マツダCX-5・XDエクスクルーシブモード 試乗記
マツダCX-5・XDエクスクルーシブモード(4WD) 価格:6SAT 388万2600円
選ぶ楽しみが広がったハンサムモデル
CX-5のいちばんの魅力は「カッコよさ」だと思う。のびやかなスタイリングは、どんなシーンでも美しい。ガレージにたたずむ姿を眺めているだけでも楽しくなる。
試乗車は、2.2リッター直4ディーゼルターボと6速ATを組み合わせた4WDモデル。CX-5は昨秋、ディーゼルに6速MT車が加わり、2.5リッター直4ガソリンターボ車を新設定。選ぶ楽しみがぐっと広がった。
2.2リッターのディーゼルターボエンジンは、190psの最高出力と45.9kgmの最大トルクを発生する。1690kgの車重に対してパフォーマンスは文句なく強力だ。
メーカーは「低中速トルク」と「高回転の伸び」を強調するが、まったく異論はない。
低中速トルク、とくに分厚い低速トルクは、日常領域の走りを軽快で楽しいものにしている。トルコンのロックアップ領域は広く、変速頻度が少ない点も心地よい。日常的に多用する1500~2000rpmといった回転域の滑らかなテイストは印象的だ。
エクスクルーシブモードは快適装備が充実した特別仕様車 XDはパワフルな2.2リッター・ディーゼルターボ搭載 45.9kgmのビッグトルクはガソリン4.5リッター級に匹敵
エンジンはゴキゲンな吹き上がり
アイドリング時のブルブル振動は、意識しないと気にならないレベルにまで抑え込まれている。もちろんアイドリングストップ機構は標準装備である。
アクセルを深く踏み込めば5000rpmまでためらいなく回りきる。単に回りきるだけではなく、パワーの頭打ち感はほとんど感じられない。スポーティな走りを楽しもうというとき、最高出力回転数を超えてのこの500rpmが使えるか使えないかは、大きな違いを生む。
CX―5は「楽しめるディーゼル」といいきれる。そして速い。
乗り心地は少し固めかなと思うが、身のこなしを含めて、スポーティで強力な走りとのバランスはいい。現在のセッティングは納得できる。
インパネは機能的な造形 センターモニター標準 ナビ機能はディーラーオプションのSDカード(4万3200円)が必要 本杢パネルを装備した室内は上質
都会的で大人の味わい
最新のCX-5には、Gベクタリングコントロールプラス(ターンアウトでの安定性・収束性を向上させるブレーキ制御を追加)が組み込まれた。コーナリング時や緊急回避時の挙動はスムーズで、ドライバーの意図を素直にトレースしてくれる。このあたりは、楽しいというより、「心地よい」といった表現が正しいかもしれない。
適切なドライビングポジションが運転しやすさのひとつの要素になっていることも間違いない。試乗車のエクスクルーシブモード(特別仕様)は、上級モデルのCX-8と同じナッパレザーシートと本杢パネルが標準装備。室内の質感が大きくアップしていた。
CX-5はスタイリッシュで走りがいい。都会的で大人の味わいが強い。ディーラーに足を運んで、チェックする価値がある1台だ。
ナッパレザーシート標準 前席はヒーター&ベンチレーション機能を内蔵 乗り心地はやや固め 室内長1890mm
後席使用時の荷室容量は505リッターと広い 後席は3分割可倒式 電動リアゲート標準
※次ページでスペックを紹介
マツダCX-5・XDエクスクルーシブモード主要諸元と主要装備
グレード=XDエクスクルーシブモード(4WD/AT)
価格=6SAT 388万2600円
全長×全幅×全高=4545×1840×1690mm
ホイールベース=2700mm
トレッド=フロント1595×リア1595mm
最低地上高=210mm
車重=1690kg
エンジン=2188㏄直4DOHC16Vディーゼルターボ(軽油仕様)
最高出力=140kW(190ps)/4500rpm
最大トルク=450Nm(45.9kgm)/2000rpm
WLTCモード燃費=16.6㎞/リッター(燃料タンク容量58リッター)
(市街地/郊外/高速道路=13.6/16.5/18.6㎞/リッター)
サスペンション=フロント・ストラット/リア・マルチリンク
ブレーキ=フロント・ベンチレーテッドディスク/リア・ディスク
タイヤ&ホイール=225/55R19+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.5m
●主な燃費改善対策:アイドリングストップ/筒内直接噴射/電子制御燃料噴射/2ステージターボ/コモンレール高圧噴射/4バルブ/センターノズル化/電動パワーステアリング
●主要装備:アドバンストスマートシティブレーキサポート/リアパーキングセンサー/レーダークルーズコントロール/アダプティブLEDヘッドライト/前後フォグランプ/ヘッドランプウオッシャー/レーンキープアシスト&車線逸脱警報/ブラインドスポットモニタリング/ドライバーアテンションアラート/交通標識認識システム/360度ビューモニター/ヒルローンチアシスト/レインセンサーワイパー/遮音&IRカットガラス/リア5面ダークティンテッドガラス/インテリジェントドライブマスター/7インチセンターディスプレイ/7インチマルチTFTカラースピードメーター/ヘッドアップディスプレイ/本革巻きステアリング&シフトノブ/フルオートAC/パワーリフトゲート/本杢インパネデコレーションパネル/前席電動調整機構付きナッパレザーシート/前席ベンチレーション機能/前後席シートヒーター/BOSEサウンドシステム/高輝度ダーク塗装19インチアルミ/Gベクタリングコントロールプラス/ナチュラルサウンドスムーザー
●装着メーカーオプション:アイイーループ6万4800円
●ボディカラー:マシーングレープレミアムメタリック(op6万4800円)
※価格とスペックは2019年4月現在
※撮影協力●千葉県木更津市 金田漁業協同組合