英国ロータスカーズは2021年2月8日、2021年で生産を終了するロータス・エリーゼ/エキシージの「ファイナルエディション」、エリーゼ・スポーツ240/エリーゼ・カップ250/エキシージ・スポーツ390/エキシージ・スポーツ420/エキシージ・カップ430を発表。合わせてロータスカーズ日本正規販売輸入総代理店のエルシーアイ株式会社は、3モデルのファイナルエディションを日本で発売するとアナウンスした。
日本導入モデルの車種展開および車両価格は以下の通り。
エリーゼ・スポーツ240:777万7000円
エキシージ・スポーツ390:1177万円
エキシージ・スポーツ420:1397万円
各モデルの特徴を見ていこう。
まずエリーゼ・スポーツ240ファイナルエディションは、従来のエリーゼ・スポーツ220のバージョンアップモデルに位置。ミッドシップ配置の1798cc直列4気筒DOHC・VVT-iスーパーチャージャーエンジンはチューンアップを図り、最高出力は220比で23psアップの243ps/7200rpm、最大トルクは244Nm/3000~7000rpmを発生する。トランスミッションには6速MTを組み合わせ、922kg(本国仕様)の軽量ボディと相まって、0→100km加速は4.5秒、最高速度は237km/hを実現した。
外装に関しては、Final Editionサイドデカールを貼付したほか、220用より1本当たり0.5kg軽い10スポークアンスラサイト軽量鍛造アルミホイール(前6J×16/後8J×17)とヨコハマAdvan Sport V105タイヤ(前195/50R16/後225/45R17)を特別装備。また、オプションのカーボンフロントアクセスパネルやカーボンテールゲート、カーボンシルカバー、リチウムイオンバッテリー、ポリカーボネート製リアウィンドウを選択すると、車重は898kgにまで軽量化できるという。一方、ボディカラーに関しては全17タイプを設定。このうち、アズールブルーは1996年に量産モデルの初公開で採用していたカラー、レーシンググリーンは1995年開催のフランクフルト・ショーで披露されたショーカーのカラー、ブラックはAutobytel Lotus Elise Championship race seriesを成功させたときのモータースポーツ部門のブランドカラーをオマージュしている。
内包するインテリアは、220に組み込む機械式メーターに代えてTFT液晶インストルメントパネルを特別装備したことがトピックだ。表示デザインには2タイプを設定。大型円形回転計+デジタル表示速度計とレースカースタイルの横バータイプ回転計+デジタル表示速度計の選択が可能である。また、ステアリングには新デザインの本革巻きフラットボトムタイプ(トップマーク入り)を、シートトリムとステッチパターンには新しいアレンジを採用。さらに、Final Editionビルドプレートをダッシュボードに装着した。
次にエキシージ・スポーツ390ファイナルエディションは、従来のエキシージ・スポーツ350のバージョンアップモデルに据えられる。ミッドシップ配置の3456cc・V型6気筒DOHC・VVT-iスーパーチャージャーエンジンはチューンアップを施し、最高出力は350比で52psアップの402ps/7000rpm、最大トルクは同20Nmアップの420Nm/3000~6700rpmを絞り出す。トランスミッションには6速MTを組み合わせ、1138kg(本国仕様)の軽量ボディと相まって、0→100km加速は3.8秒、最高速度は277km/hを成し遂げた。
外装については、Final Editionサイドデカールを特別装備したほか、軽量タイプの10 スポークシルバー軽量鍛造アルミホイール(前7.5J×17/後10J×18)とミシュランPilot Sport 4タイヤ(前205/45ZR17/後265/35ZR18)を装着。また、ボディカラーには2007年開催のジュネーブ・ショーでワールドプレミアを飾ったエキシージGT3コンセプトを彩ったメタリックオレンジ、2011年開催のフランクフルト・ショーで雛壇に上がったエキシージV6に採用したメタリックホワイトなどをオマージュする全17タイプをラインアップした。
内装に関しては、TFT液晶インストルメントパネルとFinal Editionビルドプレートを特別装備したほか、フラットボトムタイプのブラックレザーステアリングホイール(トップマーク入り)やグロスブラックインテリアカラーパックなどを標準で採用。また、オプションとしてスポーツレザーシートまたはスポーツアルカンタラシート+コントラストステッチ(レッド/シルバー/イエロー/オレンジ/ビビッドグリーン/ブルーの6色)やインテリアカラーパック(トランスミッションコンソール/HVACパネル/シートアイレット/パワーウィンドウベゼルをボディ同色に設定)などを用意した。
そしてエキシージ・スポーツ420ファイナルエディションは、従来のエキシージ・スポーツ410のバージョンアップモデルに相当。ミッドシップ配置の3456cc・V型6気筒DOHC・VVT-iスーパーチャージャーエンジンは歴代最強のチューンアップを行い、最高出力は410比で10psアップの426ps/7000rpm、最大トルクは同17Nmアップの427Nm/2600~7000rpmを発揮する。トランスミッションには6速MTを組み合わせ、1110kg(本国仕様)の軽量ボディと相まって、0→100km加速は3.4秒、最高速度は290km/hを達成した。
外装に関しては、Final Editionサイドデカールを特別装備したほか、軽量タイプの10スポーク軽量鍛造アルミホイール(前7.5J×17/後10J×18、アンスラサイトとシルバーの選択可)とミシュランPilot Sport Cup 2タイヤ(前215/45ZR17/後285/30ZR18)を装着。ボディカラーにはファイアレッドなど全17タイプを用意する。また、懸架機構にはナイトロン製フロント/リア3ウェイアジャスタブルダンパーとナイトロン製フロント/リアコイルスプリング、アイバッハ製アジャスタブルフロント/リアアンチロールバーを、制動機構にはAPレーシング製フロント/リア4ポッドブレーキキャリパー(レッド)とAPレーシング製2ピースJフックベンチレーテッドブレーキディスクを組み込んだ。
内装については、TFT液晶インストルメントパネルとFinal Editionビルドプレートを特別装備したほか、フラットボトムタイプのブラックアルカンタラステアリングホイール(トップマーク入り)やグロスブラックインテリアカラーパックなどを標準で採用。また、オプションとしてブラックアルカンタラシルカバーやインテリアカラーパック(トランスミッションコンソール/HVACパネル/シートアイレット/パワーウィンドウベゼルをボディ同色に設定)などを用意した。
なお、エリーゼ/エキシージ/エヴォーラの生産を今年後半に終了すると、最終的な合計生産台数は約5万5000台にのぼるという。この生産台数は、最初のロータス車が1948年に生産されて以来、ロータスのロードカーの総生産量の半分以上を占める数字になるそうだ。ロータスの歴史の中で、エリーゼ/エキシージ/エヴォーラがいかにアイコニックなモデルなのか、生産台数から見ても明らかであろう。