは、Blu Podio(ブルー)のボディカラーにチェッカードパターンのルーフ、専用ボディキット(フロントバンパー/フロントフェンダー/サイドスカート/リアフェンダー/リアバンパー)、伝統カラー“Grigio Campovolo”のグレー塗装オーバーフェンダーおよびサイドシルとディフューザー一体型リアバンパー/グレー仕上げインサート、“ABARTH”ロゴ入りサイドストライプなどを採用。また、往年のフィアット・アバルト1000TCRにインスピレーションを受けて現代風の解釈を加えた、最大60度までの角度調整が可能な大型リアルーフスポイラーを特別装備する。さらに、前後のエンブレムやホイールセンターキャップにはビンテージタイプのロゴバッジを、サイドとリアには695エンブレムを装着。足もとには、17インチ12スポークアルミホイール+205/40R17タイヤを組み込んだ。
インテリアに関しては、内装色をブラック基調でアレンジしたうえで、専用レザー/アルカンターラ表皮のヘッドレスト一体型Sabelt製スポーツシートや専用デザインのフロアマット、ビンテージタイプのロゴバッジ付きスポーツレザー/アルカンターラ巻きステアリングホイール(オーディオ/ハンズフリーコントローラー付、カーボンインサート)、専用限定車ロゴプレートなどを特別装備する。ハンドル位置は左のみ。また、マルチファンクションディスプレイやTFTメータークラスター(Gメーター付)、FM+AMチューナー付オーディオプレイヤー(Uconnect)/7インチタッチパネルモニター/Apple CarPlayおよびAndroid Auto対応、フルオートエアコン(ダストポーレンフィルター付)などを標準で採用したほか、Beatsオーディオシステムを特別装備した。
機構面では、ベース車と同様、懸架機構にKONI製FSD(Frequency Selective Damping)ショックアブソーバーとハイパフォーマンスコイルスプリングを組み込んだうえで、駆動系にはメカニカルLSD(多板クラッチ式)を特別装備。また、パワーユニットにはBMC製ハイパフォーマンスエアクリーナーやハイパフォーマンスエキゾーストシステム“Record Monza”をセットしている。