グループPSAジャパンは2021年1月27日、プジョー・ブランドのCセグメントSUV「3008」を大幅改良し、同日より発売した。
車種展開は以下の通り。
3008アリュール:397万6000円
3008アリュール・ブルーHDi:432万円
3008GT:439万2000円
3008GT・ブルーHDi:473万6000円
3008GT・ハイブリッド4:565万円
今回の商品改良は、内外装のデザイン変更や新パワートレインの搭載、機能装備のバージョンアップなど、非常に多岐に渡っている。
まず外装では、前後デザインの刷新が目を惹く。フロントセクションは大型化したうえでフレームレスに仕立てた新造形グリルに、よりシャープになったLEDヘッドランプ(GT系はフルLED/スタティックコーナリングランプ)、ライオンの牙をイメージしたセイバー(サーベルの意)形状の縦長デイタイムライトなどを組み込んで、近未来的かつ存在感あふれるフェイスを演出。一方、リアビューはライオンの三本爪をモチーフにアレンジした立体造形のLEDランプグラフィックや、そのランプを囲むように左右につなげたブラックバンド、横長のマフラーエンドをきれいに組み込むディフューザーなどによって、モダンかつ印象的な後ろ姿を具現化する。また、ウインカー点灯時に光が流れるシーケンシャルインジケーターを採り入れ、視認性をいっそう高めた。足もとには、アリュール/アリュール・ブルーHDiに18インチアロイホイール“DETROIT”グレー+225/55R18タイヤを、GT/GT・ブルーHDiに18インチアロイホイール“LOS ANGELS”+225/55R18タイヤを、GT・ハイブリッド4に18インチアロイホイール“DETROIT”ブラック+225/55R18タイヤを装着。ボディカラーはパール・ホワイト、ヴァーティゴ・ブルー、プラチナ・グレー、ペルラネラ・ブラック、セレベス・ブルーの全5色をラインアップした。
内包するインテリアは、プジョー独自の「i-Cockpit(i-コクピット)」をさらに進化させたことが訴求点だ。デジタルヘッドアップインストルメントパネルは“ブラックノーマル”ハイコントラスト液晶の12インチ、センタータッチスクリーンは8インチとし、視認性および使い勝手を向上。また、センターディスプレイ下の7つのピアノ状のトグルスイッチは 各主要機能のショートカットとなっており、ハザードランプやドアロック、前後デフロスターなどに素早くアクセスできる。さらに、シートはフランス車に期待されるあたりの柔らかさや疲労の少なさ、快適性をさらに高めるべく、形状や内部構造を刷新。表皮はアリュール/アリュール・ブルーHDiにグレー基調のファブリック&テップレザーを、GT/GT・ブルーHDiにダークグレー基調のアルカンタラ&テップレザーを、GT・ハイブリッド4にライトグレー基調のアルカンタラ&テップレザーを採用する。また、GTとGT・ハイブリッド4にはナッパレザー表皮シートに加え、ダッシュボードウッドデコレーション(オープンポアのダークライムウッド)、パノラミックサンルーフ(電動メッシュシェード付)、パークアシスト、360°ビジョン(フロントカメラ付)で構成するレザーパッケージをオプションで用意した。
ラゲッジ容量は後席使用時で591リットル、ワンタッチで倒れる後席シートバックを活用すれば最大1482リットルを確保。また、リアバンパーの下で足を動かすと自動開閉するハンズフリー電動テールゲートを全車に標準で採用する。さらに、センターコンソール下部にも収納スペースを設け、ここにQi規格準拠のスマートフォン非接触充電エリアを設定。USBポートはセンターコンソールにPeugeotミラースクリーン対応のType-Aを1つ、後席に充電用Type-Aを2つ配備した。
パワーユニットに関しては、改良版“PureTech”の1598cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(180ps/250Nm)、“BlueHDi”1997cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジン(177ps/400Nm)という2機種の内燃機関のほかに、1598cc直列4気筒DOHC直噴ガソリンターボエンジン(200ps/300Nm)+e-EAT8(電子制御8速AT)内蔵フロントモーター(81kW/320Nm)+リアモーター(83kW/166Nm)+駆動用リチウムイオンバッテリー(総電力量13.2kWh)で構成するプラグインハイブリッド4WDユニットを新設定したことがトピックだ。トータル出力は300ps/520Nmを誇り、0→100km/h加速は5.9秒(欧州参考値)の俊足ぶりを実現する。また、4WD/SPORT/HYBRID/ELECTRICの4モードからドライバーが任意に選べるドライブモードを設定。4WDは135km/h以下で作動し、リアモーターにより後輪も駆動させて4輪のトラクションを最大化。SPORTはダイナミックな走行のためにエンジン主体で駆動する。システム始動時のデフォルトモードとなるHYBRIDはエンジンとモーターが運転状況によりフレキシブルかつスムーズに切り替わり、総合的に最もエネルギー効率の良い走行パターンを選択。そしてELECTRICは電力のみで走行するゼロエミッションモードで、アクセルを深く踏み込んだ際は自動的にエンジンも稼働。最高速度は135km/hで、EV走行換算距離はJC08モードで69km、WLTCモードで64kmを達成した。
バッテリーへの充電については、普通充電のみに対応。普通充電ケーブル(3kW 200V 15A/7.4kWオンボードチャージャー)を標準で装備し、フル充電に要する時間は200V/3kWで約5時間、200V/6kWで約2時間半でこなす。また、スマートフォンのアプリを利用したeリモートコントロールを採用。スマートフォンにダウンロードした無料のMyPeugeotアプリ(iOSおよびAndroid OSに対応)の操作により、リモートチャージングとプリコンディショニングの操作を可能とした。
最新世代のADAS(先進運転支援システム)を導入した点も見逃せない。具体的には、歩行者や夜間検知にも対応したアクティブセーフティブレーキやストップ&ゴー機能付きのアクティブクルーズコントロール、レーンポジショニングアシスト、レーンキープアシスト、アクティブブラインドスポットモニターシステム、インテリジェントハイビーム、トラフィックサインインフォメーションなどを採用した。